恋愛感情がなくても“触れたい”は自然
更年期の今こそ考えたい。“恋愛感情なしでも触れたい”のはおかしいですか?
更年期の今こそ考えたい。“恋愛感情なしでも触れたい”のはおかしいですか?
更新日:2025年10月28日
公開日:2025年10月26日
恋愛感情がなくても“触れたい”――それは更年期世代の自然な変化
「夫に恋愛感情はないけれど、もう一度抱きしめられたい」──そんな気持ちは、決して特別ではありません。
ウェルファーマの2025年調査(※)によると、50〜60代既婚女性のうち約7割(69.1%)が夫に恋愛・性的な感情を持っていないと回答しています。一方で、「もし機会があればセックスしたい」と考える人も多く、心と体のギャップを感じているのが現実です。
恋愛感情が薄れても、“誰かと触れ合いたい”“安心したい”という感情は、人間が持つ自然な欲求。「もう終わり」と切り離してしまうより、自分の中に残る感覚として受け止めることが、心のしなやかさを保つ第一歩です。
セックスレスは“冷めた”からじゃない。きっかけは「気力」と「痛み」
セックスレスの原因は、決して愛情の欠如だけではありません。
調査では、
1位「体力・気力の低下」34.3%
2位「性欲の減退」32.2%
3位「性交痛」19%
つまり、「心が冷めた」よりも、「体がついていかない」「痛みが怖い」――それが本当の理由です。
「したくない」のではなく、「ちょっと面倒」「また痛かったら……」と避けてしまう。そうした積み重ねが、“何年もしていない”につながっていきます。
【改善策1】気力を戻すには、がんばらない工夫から
更年期以降はホルモンの変化で、やる気ホルモン「ドーパミン」が減りがちに。「何をするのも面倒」「気持ちが動かない」と感じたら、自分を責めずに、“小さなエネルギー”を補う暮らし方を意識してみましょう。
朝に日を浴びる
→ 体内時計を整えると、脳内のセロトニンが活性化。
1日の終わりに「できたこと」を数える
→ “がんばれなかった”より“今日もここまでできた”でOK。
誰かと話す
→ 会話や笑いが、気持ちを動かすオキシトシンを増やします。
気力は「気合い」で戻すものではなく、人との関わりや日常のリズムで“じわっと戻ってくる”ものです。
【改善策2】痛みがあるときは、無理をせず“整える”ケアを
性交痛を感じたことがある女性は、50〜60代で約半数(53.1%)。「痛いのが怖い」「また痛くなるかも」という不安が、心のブレーキになることもあります。
そんなときは、まず“我慢しない”こと。デリケートゾーン専用の保湿ケアや潤滑剤を日常的に使ってみましょう。皮膚の潤いを保つことで、摩擦や痛みの軽減につながります。
50代からは「しない」より、「できるかも」でいい
セックスをする・しないはどちらが正解でもありません。けれど、「もう関係ない」と切り離してしまうと、心も体も少しずつ“感度”を失ってしまいます。
「できるならしたい」「少しだけでも近づけたら」――その気持ちは、50代女性の多くが共感する自然な感情です。
焦らず、無理をせず、「心も体もラクに整える」ことが第一歩。恋愛感情がなくても、“触れたい”気持ちは誰の中にも生きている“つながりの感覚”なのです。
※「更年期以降の女性の恋愛・性生活に関する調査」/調査日:2025年10月6日/調査対象 :50歳〜69歳の女性600名(50代300名、60代300名)/調査実施 :インターネット調査




