50代からの不調の原因「自律神経」の正体とは?気になる疑問を解決
50代からの不調の原因「自律神経」の正体とは?気になる疑問を解決
公開日:2025年03月09日
教えてくれたのはこの2人
小林弘幸(こばやし・ひろゆき)さん
順天堂大学医学部教授。自律神経の第一人者として数多くの患者を診察。『医者が考案した「長生きみそ汁」』(アスコム刊)など著書多数。
梶本修身(かじもと・おさみ)さん
東京疲労・睡眠クリニック院長。著書に『すべての疲労は脳が原因』(集英社新書)シリーズなど。雑誌やメディアに多数出演。
Q.自律神経っていったい何?
A.生きるために必要な体温、呼吸、心拍などの調整をする神経です

自律神経は、体温や呼吸、心拍、血圧、代謝、消化など、生きていく上で欠かせない生命活動を維持するために休むことなく働き続けている神経です。さらに、自律神経は心臓や血管など体中の臓器や組織の働きを調整して脳に栄養と酸素を届ける司令塔の役割も果たしています。まさに生命の要といえるのです(梶本さん)
Q.自律神経はどこにあるの?
A.交感神経は脊髄から、副交感神経は脳幹と仙髄から延びています

自律神経には、活動するときに働く「交感神経」と、休息やリラックスするときに働く「副交感神経」があり、どちらも体の中に実在する神経です。「交感神経」は脊髄から、もう一つの「副交感神経」は脳の中枢である脳幹と、腰のあたりにある仙髄から延びています。
それぞれが全臓器や組織とつながっており、絶えず指令を出し続けながら全身を快適な状態に保っているのです。そのため、もし自律神経が正しく働かなくなると、全身のさまざまな不調が引き起こされてしまいます(小林さん)
Q.自律神経が乱れるってどういうこと?
A.交感神経と 副交感神経のバランスと活動量が悪い状態のことです


交感神経と副交感神経は、片方の働きが高いときはもう片方の働きが抑制されます。そのバランスの波形が対称的で、どちらもしっかり働いているのが理想的な状態です。
自律神経が乱れているとは、どちらかが働き過ぎてしまって非対称になっていたり、両方の働きが弱まっていたりする状態のことを指します。ストレスや悪い生活習慣、天候の変化なども、自律神経を乱れさせる原因です(小林さん)
Q.自律神経は加齢でどう変わるの?
A.年齢とともに機能が低下し、60代では20代の4分の1以下に
自律神経の活動量は、10代をピークに年齢とともに衰えていきます。自律神経は酷使するほど老化が進むため、自律神経への負担を減らす生活や食事をすることで、衰えるスピードをゆっくりさせることは可能です。
また、日中に酷使した自律神経の回復は、寝ている間にしかできないため睡眠も重要です(梶本さん)
50代からは毎日の習慣や食事、運動によって意識的に自律神経を整え、不調を招かない体を目指しましょう。
取材・文=塚本由香、野田有香(ともにハルメク編集部)、イラストレーション=WOODY
※この記事は、雑誌「ハルメク」2024年7月号を再編集しています




