受験生の息子に作り続けた朝食がきっかけで主婦兼ライター→50歳で「スープ作家」に
2024.12.202025年01月02日
書くことに疲れる人は「がんばり過ぎ」かも?
大人の手帳術4:続かないのはなぜ?手帳をムリせず使い続ける3つのコツ
「手帳が続かない」「手帳を使いこなせない」人必見。ライフコーチの本橋へいすけさんと内向型カウンセラー井上ゆかりさんの著書『人生の純度が上がる手帳術』から一部抜粋し、忙しい人も、ズボラな人も無理しない手帳との付き合い方のコツを解説します。
途中で挫折しない、手帳との付き合い方
手帳を使いこなしたいと思えば思うほど、自分に厳しい「TO DO思考」が優位になってしまい、「~しなければいけない」と思い込んでしまう人は多いのではないでしょうか。
その状態だと精神的につらくなるのはもちろん、最初は気合いでがんばれたとしても、結局長続きしません。
第4回では、自分への厳しさをゆるめ、自分にやさしい「TO BE思考」を取り入れていく、手帳の習慣術を紹介します。
コツ1:手帳はすぐに全部埋めない
近年は、いわゆるスケジュール管理として使う手帳だけでなく、ウィッシュリストや自分を深掘りできるようなワークなど、書く内容が多岐にわたる手帳が数多く発売されています。
購入当初は特にやる気に満ちていて、できるだけ早くすべてのページを書き上げたいと思ってしまうもの。
ですが、がんばり過ぎてしまうと十分な時間がとれずにヤキモキしたり、回答が思い浮かばなくて焦ったりしかねません。
また、「ちゃんと書かなきゃ」という気持ちで手帳に向き合うと、周りの人に褒められそうな答えや、必要以上に高い理想を無意識に書いてしまい、本心からどんどん離れていってしまうこともありえます。
そうしているうちに、手帳を書くことに疲れてしまった経験がある人もいるのではないでしょうか。
書き始める時点で目標や、なりたい自分がある程度明確であれば、うまく書けずに焦ることも少ないはずなので、そのまま書き進めて構いません。
しかし、これから自己理解を深めたり今後の方向性を決めたりしていきたい場合は、自分が思う以上に、心に負荷がかかってしまう場合があります。
そんなときは、ペンをデスクに置いて、休むことから始めてみてください。
疲れているときほど自分の本心が見えなくなる
ほとんどの人は、仕事や家事、育児など、やるべきことに追われて、疲れが溜まっているはずです。
それに加えて、空気を読み過ぎてしまう、「~はこうあるべき」などの“一般常識”に縛られやすい人ほど、pureな自分から離れてしまいます。
他人を優先することが当たり前になり、自分の気持ちを抑え込むのが癖になっている人もいるかもしれません。
その状態で一生懸命やりたいことを考えたり、ワークに取り組んだりしても、ニセモノの自分が書いた答えが並んでしまいます。
もし、手帳をうまく使うことができない場合は、
・いったんしっかり睡眠をとる
・好きな食べ物をおいしくいただく
・アロマや入浴など心身を癒やすことをする
・趣味を思いっきり楽しむ
といった、自分にやさしくする時間を持つこともおすすめです。
蓄積している疲れやストレスとともに、「こうでなければいけない」という鎧を少しずつ脱いで、自分の本当の気持ちや大切にしたい価値観にアクセスできる感覚を取り戻していきましょう。
しっかり休んで自分の感覚を取り戻すことができたら、自分の好きなタイミングで、手帳を書き始めればいいのです。
コツ2:目標がない月をつくる
目標を書くページや、それを叶えるために1年、1か月、1週間をどのように過ごすのか、書き込みできる手帳もとても人気です。
でも必ずしも、「目標を持っていなければいけない」「目標に向かってどんどん前に進んでいかなければいけない」「常に向上心を持っていなければいけない」というわけではありません。
張りぼての目標を立てて無理してがんばるくらいなら、「目標が浮かばないのであれば、潔く目標を立てない月があってもいい」と自分に許可を出しましょう。
その代わりに本や映画、音楽、自然に触れたり、食事や運動をしたりして、自分の五感をみがくことに集中してみてください。
自分が本当に望んでいることや興味のあることが何なのかを、頭で考えるのではなく「心で感じる時間」を大切にする方が、よっぽどいいはずです。
人と比べず、自分のペースを大切にする
また、「こんなことをやってみたい」と行動ベースの目標が、どんどん浮かぶタイプの人もいれば、そうではないタイプの人もいます。
両者の間に能力の差があるのではなく、好奇心の度合いやベクトルの違いがあるだけです。
