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- バルト海6ケ国周遊クルーズ3:奇抜な地下鉄アート
これまでに行った個人旅行の体験談をご紹介。巡った観光地や異文化体験、日程の組み方や費用についてなど、参考にしたい旅のヒントも! 今回は2018年6月に行った、6か国周遊クルーズ旅についてつづります。
8日目、エストニアのタリンへ
中世のおとぎの国と言われるタリンの街を散策しました。下船して徒歩15分で街の正面玄関ヴイル門に入って、石畳の続く城壁の北門、スール・ランナ門までは、世界遺産の街並みに指定されているそう。城壁のところどころに作られている見晴らし塔の形が面白く、城壁の内側はその時代の雰囲気が漂っています。
私が城内を訪れたのがまだ朝9時だったので、人は少なかったです。1か所古い木戸が開いていたので、何気なく覗くとその奥に広い庭が見えたので、足を踏入れました。すると後ろから「日本の方ですか?」と声を掛けられて振り向くと、聖職者風の老人がにこやかに立っておられました。彼の話では、この教会は1888年に戦いで破壊されたが、日本の援助によって立て直すことができたとのこと。「本当にありがとう」と感謝されました。この件については全く未知だったので、そんなこともあったのかと、嬉しく思った次第です。
教会の中に案内さると、大小さまざまのイコン画が飾られていていました。ロシア正教の教会だと思われます(エストニア語で書かれた教会名が判りません)。外庭にも数枚の大きなイコン画があり、野ざらしになっています(日本にもロシア正教徒の教会はあちこちにあり、お茶の水にあるものは有名です)。
思いがけないことに出くわして、ちょっと心躍りました。
お暇をして、ラエコヤ広場を通り、ヴェネ通りを進み、聖カテリーナの小径を出たり入ったり。カテリーナ・ギルトの工芸品を眺めなつつ、つるつるにすり減った石畳に気を付けながら、元来た北門に戻ってきました。門近くの露店で、未晒しの麻糸で織った大判ストールが目に留まり、手持ちのユーロをはたいて買ってしまいました(帰国後洗うと縫製のゆがみがもろに出てそのままでは使えなくなってしまいました)。
9日目、スウェーデン ニーネスハムン港
前日、船上で購入したバス券でストックホルム市内に出かけました。帰りのバスの時間と場所を確認して、目の前の石橋を渡り、王宮へと向かいます。現在も王族の方が住まわれているとのこと。王宮内部の礼拝堂や広間の一部は改修中で、せっかくのバロック様式やロココ調のものを見る事ができなくて残念でした。
12時ちょうど王宮での衛兵交代式を見ることが出来ました。その後、目的の一つである地下鉄アートがぜひ見たくて、迷いつつ、人に聞きつつやっと地下鉄の駅を見つけました。見つけにくいビルの間の入り口でした。
さて困りました。スウェーデン・クローネを全く持っていませんから切符が買えません。改札係の人に事情を話すと、クレジットカードでも買えることがわかり、助かった! 次は切符の種類を選ばなくてはという問題にあたり、ちょっと大変でしたが、2時間乗り放題、一人44クローネで購入しました。
まず、クングストラッドゴーダン駅構内の赤と緑のペイント壁を鑑賞。一駅先のT-セントラルレン駅で下車して、巨大な蒼い壁画を眺めて充分に楽しみました。これらの地下鉄駅は石灰岩をくり抜いて造られたもので、岩壁にアーチストが作品を描くのです。なんとも大胆で、奇抜で、楽しい!
2時間ぎりぎりで元の駅に戻り、再びヴァーサ橋を渡り、ガムラ・スタン(中世都市)に戻り、ノーベル博物館(カード使用可)に入場。日本人受賞者の記録を確認して、心から誇らしく感じました。
バスの時間までまだ2時間もあるので、歴史ある美しい町並みを散策した後、公園のベンチに座って、道行く人々を眺めながら、食べ損ねていた昼食の代わりに、リュックの中のバナナと水を口にして、一息つきます。気温25度で乾燥しているので今日も過ごしやすく、どこの公園にも大きな噴水があるので、ほっとしました。
さあ、次はデンマークでアンデルセンの世界へ。周遊クルーズの最終回です。
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