興味で始めた織物の世界をご紹介

織物で額絵とタペストリーをつくる

公開日:2021/03/20

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ヨーロッパの美術館を訪れたとき、ゴブラン織りのタペストリーに出会い、その細かい絵の表現に引き込まれました。今回の額絵はゴブラン織りと綴れ織りのミックスした方法で、大型のタペストリーはシャギー織りと緞通の技法で製作します。

興味で始まった私の趣味はこれからどこに向かうのでしょう

タペストリーと額絵の原画を描く

外出自粛の中、時間はありますが、なかなか気が進まなくて苦労していました。やっとタペストリーと額絵の原画を描くことができました。

ヨーロッパの美術館を訪れたとき、ゴブラン織りのタペストリーに出会い、その細かい絵の表現に引き込まれました。歴史の一部が描かれ、物語が語られ、織物として表現されていることに感動したのです。12年前どうしても学びたくて、一人ベルギーのゴブラン織り専門学校で個人レッスンを受ける機会を得ました。どちらかというと、日本の綴(つづ)れ織りに近いものですが、技法の上や表現の仕方に違いがあるように私は思います。

今回の額絵はゴブラン織りと綴れ織りのミックスした方法で織ろうと思います。大型のタペストリーはシャギー織りと緞通の技法を取り入れてみます。ミックスと言っても表からは、ほとんど違いはわからないでしょう。

作業手順は以下の通りです。

  1. 原画を描いて彩色をする
  2. 彩色どおりに糸染をする
  3. 縦糸に糊付けをする
  4. 縦糸を立てる

原画を描いて彩色をする

原画を描いて彩色をする

私の原画のモデルはほとんどが庭の草花や、野原の雑草や樹の実、旅先での珍しい草花のスケッチや写真です。それらをもとにデザイン化したり、パステルで抽象化したりします。一方、海外の古いタペストリーの一部分を模作したりして勉強しています。

原画をA4 サイズに描いた後、原寸大の厚紙に転写して下絵として用いています。

タペストリーは 150cm×70cm
額絵は 45cm×44cm

織り上げるまで、この下絵は機の縦糸の下にセットして、織り上がったところは順次そのまま巻き込んでゆきます。

彩色どおりに糸染めをする

これまでは主に草木染で糸を染めていましたが、今回は化学染料を使いました。私は郊外に居を構えているので、草木染の材料にはこと欠きません。野原も六甲山もそんなに遠くでないのは幸いです。私にとっては宝の山といっていいでしょう。

各々の縦糸に用いる糸は生成りの太木綿糸です。目的の色に染めるのが一苦労ではありますが、ワクワクして楽しいのです。タペストリーの横糸は極細綿糸24本どりです。額絵には横糸は棍紡糸を使います。

棍紡糸

棍紡糸

縦糸を機にセットする

縦糸を機にセット

縦糸を機にセット

縦糸を機にセットするとき一番気を遣います。これが均等に張れていないと、最後まで奇麗に織り上がらないからです。幅の広いものの縦糸たてには人の手助けが欲しいのですが、いつも一人で苦心しています。縦糸張りが終わると、もう織の半分は出来た感じになります。

これから織り始めるのですが、時間と気分との戦いになります。何分趣味ですから、日ごとの家庭事務、雑用、家事、もろもろに取り巻かれての作業で進行は遅いですが、一日に3~4時間も機の前に座わると、1、2cmは織れます。

途中経過は報告いたします。そうした合間に、私が国内外で見てきましたゴブラン織り作品やカーペットはもちろん、生活の中で何げなくほっとするもの、役立つ工芸品などをご紹介できたらと考えております。

先に申し上げておきます。私は何ら美術学校で学んだこともなく、興味本位で始めたまったくのド素人で、しかも、ほとんど自己流で作ったり、見たりしたことを書き連ねてゆきます。本職の方にお願いいたします。どうか間違っているところをお教えください。助言をいただきたいのです。

では、また次回に。

 

■もっと知りたい

いしだて まさこ

京都府舞鶴市生まれ。’75年、趣味で染織を始める。’02年よりカルチャーセンターの染織講師になり個展は10回開催。趣味はクラッシック音楽を聴く、読書、墨彩画、パステル画、トレッキング、グランドゴルフ。計画~乗り物・宿の手配まで自分で手がける個人旅行も得意。

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