大正時代が舞台の漫画

『鬼滅の刃』で注目 大正時代がおもしろい(前編)

公開日:2021/11/30

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明治と昭和にはさまれ、短かったけれど独特の雰囲気のある大正時代。漫画界で、最近人気です。

『鬼滅の刃』で注目 大正時代がおもしろい(前編)

大正時代は魅力的

大正時代は魅力的
『はいからさんが通る』 大和和紀作

2021年は、漫画『鬼滅の刃』が大ヒットしました。舞台が大正時代という設定が新鮮でした。

大正時代は、「大正デモクラシー」「大正ロマン」「モダンガール」などの言葉が生まれたように、大衆文化が花開いた時代です。西洋文化の影響を受けた、独特な雰囲気の洋装や和装などがあり、漫画家には魅力的な時代だと思います。

私たちの世代では『はいからさんが通る』を思い出した方もいらっしゃるでしょうね。

酒豪でおてんばな紅緒が、恋に仕事に明るく懸命に生きる姿を描いたこの作品は、80年代に人気がありました。アニメ、宝塚、実写映画などに広がっています。

最近でも、おもしろい作品がでてきましたので、いくつかご紹介いたします。

許嫁は12歳

許嫁は12歳
『煙と蜜』 姫子と文治    長蔵ヒロコ作

タイトルと表紙を見たときに、一瞬ちゅうちょしましたが、読んでみたら大丈夫でした。みなさんにご紹介できます(笑)。

大正5年(1916年)の名古屋を舞台に、帝国陸軍少佐文治(30歳)と、その許嫁で豪商の孫娘姫子(12歳)という年齢差のある二人の物語です。

12歳というと当時は尋常小学校の6年生で、姫子は少し内気ですが明るく思いやりのある少女です。着物にフリル付きの白いエプロンというお嬢様姿がかわいい!

丁寧に描きこまれている、当時の建物や人々の暮らしや装いなども楽しめます。

家の事情で決められた婚約ですが、姫子は文治を一目で気に入り、ふさわしい女性になろうと努力します。文治は、姫子を子ども扱いせずに優しく紳士的に接します。

今のところ、姫子を中心にして物語が進んでいるので、文治の内面まで踏みこんで描かれていません。しかし、有能な軍人でもある彼が、姫子の振る舞いに心が癒やされる場面も出てきたので、これからの二人に注目です。

大正時代へときどきタイムスリップ

大正時代へときどきタイムスリップ
『MAO』 陰陽師の摩緒​​​​   高橋留美子作

ベテラン作家高橋留美子の最新作は、大正時代と現代を行き来する少女が主人公です。

中学生の菜花(なのか)は、子どもの頃に道路陥没事故で両親を失い、自分だけは奇跡的に助かります。しかし、事故現場に行くと、なぜか大正時代にタイムスリップするようになりました。

そこで出会った不思議な少年の摩緒(まお)は、猫鬼(びょうき)という猫の妖怪に呪われた陰陽師でした。猫鬼を倒し呪いを解くために、平安時代から追い続けているのでした。自分の生存も猫鬼が関係していると知った菜花は、大正時代に来て、摩緒と行動するようになるのです。

もう一つご紹介したい作品があるので、次回もお付き合いくださいね。


今回の作品
『はいからさんが通る』 大和和紀 1975年~1977年 現在新装版8巻あり 講談社
『煙と蜜』 長蔵ヒロコ 2018年~ 既刊3巻 KADOKAWA
『MAO』  高橋留美子 2019年~ 既刊10巻 小学館
 

■もっと知りたい■

K・やすな

漫画、アニメ、映画鑑賞、読書が趣味の自称「オタクな主婦」。子どものころは考古学者か漫画家志望。美術館めぐりや街歩きも好きだが、基本的に単独行動。なぜか、どこへ行っても道を尋ねられる。好きな花はカワラナデシコ。

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