用途別に、3種類紹介します

花屋がおすすめする、家庭向きの花用ハサミの選び方

公開日:2020.05.12

更新日:2022.07.20

「花を知り、楽しむ」がコンセプトの第一園芸のWEBサイト・花毎(はなごと)の石川恵子さんが、花のある暮らしを提案します。今回のテーマは「花ハサミ」。いろいろな種類がある中で、家庭でも使いやすいおすすめのハサミを3種類、用途別にご紹介します。

なぜ、花用のハサミを家庭でも持っていた方がいい?

花用のハサミ

花を生けるとき、ハサミは必須アイテムです。工作用のハサミを代用するのではなく、スパッと切れる花用のハサミをぜひお一つお持ちになるといいでしょう。花用のハサミなら、茎をつぶさないため、花に水があがりやすく、花が長持ちします。

プロの花屋さんは、ハサミ以外にもフローリストナイフやカッターを使うことも多いですが、ここではご家庭でも使いやすい両刃の花ハサミを3種類ご紹介します。

 

太めの茎や枝をラクに切れる花ハサミ

太めの茎や枝をラクに切れる花ハサミ

草花から、直径1cm程度の枝物に対応したハサミです。

握りやすく、力が入りやすいので、太めの枝物も楽に切ることができます。刃はフッ素樹脂加工ですので、錆なども気になりません。切れ味がいいハサミですが、ワイヤーやリボンなどのカットには不向きです。

参考商品:アルスコーポレーション・業務用花はさみフルール

 

茎だけでなく、紙やワイヤー、布も切れる万能はさみ

茎だけでなく、紙やワイヤー、布も切れる万能はさみ

枝物は切らないという場合には、紙や布、ワイヤーもカットできる万能なハサミがおすすめ。

繊細な草花の茎もスパッと切れますし、花を包んでいるフィルムや、プリザーブドフラワーなどもきれいにカットできます。刃の部分が小さく小回りが利くので、フラワーアレンジメントにチャレンジしてみたい方にもいいでしょう。

プロの花屋さんは、必ずといっていいほど持っている便利なハサミです。

参考商品:アルスコーポレーション・クラフトチョキ

 

長い間、大事に使える鉄製の花ハサミ

長い間、大事に使える鉄製の花ハサミ

流派によって型は異なりますが、よく華道で使われているクラッシックなタイプの花ハサミです。

重みがあるため、枝も草花も切りやすい作りです。

茎が固い枝ものを水あげ(水揚げ)したいときにも活用できます。握り手の部分を使って、茎をたたく、茎の繊維をほぐすことで断面積が増えて、水のあがりがよくなる効果があります。

鉄製ですので、錆びて切れ味が鈍くなった際には研ぐ必要がありますが、長期間使えるメリットがあります。こちらはワイヤー紙、布などを切るのには適していません。

今回3種類の花ハサミをご紹介しましたが、初めて花ハサミを購入するのであれば、まずは1番目に紹介したハサミがおすすめです。これから花をどんどん楽しみたい!という方であれば1番目と2番目、もしくは2番目と3番目の花ハサミを持っていれば便利です。

1番目と2番目のハサミは、切れ味が鈍ってきたら、買い替え時です。切りづらくなったハサミは水揚げの大敵! フレッシュな花を傷める原因にもなりますので、思い切って買い替えましょう。

小型剪定ハサミ

もっと、園芸を楽しみたいということであれば、小型剪定ハサミがあればさらに幅が広がりますよ。太く硬い枝も切ることがきるので、庭木のお手入れにも便利です。

参考商品:アルスコーポレーション・ミニチョキデラックス

 

第一園芸のスタッフが使用している道具

第一園芸のスタッフが使用している道具

ちなみに第一園芸の多くのスタッフは、大型のカッターを使って草花をカットしています。

カッターやフローリストナイフを使うメリットは、茎の断面がシャープに大きくカットできること。水あげ(水揚げ)が、よりよくなります。また、吸水スポンジに挿すときにも、同じ理由で効果的です。

さらにカッターのメリットは刃の交換が簡単で、切れ味が保てること。もちろんフローリストナイフも花には適していますがプロは使用頻度が高く、すぐに切れ味が鈍るため、カッターを選ぶスタッフが多いです。

※カッターやフローリストナイフの使用はとても難しく、危険が伴いますので、使い慣れた方から使用方法を習ってからお試しください。
 

撮影=山下コウ太
 

■もっと知りたい■


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花屋の第一園芸が運営する花にまつわるコトを楽しむWEBサイト「花毎」。二十四節気とともに感じる季節の花を軸に、買うだけではない花の楽しみ方をさまざまな角度からご紹介。書籍に『花月暦』(株式会社パイ インターナショナル刊)

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