やりたいことがあまり浮かばない自分はダメだと単純に否定せず、ありたい自分やなりたい自分、大切にしたいことを言語化してみましょう。理想の未来を明確にし、意識的に上げることも立派な目標です。
やりたいことや目指したい具体的な方向が浮かばないときは、目標を書く欄は空欄のままにして、ありたい自分やなりたい自分像を書き出してみてください。
コツ3:ネガティブな気持ちも書く
「常に目標を掲げ、前向きに進んでいくべき!」という考えと同じくらい、まじめな人ほど抱いているのが、「いつもポジティブでなければいけない」「弱音や愚痴を吐き出してはいけない」という幻想です。
「pure life diary式メソッド」では、脳と心の仕組みをもとに、あえてできなかったことや反省点は書かず、よかったことやできたことに意識を向けるようにしています。
でもそれは、ネガティブな気持ちになってはいけないという意味ではありません。
重要なのは、ネガティブな気持ちを抑え込んで本音を見失うことがないようにしたり、必要以上に同じことでぐるぐる悩んでしまう時間をできるだけ短くしたりすることです。
一度書き出して言葉にするだけでも、「私はここが嫌と感じたんだ!」と気付いて気持ちが軽くなったり、解決策がぽんと浮かんだりすることもあります。
ネガティブな気持ちを受け入れるには?
ネガティブな気持ちを受け入れる習慣として、おすすめの方法が2つあります。
一つ目は、1日の振り返りをするときに、ポジティブ・ネガティブ関係なく、頭の中に浮かんだことを素直にそのまま書き綴ることです。
二つ目は、一人とで静かに過ごせるタイミングで、うれしい、楽しい、イライラといった、今の素直な気持ちをノートに書き、気持ちの揺らぎを感じることです。
ポイントは、子どもに話しかけるように、やさしく自分に問いかけること。モヤモヤする気持ちの奥に隠れている、願望や本音に気付けるかもしれません。
あえて「ネガティブOKタイム」をつくる
また、「毎日24時からはネガティブなことを考えてもいい」などと、時間を決めることも効果的だといわれています。
あえてスケジュールを組むことは、ネガティブになってもいいと許可証を出すことになるので、それだけで気持ちが楽になります。
読み返したときにいい気分にならないからとためらってしまう場合は、モヤモヤを書き出す専用のノートを用意し、別のスペースに書くようにしましょう。
ここまでお話ししてきたように、pure life diary式メソッドは、「自分にやさしく」が重要なテーマです。
・手帳をうまく書けないなと思ったら、まずゆっくり休むという選択肢をとってみる。
・無理に目標を決めようとせず、自分なりの方法で手帳を活用する。
・ネガティブな気持ちを抑え込まず、自分の気持ちに素直になる。
これらのことを心に留めて、自分にやさしいTO BE思考で手帳と付き合っていきましょう。
そうして自分の心に向き合うことで、自然と人生の純度が上がり、より幸せを感じられるようになっていくはずです。
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教えてくれたのは
井上ゆかりさん
いのうえ・ゆかり 内向型カウンセラー。『pure life diary』共同開発者。手帳歴は約10年。単なるスケジュール管理やタスク管理ではない、本来の自分を深く知り自己肯定感が自然と上がるようなやさしい手帳をつくりたいという想いから、『pure life diary』の開発に加わり、ワークショップなど各種サポートの運営を行う。
本橋へいすけさん
もとはし・へいすけ feppiness株式会社 代表。感性をみがいて自分にやさしくなれるセルフコーチング手帳『pure life diary』開発。プロコーチ、コミュニティ運営、ビジネスプロデューサーとして活動。
※本記事は『人生の純度が上がる手帳術(ディスカヴァー・トゥエンティワン刊)』より一部抜粋して構成しています。
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SNSで話題となり即完売した手帳、『pure life diary』のメソッドをまとめた一冊。「人生の純度を上げる」ことをテーマに、まじめながんばり屋さんが陥りやすい悩みや不安の原因との向き合い方を解説。「手帳」を使って人生の純度を上げていく方法を紹介します。
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