合気道家・藤平信一「姿勢を変えるだけで心身は整う」
2024.03.302022年01月14日
氣の力で、心と体の安定を手に入れる(2)
合氣道家・藤平信一「氣の呼吸法で、心を静める」
私たち一人一人が、必ず持っている「氣」。氣の使い方を知ることは、日常生活のあらゆる場面や人間関係で、体と心を、疲れやストレスから遠ざけ、楽にしてくれます。心身統一合氣道の継承者、藤平信一さんに心が安定する「氣の呼吸法」を教わります。
肩こり、重い荷物もラクにできる
「氣」は、誰もが持っているにもかかわらず、存分に活用しきれていない方が非常に多いようです。使い方を知れば、本来のあなたの力を十分に引き出せ、健康を守ることができます。
例えば、肩こりや腰痛が軽減したり、重い荷物を軽やかに持てたり、怒りや不安や執着などを手放すこともできるようになります。安定した心と体を得ることは、よりよい明日を得ることにつながります。
復習をかねて、ざっと「氣」についてお話ししましょう。「氣」とは、あなたの「生きる力」そのものです。氣はもともと大自然に充満しており、私たちも大自然の一部の存在ですから、大自然と私たちとは常につながりがあって「氣」が行き来しています。このようにいつも周囲と氣が通っていてこそ、元氣でいられるのです。
氣を学ぶ上で、すべての基本となるのは「自然な姿勢」です。自然な姿勢とは、余計な力みがない上に、とても安定した姿勢のこと。つま先立ちをして、静かにかかとを下ろすことで足先まで氣が通い、自然な姿勢に整います。初めて心身統一合氣道の稽古や講座を受けた方は、楽で、安定して、長続きする自分の体に驚きます。
でも、私たちには長年の癖があるので、1回やったくらいでは「自然な姿勢」、「氣が通う姿勢」を保てません。何事も習慣づけが必要です。ですから、氣が付いたときでよいので、一日に何度かつま先立ちをして、自然な姿勢になるよう、リセットすることをお勧めしました。続けている方の中には、歩くのが軽やかに感じたり、肩や腰が楽になったと感じたりしている方も多くいます。
静かな呼吸で氣力を養う
今回は、姿勢と同様に大切な、「氣の呼吸法」をお伝えします。...