映画レビュー|「52ヘルツのクジラたち」
2024.02.282021年11月11日
最後までおいしく味わいます
映画とエビフライはしっぽまで
映画が終わると流れてくる、出演者などが書かれたエンドクレジット。そこで席を立つ人もいますが、私はもったいなくて立てません。なぜなら……
好きなものは最後までいただきます
エビのしっぽが好きです。カリカリしておいしいですよね? 天ぷらやフライなど、下ごしらえをしてしっぽまで食べます。
映画も終了後のエンドクレジット(エンドロールは同じ意味ですが、和製英語)までしっかり見ます。作品の余韻に浸り、映画館の良い音響を楽しみます。中には話が終わるとすぐ帰る人もいますね。人それぞれの事情がありますし、つまらなかったのかもしれないから、そこは個人の自由です。
でも、いつもそうだとしたら、残念なこともあるのです。
作品によっては、エンドクレジットの後に、おまけの映像や次回につながる映像が出てきます。「残っていてよかった」と、まばらになった客席でニンマリする私です。
席を立つのはちょっと待って!
ジョニー・デップ演じる海賊ジャック・スパロウが、七つの海で活躍する『パイレーツ・オブ・カリビアン』。
現在5作公開されています。このシリーズはいつも最後におまけがつきます。作中のエピソードを発展させたひねりの効いたものです。
しかし5作目だけは違って、続編を期待させるような映像でした。あれから4年……続きはまだですか!
『ボス・ベイビー』にも、おまけ映像がありました。
子どもと一緒だと、飽きたりトイレに行きたかったりで、ゆっくり座っているのは難しいかな。大人がかわいがる対象を、子犬から奪い返すために派遣されたベイビーは、秘密のミルクの力で、中身がオジサンのビジネスマンみたいです。
彼と仲間たちがくりひろげるコメディは、2作目が公開されます。今回もおまけがあるのか楽しみです。
最近の映画はエンドクレジットが長い
長いこと映画を見てきましたが、エンドクレジットは長くなっているようです。
昔の西部劇などは、オープニングに出演者や監督などの情報が流れるパターンが多かったような気がします。そしてラストで、主人公が一人でまたは女性を連れて荒野の彼方に去り、「シェーン、カムバック!」とかなんとか声がして、ばーんとENDの文字が出る。
そこでフィルムも終わり観客もほっと一息。まさに一巻の終わり! これはこれでいい気分です。
長くなった理由の一つは、映画製作にCGを使うようになって、関わる人が増えたことだと思います。
俳優以外のスタッフが多いですが、それだけ映像処理に手間がかかるということですね。おかげさまで、私たちはすばらしい映像を楽しめるので、感謝の気持ちを込めて見ています。
テレビ放映される映画で「本篇ノーカット」とあるのは、エンドクレジットが切られている場合がほとんどです。元の長さを考えると仕方がないですが、しっぽのついていないエビフライのような物足りなさを感じます。
本日の作品
『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズ全5作 2003年~2017年公開
呪われた海賊たち 2003年
デッドマンズ・チェスト 2006年
ワールド・エンド 2007年
生命の泉 2011年
最後の海賊 2017年
『ボス・ベイビー』2018年公開
『DUNE 砂の惑星』2021年公開
■もっと知りたい■