ハレの日に!お正月の寄せ植えの作り方
2023.12.162022年09月25日
初秋の庭の花を生ける楽しみ!
初秋の花を生けるコツ!花の組み合わせや器の選び方
バラ栽培のコツや花に囲まれた暮らしを発信するブログが人気のバラ愛好家・奥野多佳子さん。涼しくなってきた時季に、庭の花を家の中で楽しむ、生け方アレンジの数々をご紹介します。花を長持ちさせるコツ、花器の選択、飾る場所、参考になります。
風を感じて……布を使った作品
季節が移り、爽やかな頃になると、植物たちを揺らせて庭をやさしい風が吹き渡るようになります。それはまるで、花や葉っぱたちがおしゃべりしているよう……。気持ちのいい季節は、人も自然もゆったり。
この作品は、布を染め、オーガンジーやビーズやいろいろな素材を使いながら柔らかな風を表現しました。2017年兵庫県展に入賞、佳作をいただいた大きな作品。お気に入りです。
切り花が長持ちする、冷蔵庫保存のちょっとしたコツ
暑かった長い夏も終わりを告げ、ようやく秋を感じる風が吹き始めた9月。庭の植物たちはいち早くそれを感じ、切り戻した草花からは新芽が出て、バラに蕾も付き始めます。
過酷な暑さが何日も続いた今年の夏は、人間も植物もじっと我慢の日々でしたが、やっと庭も少し動き始めました。そんな庭で、ちょこちょこっと咲き出した花を部屋に飾ってみました。
真夏でもよく咲いたダリアの黒蝶。ガラス器に13~14本挿していますが、実は夏にはこんなに一度にたくさん咲きません。2~3本ずつ切って、冷蔵庫保存したものを生けました。水を入れたコップに挿し、ふんわりとビニール袋を被せて冷蔵庫へ入れておくと3~4日は保存できます。
5月、バラをオアシスに挿してアレンジを作ったときも、翌日まで持たせるために夜は冷蔵庫へ入れて保存していました。庫内の温度は3~5℃で少し低いかもしれませんが 真夏などは利用した方が花が長持ちします。
個性的な黒蝶は、1本だけでも十分存在感があります。
秋の庭で見つけた、いろんな花を集めて
庭を見渡して、咲いているいろんなものを集めてガラス器へ挿しました。バラ、ラジオタイムス、エキナセア、クロコスミア、メドーセージ、サルビア、カラミンサ、フウチソウなどなど。
クレマチス、パミセット・セルツァもよく咲いたので、今回はちょっと枝を長く切って流れるように……。
バラをメインに……小さな宿根草がパートナー
グラハムトーマス
黄色いバラ、グラハムトーマスは夏でもよく咲いてくれます。
単体で生けることが多いですが、そのとき庭で咲いているお花をいろいろ組み合わせて楽しみます。
一番よく合わせるのがメドーセージ。黄色と紫の補色のコントラストが好きです。マトリカリアやオレガノケントビューティも一緒に……。
白いスノープリンセスと一緒に。咲き進むほどに淡くなる、黄色のグラデーションがきれいです。
ヘリテイジ
ピンクのバラはヘリテイジ。カラミンサ、爽やかなブルーのクレマチス、インテグリフォリアを加えて。インテグリフォリアは、スイングするようにいろんな方向を向くので、動きが出て楽しいです。
ヘリテイジとザ・ダークレディ、チラチラかわいい白いカラミンサ、そして真夏も元気だったプルーンパーゴ。ブルーが爽やか。バラやダリアのようなメインの花の他に、どんな季節でもよく咲くカラミンサなどの小さな宿根草を庭に植えておくと、花を生けるときに便利です。
アイスバーグ
アイスバーグもよく咲きますが 5月のような大きな花は咲かないので、短く切って小さな器に挿します。
さらに小さな器に、アイスバーグと黄色いユリオプスデージーを。白と黄色の組み合わせはパッと明るく、なんだかかわいいです。
秋は、小さな器の出番! 身の回りの物も利用して
5月は大きな花器にバラをたっぷりと生けましたが、秋になるとバラは一斉に咲かないので、ちょこっと挿す小さな花器の出番が多くなります。
花器とはいえないミルクピッチャーやコップやドレッシング入れなど……丸いのや四角や三角や、お店でかわいいフォルムのガラス器を見つけると、つい手に取ってしまいます。
そして小さな口の広いボールなどには、枝を立てて挿しやすいようにこんな便利グッズもあります。
左はワイヤーで器に合わせて形を変えられます。右はプラスチック製で大きさもいろいろあって、隙間に茎を挿して固定できます。ちなみに、前掲の写真のアイスバーグと黄色いユリオプスデージーを生けるときに使っています。
これなら透明でガラス器に入れても、いい雰囲気で使えますよ。
庭に花が咲いたら、ちょんと摘んで、ちょんと挿す……それは庭のある醍醐味!
道すがら咲いている野の花を摘んでちょんと挿す……それも自然の恵み!
部屋にほんのちょっと自然を取り込んでみると、季節の優しさや気持ちのいい風を感じるかもしれません。
次回は10月20日にお届けします。
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