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トイレの汚れの原因と「さぼったリング」の落とし方

公開日:2021/10/16

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家事代行サービス「カジタク」スタッフ・山口奈穂子さんが掃除・片付けのコツを紹介する連載企画。今回は、トイレ掃除の中でも、便器の汚れに焦点を当てます。すでに「さぼったリング」ができている人は要注意。汚れがひどくなる前に落としましょう。

トイレの汚れの原因と「さぼったリング」の落とし方

トイレの汚れの種類をチェック!原因別の対処法

トイレの汚れの種類をチェック!原因別の対処法

トイレの便器の中の汚れは、いくつかの種類が混在しています。白い便器の中に見える汚れの色によって、汚れの原因が違い、使用する洗剤も変わります。洗剤の「混ぜるな危険」表示に気を付けながら、正しく使用しましょう。

黄色っぽい汚れ

黄色い汚れは、基本的に尿によるもの。放置すると「尿石」と呼ばれる、文字通り石のように固まった状態になるので厄介です。特に、便器の前側(手前側)のフチ裏に尿石ができやすいです。酸性の洗剤で落とします。

ピンク・オレンジ・赤っぽい汚れ

ピンクの汚れは、水回りにおなじみの雑菌が原因です。割合簡単に落とすことができますが、時間がたち過ぎると落としにくくなります。汚れに気づいたら、早めに中性洗剤で落としましょう。

灰色っぽい線や模様

灰色の汚れは、水アカ汚れです。酸性の洗剤で落とします。クエン酸や酢も酸性なので代用できますが、効果がマイルドなので、繰り返し使う必要があります。

黒ずみ汚れ

トイレの黒ずみは、カビが原因と考えられます。カビに加えて尿石・ホコリ・雑菌など、さまざまな汚れの複合体という可能性もあります。カビ取り剤や塩素系漂白剤で落とします。

茶色い汚れ

茶色い汚れが便器の奥底に溜まっている場合、上記のすべての汚れの複合体が沈澱し、さらに「錆(さび)」が重なっている可能性もあります。酸素系漂白剤や重曹などで、つけ置きします。

透明な汚れ

まだ目には見えないレベルでも、間違いなく汚れはついています。色がつく前に市販のトイレ洗剤や、重曹水(ホコリや雑菌に効果的)・クエン酸水(尿汚れや水アカに効果的)などでこまめに掃除することが基本です。

普段のトイレ掃除におすすめの道具・洗剤は?

いつもの掃除には、トイレ用洗剤とブラシ、お掃除用シートがあれば問題ありません。日が浅い雑菌やカビであれば、ふつうの洗剤とブラシで落とせます。便座や周辺の拭き掃除には、トイレ用お掃除シートを使います。

ナチュラル派の方は、おなじみの重曹水とクエン酸水でお掃除できます。重曹水は便座の皮脂汚れや、全体の雑菌・ホコリ汚れに効果的です。クエン酸水は、尿の飛び散りや水アカ掃除に使いましょう。

汚れを放置すると「さぼったリング」ができる場合も

汚れを放置すると「さぼったリング」ができる場合も

「さぼったリング」とは、便器の水が溜まっている水面付近にできる汚れのこと。「さぼったリング」のネーミングを考えた人は、センスあるなぁと思います。攻め過ぎずに、上手に責めてますよね(笑)。

「さぼったリング」と同じようなものは、マグカップの中にコーヒーや紅茶をしばらく放置したときにもできます。要は、水分の表面と空気の境目にぐるっと線を描いたように「輪ジミ」ができるのが原因です。

輪ジミができても、すぐに中性洗剤でこすり洗いをすれば、比較的簡単に落とせますが、トイレの場合は常に水がたまっている状態なので、繰り返し輪ジミが発生するのが問題です。

また、トイレの場合は水アカに加えて尿石も加わるため、時間がたつにつれてカチカチに固まってしまい、ふつうの洗剤では落とせなくなってきます。

「さぼったリング」の落とし方・掃除方法

トイレに行くたびに気になる「さぼったリング」。掃除が面倒だからと放置すると、ますます汚れが濃くなってしまいます。いろいろな掃除方法を紹介しますので、放置せず早めにチャレンジしてみてくださいね!

クエン酸と重曹を使う場合(軽度の汚れ)

「さぼったリング」の落とし方・掃除方法

クエン酸と重曹の組み合わせは、比較的作用がマイルドですので、汚れが軽いうちに実施するか、繰り返し(数日~2週間続けて)実施することで効果が実感できます。

  1. クエン酸小さじ1を水100mLに溶かして、クエン酸水を準備します。
  2. 紙コップなどで封水(便器の中に溜まっている水)をすくって、水位を下げておきます。
  3. 輪ジミの部分にトイレットペーパーで湿布をして、その上からさらにクエン酸水をひたひたになるくらいにかけます。
  4. 一晩おいてから、トイレットペーパーをよけます。
  5. ブラシに重曹を付けて磨いていきます。

酸性洗剤を使う方法

酸性洗剤の取り扱いには注意が必要です。作業用手袋とマスクを着用してください。皮膚につくと軽いやけどをする恐れがあります。またほかの洗剤と併用しないように注意します。

