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2023.09.202023年10月22日
秋、栗の季節がやってきた
栗の渋皮煮の作り方♪おいしいアレンジもご紹介
実りの秋、おいしい食べ物が出回る季節。その中から「栗」を使った渋皮煮の作り方をご紹介します。教えてくれるのは、バラや草花、手作りを楽しむ暮らしを発信するブログが人気のバラ愛好家・奥野多佳子さんです。
秋といえば…栗の渋皮煮♪
夏の暑さもひと息ついて、風が少し涼しく感じられる頃になると、実りの秋はやってきます。おいしいものがいっぱい出回る秋は大好きな季節! 特に栗が好きなので、お料理やお菓子作りにとがんばってしまいます。
中でも大きなサイズの栗が手に入ると決まって作るのが、栗の渋皮煮です。栗のフワッとした風味が感じられて、秋にしか味わえないお楽しみ! 毎年作っては試行錯誤を繰り返していますが、今回はその作り方をお知らせしますね。
大きな栗を手に入れましょう!
渋皮煮を作るなら、やっぱり大きな栗で作りたい!と思います。もっちりとした食感はもちろんですが、大きい方が鬼皮もむきやすいし、そして何よりつやつやの大きな渋皮煮は得がたいおいしさです。
関西で手に入る大きなサイズの栗は、丹波栗の銀寄(ぎんよせ)栗です。でもスーパーなどではあまり手に入らないので、銀寄が出回る9月末から10月初め頃に、車で1時間ほどのところにある産地の大阪府能勢地方に買いに行きます。
よくお蕎麦を食べに行く兵庫県豊岡市の出石(いずし)の八百屋さんでも毎年販売しているので、買うこともあります。
鬼皮むきが疲れるんです
栗の渋皮煮作りで一番大変なのが、外側の硬い皮(鬼皮)をむくことです。硬いので手が痛くなるし時間もかかるので、これが何とか簡単にできれば……と毎回思います。
でも手間も時間もかけるからこそ作り甲斐があると思ったり……。なので時間と心の余裕があるときに作ります(笑)
鬼皮むきは、一晩水に浸けてみたり、水を入れた容器に栗を入れてレンジでチンしてみたり、栗の皮むき器を使ってみたり、いろいろ試してみましたが、お湯で温めて包丁でむくのが一番むきやすいかなって思いました。
また、いい栗は皮が薄いし、採れたてをむくと簡単にむけます。なんでも新鮮なうちにお料理しないと……ですね。
栗の渋皮煮を作ってみましょう!
【材料】
・栗(銀寄)…1kg
・きび砂糖…600~700g
・重曹…小さじ1
【作り方】
1.鬼皮をむく
(1)お鍋にお湯を沸かして沸騰させ、栗を5~6個入れて火を止め、5分ほど置きます。一度にたくさん温めると栗に火が通ったり、逆に冷めてしまったりするので、少しずつお風呂に入れるようにします。
(2) 栗を熱湯から取り出して包丁でむきます。熱いので、始めは軍手を使ってもいいかもしれません。栗の底の部分は皮が割と薄いので、包丁の付け根(刃元)を皮と渋皮の間に入れ、下から上に向けて引っ張るようにむいていきます。1か所むければ、あとは鬼皮と渋皮の間に刃元を入れて引っ張ると、割と楽にむけます。
ただ 渋皮に傷をつけると、茹でる間に煮崩れたりするので、最初に刃を入れるときは要注意です。もし渋皮までむいてしまったら、栗ご飯用にしています(笑)。鬼皮むきをがんばれば、あとはお鍋で煮るだけです!
