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- 来年も咲く!鉢植えの紫陽花(アジサイ)の育て方
「花を知り、楽しむ」がコンセプトの第一園芸のWEBサイト・花毎(はなごと)の石川恵子さんが、花のある暮らしを提案します。母の日のプレゼントとしても最近人気の紫陽花(アジサイ)の鉢植えを、翌年も楽しむお手入れ方法を紹介します。
鉢植えのアジサイを来年も咲かせる育て方とは?
ここ数年、母の日のプレゼントとしても大人気の「鉢植えのアジサイ」。庭や街で見掛ける地植えのアジサイよりも、ひと足早く咲くように育てられています。
アジサイは丈夫で育てやすい植物ですが、母の日のプレゼントに届いたような花を咲かせることはとても難しいことです。
生産者は生産過程や流通、全体的な花のバランスなどの理由から、小さめの鉢を使い、こんもりと鉢いっぱいに花を咲かせますが、これはプロならではの技術によるものです。一般の方々が、翌年も花を咲かせる場合は、背丈が伸びる、花のサイズが小さくなる、同じ色にならない……といった姿になるかもしれません。
それでも、大切なプレゼントがまた咲く喜びは、見た目以上の価値がありますし、世界に一つだけのアジサイと思って、個性を楽しんでいただければと思います。
アジサイの鉢植えの置き場所
アジサイの鉢植えはどこに置いていますか?
本来アジサイは外で育てる植物なので、なるべく早くラッピングペーパーやフィルムをすべて外して、屋外に出しましょう。ベランダでも問題はありません。
紫陽花は、半日陰(木漏れ日程度の明るさ)を最も好みますが、日陰や多湿の環境にも耐えるほど丈夫な植物です。
置き場所は、生育時(開花期以外)は花つきを良くするために日当たりのいい場所がおすすめです。ただし真夏の直射日光は苦手ですので、夏場は半日陰に置いてください。
アジサイの水やりのコツ
水やりの目安は土が乾いてからが基本ですが、湿り気を好みますので、水切れには注意しましょう。
乾燥が進むと、葉が下を向くようにぐったりしてしまうことがありますが、ここまで水を切らさないようにしてください。そのような場合でもしっかりと水を与えれば復活しますが、これを繰り返してしまうと、根が傷んで生育が悪くなる原因となります。
鉢植えアジサイには上のイラストのような、普通の鉢の他に底面吸水鉢と呼ばれる、受け皿に水を溜めるタイプの鉢があります。
どちらの場合も鉢の上部から水やりをする場合は、根本(土の部分)に水を与えましょう。水やりの際は鉢底から水が流れ出るくらい、しっかり、たっぷり行ってください。
さらに「水やり」のコツ
土の部分への水やりを行うときに、あわせて葉を洗い流すようなつもりで葉の表と裏に水をかけるとハダニやうどんこ病などを防ぐ効果があります。
アジサイの肥料の与え方
肥料は花が終わった7月頃に秋の新芽を育てるための「即効性の肥料」を置くか、液肥を10日に1回程度与えます。
新芽が出始める頃(関東であれば2月下旬から3月頃)には寒肥として、「緩効性肥料」を規定量与えます。
アジサイは土壌のpH(ペーハー)値によって花色が変化するため、花色に合わせた専用肥料も販売されています。花色にこだわる方はこういったものを使うのもいいと思いますが、最初に咲いたときと同じ色になるとは言い切れません。
紫陽花(アジサイ)の花の色を変えるには?
青色の紫陽花を咲かせるには?
酸性の土で育てると、きれいな青色になります。肥料は、成分濃度表示の「リン酸」数値が低く、アルミニウムイオンを含んだものを与えます。
ピンク・赤系の紫陽花を咲かせるには?
アルカリ性の土で育てると、きれいなピンクや赤色になります。雨に影響されにくい、鉢植えのままで育てるのがおすすめです。肥料の成分濃度表示の「リン酸」数値が高い肥料を与えます。
白色の紫陽花を咲かせるには?
白色は特に気にせず育てることができます。
※上記の肥料を与えても、品種等により色が出ない場合があります。
※園芸店などで専用の用土や肥料があります。
アジサイの剪定タイミングとやり方
アジサイの花に見える部分は「装飾花(そうしょくか)」と言う、「がく」が変化したものです。アジサイ本来の花は装飾花の中央にある、ごく小さなものです。
鉢植えのアジサイの場合、いつまでも花を付けておくと株が弱り、翌年花を付けない原因になります。アジサイは花の終わりがわかりづらいのですが、粒状の花が開ききり、装飾花が色あせてきたら、剪定のタイミングです。
アジサイの剪定は幾つかの方法がありますが、失敗が少ないのは時期を変えて2度行う方法です。
1回目は花の色が褪せてきた頃、葉が2枚~4枚ある位置で切ります。ここから夏の間に枝葉が伸びます。
2回目は遅くても9月初旬までに行います。伸びた枝葉の下に花芽が出来ますので上の写真のように、花芽の少し上で切ります。このとき、せっかく伸びた枝や葉をだからと残さずバッサリ切りましょう。
切らないままでいると、アジサイはどんどん大きくなり、花つきも悪くなります。
※10月頃には来年の花芽が出来ているので、それを切ってしまうと花が付く可能性が低くなります。
2回の剪定が面倒な場合は7月~8月上旬の間に、花から2~3節の花芽の上で切りましょう。(上のイラスト参照)
さらに「剪定」のコツ
アジサイは生育が早く、数年でかなり大きなサイズになります。コンパクトに育てたい場合は「強剪定」を行います。花が終わったらすぐに、全体の3分の1程度の位置で剪定します。これを行う場合、翌年は花が咲かないと思ってください。
植え替えましょう
花が終わった7月頃に剪定と合わせて、または葉が落ちた休眠期の冬場が植え替えの適期です。
これは最初にもお伝えした通り、特にギフト用のアジサイは花や葉のボリュームに対して、小さめの鉢に植えられていますので、根が詰まっている場合があります。鉢を大きくすることで、株が充実し、花つきもよくなります。また、水持ちもよくなるので、水不足での枯れるリスクが低くなります。
植え替える際は草花用の培養土を使うのが手軽です。赤、青、花の色別の専用培養土も販売されていますので、こだわる方はそういったものをお使いください。
※6号(直径18cm程度)の鉢であれば、鉢底石は入れなくても大丈夫です。
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花を知り、楽しむサイト 花毎
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