  1. 紙コップなどで封水(便器の中に溜まっている水)をすくって、水位を下げておきます。
  2. 酸性洗剤を輪ジミにかけます。
  3. トイレットペーパーで湿布をして、その上からさらに酸性洗剤を、ひたひたになるくらいにかけます。
  4. 30~60分ほど時間をおいてから、トイレットペーパーをよけて、ブラシでこすり洗いします。

塩素系漂白剤を使う場合

黒い輪ジミの場合はカビが関わっているので、塩素系漂白剤を試します。

塩素系漂白剤の取り扱いには注意が必要です。他の洗剤と併用しないように注意します。作業用手袋とマスクを着用し、十分に換気してください。衣類に付くと脱色の恐れがあります。

  1. 紙コップなどで封水(便器の中に溜まっている水)をすくって、水位を下げておきます。
  2. 塩素系漂白剤を輪ジミにかけます。
  3. トイレットペーパーで湿布をして、その上からさらに塩素系漂白剤をひたひたになるくらいにかけます。
  4. 30分ほど時間をおいてから、トイレットペーパーをよけてブラシでこすり洗いします。

酸素系漂白剤を使う方法

酸素系漂白剤を使うと、頑固な汚れが緩むので、通常の掃除をして仕上げます。

  1. 酸素系漂白剤30gをお湯(50℃)4Lに溶かします。
  2. それをトイレに注ぎ込み、30分~数時間おいてから流します。

研磨剤を使う方法

上記のように、「さぼったリング」も基本的には、化学の力で汚れをやわらかくしたり、浮き上がらせたりして落としていきます。それでもうまくいかない場合は、物理的に落とす方法となります。

  1. 取っ手付き・研磨剤付きのスポンジを入手します。

    ※下の写真のような使い捨てのものが、複数本セットで販売されています。
    取っ手付き・研磨剤付きのスポンジ
    取っ手付き・研磨剤付きのスポンジ
  2. ゴシゴシ磨いていくと、程よい研磨力のおかげで汚れを削り取ってくれます。

ただし、ゴシゴシこすりすぎると素材が傷つき、汚れが溜まりやすくなってしまいます。普段から頻繁に使うことはしないように注意しましょう。

便器に汚れがつかないようにする予防策は?

便器に汚れがつかないようにする予防策は?

最近は、トイレ掃除を簡単にしてくれる市販アイテムがたくさんあります。上手に使って、便器に頑固な汚れがつかないように気を付けましょう。

トイレスタンプ剤や、流すだけの洗浄剤を補助的に使う

トイレスタンプ剤や配置型のトイレ洗浄剤を利用すると、汚れの付着を少なくしたり遅らせたりできます。そうすると掃除の頻度を減らしたり、掃除の間隔を長めにあけたりできますので、かなり助けになります。

ただし、このような補助剤の役割は、マウスウォッシュの役割に似ていると思います。マウスウォッシュはある程度の汚れを洗い流すことはできますが、歯磨きをしなくてもいいわけではないですよね。

あくまでも「補助」ですので、トイレ掃除をしなくてもいいと考えるのはキケンです。

コーティング剤を塗布しておく

我が家のトイレは、年に一度ハウスクリーニングに来てもらい、ついでにコーティング剤を塗布してもらっています。汚れが付きにくくなり、汚れがついても落としやすいという利点があります。

とはいえ、コーティング剤を塗布していてもトイレは汚れますし、掃除をさぼると「さぼったリング」もできてしまいます。トイレ掃除は油断せず、コツコツやるしかないのです。これも歯磨きと一緒ですね。

プロにトイレ掃除を頼めば、頑固な汚れもキレイに!

プロにトイレ掃除を頼めば、頑固な汚れもキレイに!

そして、歯の歯石を歯医者さんに行って取ってもらうように、固まってしまった頑固なトイレの汚れは、プロにお任せするのも一つの方法だと思います。

市販の洗剤ではビクともしない、トイレの輪じみ・黒ずみなどの汚れも、プロの技で徹底洗浄してくれます。

特に最近のトイレは電気を使う機能が付いているので、故障させないためにも、仕組みがわかっていて作業に慣れているプロにお任せするほうが安心です。

トイレクリーニング・洗面所のお掃除のセットプランなどもあるので、頑固な汚れに困っている人は、ぜひチェックしてみてくださいね。

ライタープロフィール:「カジタク」山口奈穂子さん

家事の宅配「カジタク」

やまぐち・なおこ アクティア株式会社が提供する家事代行サービス「カジタク」で活躍する、掃除・片付けのプロ。定期家事代行、整理収納サービスの経験を活かして、現在は新人スタッフの教育を行うトレーナーも担当している。

■もっと知りたい■

「カジタク」山口奈穂子

アクティア株式会社が提供する家事代行サービス「カジタク」で活躍する、掃除・片付けのプロ。定期家事代行、整理収納サービスの経験を活かして、現在は新人スタッフの教育を行うトレーナーも担当している。

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