2.アクを抜く
(1)お鍋にたっぷりのお湯を沸かして重曹を加えます。そこに鬼皮をむいた栗を加えてゆでます。
(2)煮汁が黒くなってきますが、10分ほどコトコト煮るとアクが出てくるので、栗をザルに取りゆで汁を捨てて、ゆでこぼします。
(3)すぐに別のお鍋に沸かしておいたお湯の中に栗を入れ、今度は重曹なしで10分ほど煮ます。先ほどより煮汁は黒くなりませんが、また栗をザルにとって、ゆでこぼします。
(4)これを2~3回繰り返して、煮汁が透き通ってきたらアク抜き終了です。アク抜きがうまくできていないと、えぐみがあって渋くて食べられない渋皮煮になってしまいます。
(5)アク抜きが終わったら、お鍋に少し水を加えて、温度を下げゆっくり冷まします。
3.渋皮のスジを取る
栗が冷めたら、竹串で黒い筋を1本ずつ取っていきます。
表面の、濃い茶色い部分を竹串でなでるようにして取り除いて、きれいにします。
4.煮る
(1)栗がちょうど一段に並ぶぐらいの大きさのお鍋に入れ、栗がひたひた浸かるぐらいの水を入れ、きび砂糖の半量を加えて火にかけます。
(2)沸騰したら、アクをすくいながらお砂糖が溶けたら、残りのお砂糖を加えます。2回に分けた方が、甘みがしみ込みます。
(3)クッキングシートで落しぶたを作ってかぶせ、栗がぐらぐら揺れないくらいの弱火で、静かに20分ほど煮ます。
(4)煮汁にとろみがついてきたら火を止めて、そのまま冷やします。翌日まで置いて味をふくめます。
つやつやの渋皮煮の出来上がりです。
栗の渋皮煮でパフェはいかが?
濃いめの日本茶がよく合います。今年の銀寄栗は本当に大きいので、1粒でも存在感があります。
渋皮煮パフェもおいしい!
栗の渋皮煮と日本茶はベストマッチですが、ちょっと冷たいデザート、渋皮煮のパフェを作ってみました。
下からチョコレートソース、モカアイス、切った栗の渋皮煮、バニラアイス、コーンフレーク、生クリーム、そして栗の渋皮煮を小さく切ってミントと一緒にトッピング! チョコレートを溶かして伸ばして冷やしてクルンと巻いてトップに!
秋らしいパフェが出来上がりました。アイスと渋皮煮、よく合っておいしいですよ。ひと味違う栗の渋皮煮をお試しください。
渋皮煮の保存方法、2通り
瓶を使って保存
1.空き瓶とふたを、大きなお鍋に完全に沈めて15分ほど煮沸消毒してペーパータオルの上に取り出し、水気をきっておきます。
2.瓶が冷めてから栗を入れ、シロップをひたひたに入れます。
3.瓶のふたを軽く閉めて、大きなお鍋に立てて並べます。瓶の口が水に浸らないぐらいの高さまで水を入れ火にかけ、20分ほど沸騰させます。
4.お鍋から瓶を取り出して、ふたをしっかり締め、さかさまにして冷めるまで置きます。瓶のふたの中央部分がへこんでいれば密封できています。
しっかり密封できれば半年ほど常温でも保存できます。冷凍庫では1年ほど保存できます。
ジップロックに入れて冷凍
渋皮煮のシロップを切って、栗だけを1個1個アルミホイルに包んでジップロックに入れて冷凍保存できます。この方法だと冷凍庫で2か月ほど持ちます。
作りたての渋皮煮は、冷蔵庫で保存しても4~5日で風味が変わるので、早めにいただくか密封保存した方がいいようです。
冷凍してお正月のおせちに使ったりしますが、解凍すると柔らかくなって食感が違ってしまうので、作りたてをいただくのが一番おいしいのは言うまでもありません。
プレゼントにも!
たくさん作れたら、渋皮煮をプレゼントすると喜ばれますよ。かわいくラッピング!
鬼皮をむいて、アクを抜いて……と手間をかけて作っていると、なんだか愛着も湧いて一粒の栗をじっくり味わいたくなります。少し時間はかかりますが、1年に1度の季節の贈りもの……秋を感じられます。試してみてくださいね。
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