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2024.12.122021年05月24日
旅先で出会った小物たち
インドの美術工芸と生活
インドに旅行したときに出会った小物をメインにご紹介します。皆さんのお家にもこういった小物がありませんか? 日常の中で使って、眺めてこそ生き返ってきます。
インドの工芸
私はインドを過去2回訪問しています。何となく怖くて、旅に出にくいところだと思っている方が多いようですが、私にとっては、とても魅力的な国です。私の出会った人々は、とてもシャイで、人柄も静かで、親切な人が多かったです。未だにカースト制が現存していますが、そういった中でも、人々は日々の暮らし向きを真剣に考えています。
旧デリー市街にある大きな染め物工業地を訪れたことがあります。いわゆる昔からの染め物工業団地です。工場の中はきちんと分業になっていて、それぞれが専門分野で働きます。
日本の工業団地と同じかと思います。工場の周りには従業員の住居があり、その家族が住んでいます。子供たちの元気な声や家畜の鳴き声が入り混じり、あー、ここにも歴然とした生活が営まれていることを肌で感じました。
その工場で購入したサリー用の図柄の版木を、今も時々使っています。とても固い木で彫られているので、ずっと使い続けてもきっとすり減りは薄いと思われるくらいです。
デリーから遠く離れた小さな村で、男性がサリーを織っている家を偶然見かけて、見学をさせてもらいました。出入口扉からの光だけで、薄暗い土間に機が置かれ、1日中織っているようでした。絹織物の時は、日本の京都からの輸入品、金糸、銀糸を織り込むのだと言って糸を見せてくれました。
今では機械織りの製品が多い中、手織りの生地は、所どころちょっとした織むらはありましたが、肌触りも暖かい美しい織物でした。地方に行っても、すれ違う上層階級の婦人がサリーの絹擦れの音を立てて、通り過ぎていきます。
インドでは神殿、寺院などの石の彫刻も実に目を見張る出来栄えかと思います。
ヒンズー教の国ですから、自然と神々の彫刻が多いのですが、実生活の場では多くの草花、樹木のデザインが使われています。先ほどのサリーも同じです。私は都市でなく、地方の商店で持ち帰れる程度の小物を買い、日々の生活の中で、今も楽しく使いこなしています。
菩提樹の小箱の彫刻は緻密で、見飽きることはありません。香木の印材は名前を彫ってもらい、愛用しています。線香用の箱は近年、輸入雑貨店にも出回っていますので、手に入りやすいと思います。
いろんな小箱
旅の途中で目にしたちょっとした工芸品を買い求めましたが、どれも美しく、わたくしにとっては使い勝手が良く、旅での思い出がいつでも甦ってきます。皆さんのお家にもこういった小物がおありかと思います。仕舞っておくよりも日常の中で使って、眺めてこそ生き返ってきます。ぜひとも取り出してきてください。
作品の進行
デザインを描き、糸を染め、たて糸を張り、いざ織り始めたのが3月でした。大型タペストリーはやっと1/2まで織り進めてきました。額絵は2/3で、あと一息です。
以前、賞をいただき、ポスターにも採用されたタペストリーを衣替えとあわせて、久しぶりに玄関ホールに下げてみました。北欧のカラフルな街の印象をデザインしたものです。
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