花屋が教える!ベランダガーデニングの楽しみ方

4~6月|ベランダガーデニングにおすすめの花の品種

公開日:2020.06.30

更新日:2023.04.04

「花を知り、楽しむ」がコンセプトの第一園芸のWEBサイト・花毎(はなごと)の石川恵子さんが、マンション住まいでも園芸を楽しめるベランダガーデニングの方法をお伝えします。今回は、春~初夏の植え替えにおすすめの品種を解説します。

夏のベランダガーデニングにおすすめの品種

この夏のために用意した苗の一部です。実験を兼ねて、初めて育てる品種も中心にセレクト。色は青と白で揃えました。
この夏のために用意した苗の一部です。実験を兼ねて、初めて育てる品種を中心にセレクト。色は青と白で揃えました

花苗を扱うお店に行くと、どれを選んだらよいのか迷われるかと思います。ここで花のセレクトを間違えてしまうと、せっかくのベランダガーデニングが残念な結果になりかねません。

まずはお好みの色を決めて、同系色で揃えること、そして成長したときの草丈の高さが近いものを選ぶと美しく見えます。そして何より、夏であれば暑さに強く、花付きがいい品種を選びましょう。

花付きがいい、ということは、次から次へと花が休まず咲くことです。ただし、多くの花苗は開花期→蕾→開花期といったサイクルを繰り返しながら大きくなって行きますので、一旦花が少なくなっても、それは次に花を咲かすための準備中と思って、楽しみに待ってくださいね。

花苗には同じ品種でも、花付きがよく、丈夫な改良品種があります。特に初めての方はこういった花苗を選ぶと失敗が少ないので、ガーデニングの楽しさを実感していただけると思います。

4月~6月頃が「夏~秋の花苗」の植え付けのシーズンです。今回は、初心者でも育てやすい「夏~秋の花苗」におすすめの品種をお伝えします。

スーパートレニア カタリーナ “ブルーリバー”

トレニア

 「夏すみれ」とも呼ばれるトレニアの中でも、暑さや雨に強く、育てやすいトレニアです。花付きもよく、こぼれるように咲く花が魅力。晩秋頃まで咲き続けます。

フェアリースター “クリアホワイト”

フェアリースター “クリアホワイト”

極小輪のニチニチソウです。とにかく夏の暑さに強く、次から次へと花を咲かせます。

スーパーベル “ダブルブルー”

スーパーベル “ダブルブルー”

カリブラコアという植物の改良品種です。暑さ、雨、病気に強く、1株で大きく育ちます。ペチュニアによく似ていますが、ペチュニアと違い、葉や茎がベタベタしないので扱やすいのも魅力。

八重咲ペチュニア

八重咲ペチュニア

夏の花苗として人気なのがペチュニアです。次々花が咲き、花の色や形もバリエーション豊富。特に八重咲きは華やかな花がお好みの方におすすめ。ただし、花をたくさん咲かせるには摘心(ピンチ)という作業が必要で、購入後しばらくは花が楽しめません。また、ペチュニアの特徴として茎や葉がベタベタしますので、そういった点も考慮して選んでください。

ビンカ(ニチニチソウ)

ビンカ(ニチニチソウ)

先ほどご紹介したフェアリースターと同じ品種の花です。最近では花びらがフリルのタイプやアンティークカラーの花色など、バリエーションが増えています。

ペンタス

ペンタス

小さな花が集まって咲きます。写真の花は一重ですが、最近では八重タイプも出回っています。品種によって変わりますが、やや草丈が高くなりがちですので、他の花との合わせる場合は品種ラベルに記載されている草丈を参考にしてください。

花苗

花苗

花苗に付いているラベルはしっかり読みましょう。裏面には花の育て方や開花期、成長したときのサイズなどが書かれています。そして、購入後にも保管しておけば、次回の参考になります。

ベランダガーデニングを1年間楽しむには? 植え替えの種類の選び方

今回ご紹介した花苗の種類は、初夏から秋まで花を楽しむ一年草です。もちろん植物には、植え付けた後、開花と結実のサイクルを2年以上繰り返す「多年草」も多く存在します。しかし、多年草の場合は休眠期間がありますので、一定期間は花がつかない、地上部が枯れるといった状態になってしまうというデメリットもあります。

そのため、スペースが限られたベランダガーデニングの場合は、一年草を選び、季節ごとに植え替えることで、花のある期間を長く楽しむことをおすすめします。
■もっと知りたい■

花毎(はなごと)

花屋の第一園芸が運営する花にまつわるコトを楽しむWEBサイト「花毎」。二十四節気とともに感じる季節の花を軸に、買うだけではない花の楽しみ方をさまざまな角度からご紹介。書籍に『花月暦』(株式会社パイ インターナショナル刊)

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