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- お彼岸の3月、漫画界の巨匠の相次ぐ訃報に思う
2021年の後半から2022年の始めにかけて、漫画界で長く活動されてきた方が、何人もお亡くなりになりました。これまでの創作活動に感謝するとともに、心からご冥福をお祈りいたします。
「81歳の壁」東日本大震災発生の3月に父を亡くして
東日本大震災が起きた月、2011年3月26日に病気で父を亡くしました。81歳でした。
著名人が亡くなると、TVや新聞などで報道されます。それらを見聞きしていて、「81歳くらいに壁があり、そこを超えると長生きしているようだ」と常日頃から思っていました。
厚労省の統計(令和2年/2020年)によると、男性の平均寿命が81.64歳。80歳あたりから死亡率が上がり、当然のことであったわけですが……。
そこから考えると、父も母に先立たれてから10年以上よくがんばったと思いますが、子としてはもっと親孝行して、長生きしてもらいたかったと今でも思います。
3月はお彼岸の月でもあり、故人へ思いをはせるかたも多いでしょう。
私も、肉親のみでなく、子どものころから楽しませていただいた、作家のみなさんのご冥福をお祈りします。数多くの作品はいつまでも人の心に残ることでしょう。
野球狂は「永久に不滅」
水島新司氏(2022年1月10日没 82歳)は野球漫画の第一人者でした。2020年に引退宣言をされています。
63年間活動し、高校球児を描いた『ドカベン』、酒豪の代打者が主人公の『あぶさん』など多くの作品があります。
実在の野球選手がうまくストーリーに絡み、好きな選手やチームが登場するとうれしかったものです。
謎は謎のまま?
正体不明のスナイパーが主人公の『ゴルゴ13』の作者、さいとう・たかを氏は2021年9月24日、84歳で亡くなられています。大人の鑑賞に耐えるリアルな「劇画」を作り上げた作家のひとりです。
「さいとう・たかをプロダクション」を主宰し、脚本、背景、人物などの分業体制で作品を送り出してきました。今後も『ゴルゴ13』シリーズは製作されるようですが、ゴルゴ13の素性はいつかは明かされるのでしょうか。
ちなみに彼の正体を突き止めようとする人間は、ろくな目にあっておりません。
こんな方も旅立たれました
『忍者武芸帳 影丸伝』『カムイ伝』など骨太な忍者漫画で、昭和の青年たちを夢中にさせた白土三平氏も、2021年10月8日に89歳でお亡くなりになっています。お仕事を手伝っていた弟さんも88歳で4日後にお亡くなりになったそうです。
三浦健太郎氏は54歳の若さで急死されました。大剣をふるい魔物と戦う戦士ガッツの物語『ベルセルク』は新展開が予想されるところで断ち切られてしまい、多くの人に衝撃を与えました。圧倒的な画力と豊かな発想力のある作家でした。
ドラマ化された『緋の稜線』などの作品がある女性漫画家、佐伯かよの氏も69歳という、まだまだこれからの年齢でした。キレのある華やかな画風が大好きでした。
長年にわたって第一線で活躍なさっていて、私たちには計り知れないご苦労がたくさんあったことでしょう。ゆっくりお休みください。私もいつかは新作を拝見しにそちらへ参ります。 合掌
今回の作品
『あぶさん』水島新司 1973~2014年 全107巻 小学館
『ドカベン』水島新司 1972~1981年 全48巻 秋田書店
『ゴルゴ13』さいとう・たかを 1968年~ 既刊203巻 リイド社
『忍者武芸帳 影丸伝』白土三平 1959~1962年 小学館文庫版全8巻 小学館
『カムイ伝』白土三平 1964年~(三部作構想のため事実上未完)
第一部 小学館文庫全15巻 第二部 カムイ伝全集第二部 全12巻 いずれも小学館
『ベルセルク』三浦健太郎 1989年~(未完) 既刊41巻 白泉社
『緋の稜線』佐伯かよの 1986~1999年 秋田文庫版全16巻 秋田書店
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