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- 森川すいめい|自殺を防ぐ「対話」聞く・話す作法
精神科医の森川すいめいさんが「生きやすくなるためのヒント」をお伝えする連載最終回。心の病は人と人の間にこそあるというフィンランドの精神医療の取り組み「オープンダイアローグ」が重視する「対話」から、生きやすさのヒントを探っていきます。
精神医療の取り組み「オープンダイアローグ」とは?
これまでの2回では、日本の自殺希少地域における自殺予防因子の話をしました。自殺希少地域に暮らす人たちは、悩みを持った人の話をよく聞くことをしますし、悩みに対して周囲の人たちは何とかしようと互いによく考えています。
また、「人間は多様である」「相手は変えられない」と理解している方が多いように思います。自殺希少地域では、そうしたことの連続により結果的に自殺で亡くなる人が少ないのだと感じます。
フィンランドでは同様のことを精神医療の取り組みとして行ってきました。今回はそこから、生きやすさについて考えたいと思います。
フィンランド西ラップランドで行われている「オープンダイアローグ」では、「対話」を重視します。みなさんは、「対話」というとどういったものを考えますか?
人と人が話をすること、つまり「会話」には「モノローグな会話」と「ダイアローグな会話」の2種類があります。「モノローグ」は「独白」という意味なので、対話ではありません。
対して、「ダイアローグ」とはずばり「対話」のことで、「『聞く』と『話す』を丁寧に分けて重ねる」という意味が込められています。
「オープンダイアローグ」の作法
さあ対話しましょう、と言ってもすぐに対話的になるのは難しいかもしれません。対話のための作法をいくつか知っていると良いでしょう。
話を最後まで聞く
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