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- バルト海6ケ国周遊クルーズ2:憧れのエルミタージュ
これまでに行った個人旅行の体験談をご紹介。巡った観光地や異文化体験、日程の組み方や費用についてなど、参考にしたい旅のヒントも! 今回は2018年6月に行った、6か国周遊クルーズ旅についてつづります。
5日目、フィンランド ヘルシンキ入港
※前回紹介の前日~4日目の様子はこちら。
朝9時フィンランドのヘルシンキ入港。フィンランド人の友人夫婦が、Turku市から車で2時間かけて会いに来てくれました。携帯電話でやっと連絡が取れ、再会。彼らの車で市中観光に出かけることになりました。
ガラス工芸作家のTimo Sarpaneva(ティモ・サルパネヴァ)の展覧会をしているからと市立美術館へ。Timoはガラスだけでなく、いろんな方面のデザインにも長けていたようです。Timoは亡くなりましたが、当日奥様が在館中で、友人は私を紹介してくれて、挨拶を交わしました。
美術館を後にして、気持ちのいいヨットハーバー近くのレストランで昼食を頂きながら、互いの近況を語りあいました。
午後は丘の上の大きな白い教会、ヘルシンキ大聖堂へ。いたってシンプルな堂内に、いくつもの彫像が立っています。それらは聖人ではなく「この人はフィンランドを独立させた人」「あの人はフィンランド語を確立させた人たちだ」と教えられました。
最後に訪れた岩の教会と言われるテンペリアウキオ教会は、とても印象的でした。Bed Stoneと言われる大きな岩をくり抜いて造られた教会で、壁は岩そのもののむき出しで荒々しいのですが、音響効果は抜群といった特徴を持っています。Bed Stoneというのは氷河期の地層が隆起したものだそう。
出航時間が15時なので、本当に短い時間でしたが、名残惜しく彼らと港で別れを告げました。
6日目、サンクトペテルブルク入港
港ですぐに入国審査が始まりました。私たちはツアー団体用Voucher-Landing Cardという簡易ビザをもって、1時間も並んで待ち、やっと通過した時はずいぶんと疲れました。
この簡易ビザというのは、2日間だけの現地ガイド付きのみの許可という条件付きになっていました。ロシアはテロを厳重に警戒しているとのこと。ちょうどワールドカップ戦の時期でしたからなおさらでした。
良く設計された庭園を持つピョートル大帝の夏の宮殿に到着。正面の大きな噴水は圧巻でです。それを四方から囲むように作られた森の並木がいくつもあって、気持ちがいい。
庭園のいたるところに大小さまざまな噴水が設置され、小さな林の中には“ビックリ噴水”と言われる噴水があり、イスに座ると、突然水が噴き出すとか、樹のそばを通ると水が降ってくるとか……ピョートル大帝はなかなかのいたずら好きであったようです。
午後はエカテリーナ宮殿へ。外から見ると白と水色のコントラストがまぶしい建物。水色が大好きだったエカテリーナ好みにできているとのこと。寄木細工の床を傷つけないようにと、入り口で不織布の靴カバーを履いての見学。内部は女王の好みらしい装飾で、ロシア全盛期を彷彿とさせる装飾に圧倒されました。
7日目、心待ちにしていたエルミタージュ美術館! が……
あまりにも来場者が多すぎて、入場時間が予約制になり、朝早くに入国審査を通ったにもかかわらず、11時の入場許可時間まで、市中をバスでくるくると回ることになったのです。そのおかげで、サンクトペテルブルクの歴史的な建物や、街の営みをより知ることが出来て良かったと思います。市中の建物は今建て替えの時期が来ているようで、壁が欠け落ちたり、今にも崩れそうな空きビルなど、古い建物が手付かずのままたくさんありました。
時間が来て美術館の内部に入ったものの、すごい人々で身動きができないほど。写真で見ていたとおり、エントランスの階段の素晴らしいこと! と感心している間に大変だ! ガイドがどんどん進んでゆく。イヤホンガイドを付けているのですが、ずっと先の方の説明です。この人ごみの中では数秒も立ち止まれないのです。私はずっとガイドの目印を探す羽目になって、不満は募るばかり。突然大広間に出て、人との距離が少しあいて、まばゆいばかりの床から天井までの見事な装飾に、写真を撮るのも忘れていました。
混雑した中で、ラファエロの『コネスタビレのマドンナ』の作品と、ダビンチの『ベヌアのマドンナ』の作品をしっかり見ることができました。またどの部屋も実に素敵で美しい寄木細工の床に目をうばわれました。
人と時間に追われるようにして出口に押し出されてきた感じでした。これが私の期待していたエルミタージュ美術館ではない、まだ見ていない展示部屋はいくつも残っているはず。しかし、また出直すなんてできっこありません。仕方なく売店で写真集を買って慰めとしました。
美術館を出て、港に帰るバスの車両を間違えて乗ってしまいました! チケットを見せて乗ったから、港に帰ることは確か。事情を話して本来乗るバスに連絡を取ってもらい、難なく帰り着いた次第でしたが、ああ、また、やってもた……! でした。
夕食はちょっとおしゃれをしてイタリアレストランでいただきました。なんだか長~い一日でした。
次回は、楽しみのひとつだった、スウェーデンの地下鉄アートを紹介します。その前に、アストニアで聖職者らしき方にお礼を言われる出来事にも遭遇します。
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