今年のクリスマスはフライングリースを手作りで!
2022.12.172023年12月16日
華やかな新年を迎える準備は早めに
ハレの日に!お正月の寄せ植えの作り方
今年も残すところわずか。新年の準備は始めましたか?今回は、ガーデナーの奥野多佳子さんがお正月の寄せ植えの作り方を教えてくれます。12種類の草花を使ったデザインは秀逸。華やかであたたかで、気持ちが明るくなる寄せ植えです。
お正月の寄せ植えを作ろう
12月の声を聞くだけでなんだか慌ただしくなってきます。新しい年を迎えるまでにすることがいっぱいですが、残り少ない2023年を楽しく過ごしたいなって思いつつ……毎年大忙しです(笑)
庭仕事も、花壇に堆肥をすき込んで来春に備えたり、種まきっ子の定植や寒さ対策などしないといけませんが、クリスマスが終わると、門扉に置くお正月の寄せ植えも毎年作ります。
新しい年の始まり、竹屋さんで若竹を切ってもらって門松風に作ったりすることもありますが、今年はいろんな種類の花を合わせて晴れやかな雰囲気の寄せ植えを作ってみました。
準備するもの(1)鉢、土、道具
鉢
直径35cm、高さ40cmの樹脂製の植木鉢です。柔らかな丸みが気に入っていますが、お正月なので黒でちょっと引き締めて改まった雰囲気に。
培養土や肥料など
- 市販の培養土
- 鉢底石…鉢に合わせて、鉢底石をネットに詰めて使います。これを鉢底の穴の上に置くと鉢底ネットの替わりもしてくれます。
- 肥料(マグアンプK)…培養土にあらかじめ加えて混ぜておきます。
- 害虫防除剤(オルトラン)…培養土に混ぜておくと植物が根から成分を吸収して、植物自体に殺虫効果がいきわたります。予防のために使っています。
- スコップ
- 土入れ
- ハサミ
- ジョウロ
準備するもの(2)花の苗12種類
※写真は複数あるので、表示されない場合は<次へ>マークをクリックしてご覧ください。
エリカ セッシリフローラ…1個
若松のような雰囲気です。上に伸びる針葉樹のような枝の先に淡いグリーンの花が咲きます。ちょっと変わった花ですが、寄せ植えに使うと雰囲気が出ます。
花は冬に咲きますが、淡いグリーンから白に変わっていきます。寒さには割と強く、関西の冬は屋外で大丈夫でした。蒸し暑い夏を越せると、常緑なのでまた冬に花が咲いてきます。
デルフィニューム さくらひめ…1個
デルフィニュームの新品種で、冬から春にかけて咲く珍しい花です。穂のように咲くデルフィニュームではなく枝分かれした先に花を咲かせるので、ふんわり華やかな雰囲気になります。
ハボタン…2個
茎が長い高性の白色系のハボタンです。
ストック…1個
濃いピンクで少しの背の高いものを選びました。
クリスマスローズ…1個
12月にお店に並ぶ早咲きのニゲルです。純白で上品な雰囲気が大好きです。ニゲルは横向きに咲くので寄せ植えにはもってこいです。
アネモネ…1個
八重のアネモネです。パッと開いても寒い冬は長く咲いてくれます。
パンジー 絵になるスミレ「マリーヌ」…1個
大株のフリンジ咲きのパンジーです。普通のポット(直径9cmの3号ポット)苗だと少し寂しいので、ひと回り大きい苗を準備します。この「絵になるスミレ」は春になるとよく咲いてくれるので、1株でもボリューム満点です。
ビオラ…1個
少し花が大きめのビオラです。これも少し大きめの株を準備します。白に中心の黄色がかわいい花で長く咲いてくれます。
ネメシア…1個
寒さに強い花なので冬の寄せ植えにぴったりです。チラチラ小さい花が長く咲いてくれます。
ヤブコウジ…1個
冬の寒い時期にかわいい赤い実をつけるヤブコウジは、クリスマスやお正月の寄せ植えに重宝する苗です。
ヤブラン…1個
明るくて細い葉が動きを出してくれます。
ロータスクレティクス…1個
シルバーがかった葉がぐんぐん伸び、切り戻すとボリュームが出てきます。寒さにも強い寄せ植えの名脇役です。
お正月の寄せ植えの作り方
1.アネモネとクリスマスローズはひと回り大きなポットに植え替え、ロータスクレティクスは株を2つに分けておきます。
2.鉢の7分目まで土を入れ、エリカ、セッシリフローラを後方に置きます。
3.その前中央にデルフィニューム、さくらひめ、左右にハボタンを置きます。
4.デルフィニュームの前にストックを置きます。
5.手前にアネモネとクリスマスローズを置きます。
アネモネやクリスマスローズは背が低いので、植え替えたポットのままストックの高さに合わせて置きます。
6.その前にヤブランとパンジーを置きます。
ヤブランの細長い葉をふんわりと左右に広げます。
7.パンジーの左右にネメシアとビオラを置きます。
ちょっと込み合いますが、パンジー、ビオラ、ネメシアはしっかり植えこみます。
8.一番手前にヤブコウジ、その左右に2つに分けたロータスクレティクスを置きます。
ヤブコウジは手前に傾けて下の方にボリュームを出します。ロータスクレティクスは今回はちょっとお行儀よく下の方に垂らしました。
ビオラやネメシアで左右に広がりをもたせ、ヤブコウジを前方に出して 全体に安定した二等辺三角形の形に作ります。
出来上がりました~!
お正月バージョンに仕上げよう!
いつもの寄せ植えを、水引でちょっと改まったお正月バージョンに変身させます。
準備するもの
- 金銀水引…90cmの長さで5本が1つの束になったものを2本
- バラの実…適宜 針金…#20番ぐらいの細いワイヤー20cm
- 支柱…園芸用の40cmほどの細い支柱
水引は大きな文具屋さんやデパートなどで売っています。私は阪急百貨店の結納品売り場で、90cm1本が110円で買いました。なるべくまっすぐな状態で売っているものの方が扱いやすいです。
作り方
1.水引2本で蝶のように結びます。
一本一本がバラバラにならないように気を付けながら形が左右対称になるように結び、最後はワイヤーで止めておきます。結び方は正式な結び方でなくてOK! 難しく思わず、お正月の箸袋の水引の結び方などを参考にして結んでみました。
端を切るときは、ボンドを裏につけて乾かし、固めてからから切りました。きちんと感があった方がいいので、端もきれいに揃っていた方がいいですね。
2.中央にバラの実をつけて針金でくくり、支柱をつけます。
中央にバラの実と土に挿す支柱をワイヤーで括り付けて出来上がりです。
バラの実でなくても、お正月の凧や干支、扇や餅花などのピックをつけてみても。私は自分で作った餅花をお正月の寄せ植えによく使いました。雰囲気出ます!
水引の効果はバツグン! 途端に迎春ムードに変わります。
大きな鉢にたっぷりと植えこんで、新しい年を華やかに迎えたいですね。
この一年に感謝しながら、来たる新年が穏やかで心躍る年でありますように……と願いつつ、長い付き合いの庭の植物たちに寄り添って、新しい発見をまたお届けできたらと思います。
みなさま、どうぞ佳いお年をお迎えください。
2024年もよろしくお願いいたします。
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