家電のプロに学ぶ!オススメの「買い替え時期」は?
2022.01.182022年01月19日
家電の買い替えこれで損なし!
家電のプロに学ぶ!「買い替えタイミング」の見極め方
「電気代節約のために、使える家電も消費電力の少ない最新機種に買い替えた方がいい?」よくあるこんな疑問を、家電のプロである和田由貴さん、藤山哲人さんのお二人に聞きました。冷蔵庫やエアコンなど、種類ごとの買い替えタイミングもチェックしましょう。
注目すべきは何年使ったかより、どの機能をよく使うか
「10年前の製品よりも20%節電!電気代が節約できておトク」などと書かれている最新機種を見ると、そろそろ家電の買い替えを検討しようかな?と感じるもの。でも、家にある家電もまだ使えるのに、わざわざ買い替えるのはもったいない気もしますよね。
最適な家電の買い替えタイミングはいつなのでしょうか?
「よく『何年使ったら家電を買い替えるべき?』と質問されますが、実は買い替えで重視すべきは、どの機能をよく使っているかです」と話すのは、消費生活アドバイザーや家電製品アドバイザーとして活躍する和田由貴さん。
「消費電力が大きい機能をよく使うなら、省エネ性の高い機種に買い替えると、電気代が格段に減ります。そうでないなら、焦って最新機種にする必要はありません。ただし、壊れると一番困る冷蔵庫は、購入後10年が過ぎたら買い替えを検討した方がいいでしょう」
家電の種類によって買い替えどきは違う!
家電を買い換えるメリットには、最新機種ならではの機能性の高さもあります。でも、いくら性能の高い家電を買っても、使わなければ宝の持ち腐れ……。
家電ライターの藤山哲人さんも「最新機能は生活を楽しくしてくれますが、本当にその機能を自分が使うかは一考してください」と注意を促します。買い替えを検討する際は、本当に自分が使いたいか、使いこなせるか、を考えましょう。
また、消費電力や使用頻度、使う用途がそれぞれ異なるため、家電の種類によっても買い替えるべきタイミングは違います。以下を参考に、すぐに買い替えるかどうかを検討しましょう。
キッチン:冷蔵庫・電子レンジの買い替えタイミング
家庭の消費電力量第1位を占める冷蔵庫は、購入後10年を過ぎたら、買い替えの検討を始めましょう。もし壊れると十分に検討する暇なく買わざるを得ないことに。もし10年以上前の機種をお使いなら、最新機種に買い替えると、電気代も格段に減っておトクです!
一方、電子レンジは、きちんと温まらないなど、性能に不安が出てから買い替えを検討すれば大丈夫。最新機種は、赤外線センサーなどを搭載してムラなく温めるものから、インターネットと連動してレシピ提案をするものまでさまざま。そうした機能を本当に使いこなせるか、しっかり考えてから買い替えましょう。
リビング:エアコン・テレビ・掃除機の買い替えタイミング
エアコンは今使っている機種が10年以内に発売されたものなら、最新機種と省エネ性能に大差ないので、買い替える必要はありません。ただし冷房時より暖房時の方が消費電力量が大きいため、メインの暖房として使用しているなら最新機種へ買い替えてもいいでしょう。
テレビも日本の製品なら消費電力は抑えめなので、無理に買い替える必要はありません。4K、8K放送も地上波で視聴できる番組はまだありません。家電店での美しい映像は特別な機器を使用したもの。実際に放送が始まってからの買い替えで十分です。
掃除機は使用時の消費電力量は少なくないですが、電気代よりも使い勝手を重視して買い替えることをおすすめします。また長持ちさせるには、モーターの負担を軽くすること。ダストカップの定期的な掃除が大切です。
浴室:洗濯機の買い替えタイミング
乾燥機には温風乾燥させる「ヒーター方式」と、除湿乾燥させる「ヒートポンプ方式」(ドラム式のみ)とがあり、電気代はヒートポンプ方式が断然おトク。毎日、洗濯&乾燥する家庭なら、年間の電気代に驚きの差が出てきます。
以上のアドバイスを踏まえて、家電を買い替える際は、消費電力の違いや最新機種の性能だけで焦って購入するのではなく、自分のライフスタイルにあっているかどうか、しっかり見極めてから検討しましょう。
教えてくれたのは…
和田由貴さん
わだ・ゆうき 消費生活アドバイザー、家電製品アドバイザーなど、幅広く暮らしや家事の専門家として、テレビや雑誌などで活躍。
藤山哲人さん
ふじやま・てつひと 家電ライター。自ら家電の使い方を徹底検証し、テレビや雑誌を中心に、面白くわかりやすく解説。
取材・文=田渕あゆみ(ハルメク編集部)、イラストレーション=くぼあやこ
※この記事は2017年12月号「ハルメク」に掲載された内容を再編集しています。
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