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- 【おとなのオシャレ散歩】国立能楽堂
いくつになっても知らない世界をのぞいてみたい。ワクワクドキドキの知らなかった東京をご紹介します。今回は都会のオアシスとも言える、千駄ヶ谷にある「国立能楽堂」へ行き、狂言と能を堪能してきました。
国立能楽堂へのアクセス
場所はJRの千駄ヶ谷駅が最寄り駅です。降りると目の前には国立競技場が見え、左手には神宮の森、緑が多く、人が少ないのでここが東京の中心地だということを忘れてしまいそうです。
右手に2分くらい歩きビルの角を曲がると、立派な門に囲まれた能楽堂が見えます。
門をくぐると空気さえも凛としていて、自然に背筋が伸びました。
能楽堂の中へ
この日は、ショーケース(普段の国立能楽堂主催公演よりもお手軽なチケット価格、2500円~。2時間以内に収まるコンパクトな公演時間)ということで、初心者にもわかりやすい演目に加えプレトークがあり、能や狂言の歴史、楽しみ方のレクチャーを聞くことができました。
また能には欠かせない鼓、笛、太鼓などの体験会も催されていましたが、あまりの人気で長蛇の列ができていて参加できなかったのが残念。
お土産コーナーには迫力のある能面が売られていました。なかなか普段見かけることがない絵柄のグッズの数々に心が踊ります。資料室、レストラン(メニューも豊富)といたれりつくせりの能楽堂です。
能と狂言の違いは?
- 狂言 能面はつけない。対話を中心としたせりふ劇。庶民の日常生活を描いている。大きな特徴は「笑い」。
- 能 能面をつける。歴史上の人物や物語を題材にしていて「悲劇」が多い。
初心者でもわかる?
前の席の背もたれにモニターがついています。解説がそちらに出るので、とても分かりやすかったです。
この日の演目
- 狂言「鎌腹」
女房に鎌で追いかけられたふがいない男の話。死のうと思っても怖くて死ねない様をおもしろおかしく演じている。
- 能「土蜘蛛」
病気で伏している源頼光のところに怪しい僧が現れる。実は本当の姿は蜘蛛。蜘蛛が糸を吐き、それが宙を広がるさまは圧巻。
観阿弥・世阿弥から脈々と受け継がれてきた日本が誇る伝統芸能。狂言のストーリーは現代に通じるものがあり、夫婦のやりとり喧嘩などはどこかで見たわ……。
能に出てくる妖怪や得体の知れない化け物は、人間の中に潜むもう一つの自分だったりするのかななどと思いました。
感想
SNSをはじめ、情報過多の現代を生きている私たち。現代と隔世された感のある空間で演じられる、研ぎ澄まされた芸にひたる心地よさを感じる時間が尊いなと感じました。
時代が変わっても、絶えることなく継承していただきたいです。
能楽堂は、千駄ヶ谷の「国立能楽堂」以外にも銀座の「観世能楽堂」、渋谷の「セルリアンタワー能楽堂」をはじめ何か所かあるので、意外と身近で観られるかもしれません。
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