【全3回】風水害に備えるための保険の選び方#2
火災保険の契約は水害に対応可能?確認すべきポイント
火災保険の契約は水害に対応可能?確認すべきポイント
公開日:2023年08月28日
教えてくれたのは、清水香さん
ファイナンシャルプランナー(FP)、社会福祉士
清水 香(しみず・かおり)さん
学生時代より生損保代理店業務に携わり、FP業務を開始。2001年に独立し、相談業務、執筆、講演、TV出演など幅広く活躍。財務省の地震保険制度に関する委員を歴任。自由が丘産業能率短期大学兼任教員。日本災害復興学会会員。近著に『どんな災害でもお金とくらしを守る』(小学館刊)など。
火災保険で確認したい「再調達価額」とは?

前回は風水害により被災しても、「住まいの再建に必要な保険金」が受け取れれば、生活が立て直せるとお話ししました。
「住まいの再建に必要な保険金」とは、今の住まいと同等の住まいを新たに建築・購入するために必要な金額のことです。これを「再調達価額」といいます。現在の住まいを新たに取得するために2000万円必要な場合、再調達価額での契約なら保険金額は2000万円。住まいが全壊しても必要額の2000万円が受け取れるので安心です。
一方、「時価」という契約もあります。時価での保険金は、再調達価額から年数の経過による消耗分を差し引いた金額になります。そのため全壊しても現在と同等の住まいを再建するには不十分な保険金しか受け取れません。
今の火災保険は「再調達価額」での契約が主流ですが、古い契約だと「時価」もあります。我が家の火災保険の補償内容が再調達価額か時価か、保険証券を確認してもよくわからない場合には、加入先の保険代理店か保険会社のコールセンター等に問い合わせましょう。
そもそも「水災補償」が付いているか

もう一つ、補償内容で確認したいのが肝心の水災についてです。風災の補償は多くの火災保険に付いているのですが、水災補償はない場合もあります。付いていても最大で保険金額の70%までしか出ない契約もあります。できれば100%の補償を確保したいところです。
水災補償は以前だとマンションの3〜4階以上などであれば不要とされていましたが、近年は想定外の豪雨が頻発しています。
雨量が排水能力を上回ると、下水がトイレなどに逆流するオーバーフローが生じる恐れも指摘されています。ベランダから室内への雨水の浸水も考えられます。なので、特に水害リスクの高い地域の場合はマンションの低層階でなくても付帯を検討しましょう。
居住地の水害リスクが高いかどうかは、市区町村がウェブサイト等で公開する「ハザードマップ」などで確認できます。
火災保険の補償内容の問い合わせ方

保険代理店や保険会社のコールセンターに、加入中の火災保険が再調達価額での契約か、再調達価額を満たす保険金額になっているか、水災補償が付いているかなどを問い合わせるときには、下記のように尋ねるとよいでしょう。
問い合わせ先は?
- 加入先の保険代理店
- 保険会社のコールセンター等(保険証券に電話番号が記載されているケースが多い)
どんなふうに尋ねればいい?
(1)今の契約で、もう一度同等の住まいを取得できますか?
→再調達価額で契約しているかを確認できる。
(2)保険金額(補償額)は十分ですか?
→再調達価額を満たす金額になっているか確認できる。
(3)水害に遭った場合、保険金額の100%まで補償されますか?
→水災補償が付いているか、付いているとしたら保険金額の100%まで補償されているか両方が確認できる。
上記の項目を尋ねれば再調達価額での契約か、保険金額がそれに対応した額に設定されているかが確認できます。
次回は、火災保険を掛け直すポイントに加えて、火災保険と火災共済の補償(保障)の違いについてもお話しします。
取材・文=萬真知子
※この記事は2020年6月号「ハルメク」の記事を再編集しています




