青木奈緖さんが選んだエッセー作品の紹介とQ&A動画

青木奈緖さんのエッセー通信講座第5回参加者の3作品

公開日:2021/09/30

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「家族」をテーマにしたエッセーの書き方を、エッセイストの青木奈緖さんに教わるハルメクの通信制エッセー講座。参加者に寄せられた作品から青木さんが選んだエッセーを紹介します。父の秘密、老妻の介護、一風変わったペット。多彩な3作が揃いました。

青木奈緖さんのエッセー通信講座第5回
青木奈緖さんのエッセー通信講座第5回参加者の3作品

青木奈緖さんが選んだ3つのエッセー

「青木奈緖さんのエッセー講座」参加者による家族のエッセーです。クリックすると、作品と青木奈緖さんの講評をお読みいただけます。

「父の借金」田久保ゆかりさん
生家には「奥の間」と読んでいる部屋があった。戦前は女中部屋で……

「陽だまり」野田佳子さん
「80過ぎてるんだよね!」旧知の80歳を越えた老夫婦に、私はつい……

「ペットになったせい子ちゃん」浜三那子さん
娘が小学生のころ、隣駅の音楽教室へ毎週通っていたとき……

 

エッセーに関する質問・お悩みに動画で回答

通信制エッセー講座の参加者から寄せられた質問やお悩みに、青木奈緒さんが動画で回答します。

 

 

今月の質問(1)「1人の人間を夫、彼、父親と使い分けするのに神経を使いました。よい表現がありますか?」

青木さん:この質問は、この方のみならず、家族のエッセーを書く上で大問題と言えるくらいのポイントです。

一つの作品の中で、誰の視点から、家族の誰を書くか? 誰にとっての誰なのか? 一貫して書ければいいんですけど、往々にしてだんだん視点がずれていくことがあるんです。そうすると、読者はとても戸惑います。

家族の話は、書く人にとってはよくわかっている話なんです。頭の中では違和感なく整理できているつもりなんですけれど、読者はついてこられない。

家族の中に「夫」と「妻」がいる。その子どもたちにとっては「父」と「母」であり、近所の知り合いから見てみれば「奥さん」であり……というふうに「誰」から見るかによって人物の呼称が変わる。では、どうすればいいかという話ですが、家族のエッセーを書いていれば、常についてまわることで、避けて通れません。

自分が書こうとしている話を、一切知らない読者の立場にできる限り立って、わかりやすく書くことが必要だと思います。とにかく、読者に親切に。この問題をクリアできるかによって、作品の出来は全然違います。

今月の質問(2)「満天星(どうだん)や辛夷(こぶし)など、普段なじみのない漢字は平仮名にするべき?」

青木さん:個人の好みや、作品の個性、全体の雰囲気に合わせて、ということでいいと思います。
ただ、あまり難しい漢字は、引っかかって読書の流れが中断されない方がいいので、ルビを振るのがいいと思います。

今月の質問(3)「青木先生には書く前の儀式やルーティンはありますか?」

青木さん:特に儀式ということでもないんですけど……私は自宅で仕事をしていて、自分の部屋を持たないんです。だから、近くを夫が歩いていることもあり、猫が歩いていることもあるという環境なんです。すると、やはり日常生活と自分自身を切り離す必要があるときがあるんですね。

家事を思い出したり、気が引っ張られて仕事に入り込めないときのために、大概私は飲み物を机の上に置いています。飲む物は、その日の気分次第で、紅茶だったり、緑茶だったり。コーヒー牛乳というときもあります。

あと、マグカップを必要以上に持っていたりもします。場所をとっていけないんですけど。仕事の気分が乗らないと、マグカップを取り替えたりもします。

あとは、お香も持っています。よほどダメだと、体を動かしてしまいます。近くに夕飯の買い物に行ったり、セーターやカーディガンを手洗いしたり、床を紙モップで拭いたり……そういうことをしながら、頭は違うことを考えていられるでしょう?

糸口がどこかから降って湧いてくることがあります。ちっとも儀式じゃないんですけど……。

動画では、例文を交えたより詳しい解説を、青木さん本人の言葉で聞くことができます。

また、参加者のエッセーを紹介するコーナーでは、父と娘の関係を細やかに描いたと青木さんも絶賛の「父の借金」(田久保ゆかりさん作)を、青木さんの朗読で紹介しています。ぜひご覧ください。

 

エッセイスト・青木奈緖さんのプロフィール

1963(昭和38)年、東京生まれ。文豪・幸田露伴を曽祖父に、作家・幸田文を祖母に、随筆家・青木玉を母に持ち、自身もエッセイストとして活躍。著書に『幸田家のきもの』(講談社刊)、『幸田家のことば』(小学館刊)他。

 

ハルメクの通信制エッセー講座とは?

全国どこでも、自宅でエッセーの書き方を学べる通信制エッセー講座。参加者は毎月1回家族の思い出をエッセーに書き、講師で随筆家の青木奈緖さんから添削やアドバイスを受けます。

書いていて疑問に思ったことやお便りを作品と一緒に送り、選ばれると、青木さんが動画で回答してくれるという仕掛け。講座の受講期間は半年間。

第3期の募集は終了しました。次回第4期の参加者の募集は、2022年1月に雑誌「ハルメク」の誌上とハルメク旅と講座サイトで開始予定。募集開始のご案内は、ハルメクWEBメールマガジンでもお送りします。ご登録は、こちらから。

ハルメク旅と講座

ハルメクならではのオリジナルイベントを企画・運営している部署、文化事業課。スタッフが日々面白いイベント作りのために奔走しています。人気イベント「あなたと歌うコンサート」や「たてもの散歩」など、年に約200本のイベントを開催。皆さんと会ってお話できるのを楽しみにしています♪

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