先輩&プロに学ぶお金の新常識#6
残間里江子さん「自分らしく働いてお金と喜びを紡ぎ出しましょう」
残間里江子さん「自分らしく働いてお金と喜びを紡ぎ出しましょう」
公開日:2026年04月10日
教えてくれた人:残間里江子(ざんま・りえこ)さん

1950(昭和25)年、宮城県生まれ。アナウンサー・編集者を経て、プロデューサーに。出版・映像・文化イベントなどを幅広く手掛ける。
年金世代の方が持つ力は、今の社会で求められている

お金を増やすには、「働く」ことも一つの選択肢です。
「60代70代の方が持つ力は、今の社会で求められているし、積極的に発揮してほしいと思っています」と話すのは、プロデューサーの残間里江子さん。長年シニア世代の社会参加を促す活動を続け、2025年2月には、シニア向け人材サービス「フレンズ」を立ち上げました。
「登録者には、資格がないことや仕事経験にブランクがあることを気にする方が多いです。でも年齢を重ねて得た経験値って、馬鹿にならないんですよ。60代、70代にもなれば誰だって、親のことや家族のこと、自分以外のさまざまな物事に思いを巡らせて、人の弱さも痛みも知りながらここまで来たはずです。
だからこそ、相手が求めているものを慮って、寄り添える懐の深さがある。その想像力、『気働き』の力は、接客業や介護職に限らず、あらゆる職種で生かせるし、今の効率重視でギスギスした社会の潤滑油になると思うんです」
お金を増やしながら新しい経験ができるのが働く醍醐味

またこの年齢で働くことは「お金を稼ぐ以上の意味がある」と残間さんは話します。
「時間や人に縛られず、平穏に過ごすのも素敵なこと。一方で、刺激や感情の揺れが少ない日々では、心も体も停滞します。知人に、文化財発掘や野菜の販売スタッフなどそれまで縁のなかった仕事を始めた人たちがいますが、一様に言うのは、『知らない世界を体験できて楽しい』ということ。
人目もあるせいか、以前より明るくてキレイになっています。新しい経験やつながりは趣味でもできますが、お金を使うより“増やしながら”それを実現できるのが、働くことの醍醐味じゃないでしょうか」
自分らしく働ける仕事を見つけるには好きなこと基準で探す
とはいえ、限られた雇用の中で、自分に合った仕事が見つかるか、楽しく続けられるかは気になるところです。
「働きたい気持ちがあるなら、まず動き出しましょう。ハローワークに相談してもいいし、好きな店に求人が出ていたらとりあえず面接に行ってもいい。働き始めて『ちょっと違うな』と思ったらスパッとやめていいんです。
同じ場所で長く働くことが美徳だった昔と違い、今は自分のニーズに合わせて多くの経験を積む方が評価され、次につながります」と残間さん。また自分に合う仕事を見つけるには、「事務職」「介護職」など職種で区切らず、「自分の好きなこと基準で探すのがコツ」と続けます。
「『人と話すのが好き』『一人で地道に作業するのが性に合う』など、楽しいと感じる“方向性”に合う仕事を探す方が、職業の選択肢も広がり、自分らしく働ける仕事に出合いやすくなります。
またシニアの雇用では、友人の紹介で仕事が決まる“縁故採用”のケースも多いので、仕事を探していることや、してみたい仕事は、どんどんまわりに伝えるのが吉です。そうして自分らしく働ける場所を見つけて、お金も喜びも、一緒に紡ぎ出していきましょう」
残間さん流「自分らしく働く&楽しく続けるコツ」

- 失敗を恐れず、まずは動いてみる
- 職種ではなく、「好きなこと」基準で選ぶ
- 「縁故採用」を味方につける
取材・文=大門恵子、新井理紗(ともにハルメク編集部)、イラストレーション=ネコポンギポンギ
※この記事は、雑誌「ハルメク」2025年9月号を再編集しています。




