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創刊当初から雑誌編集に携わり、「ハルメク」を心から愛するハルメク編集部・岡島がつづるコラムです。新型コロナウイルス禍、緊急事態宣言が解除されて、編集部にも「新しい日常」がやってきました。
コロナ禍で編集部は全員リモートワーク
新型コロナウイルスのおかげで、学校がお休みになったり、デパートが休業したり、みなさまの暮らしまわりでも思いもよらない大変化が起きたのではないでしょうか。私たち編集部にも「働き方改革」でも為しえなかった大変革が起きました。
コロナの前は、午前9時から10時くらいまでには何となく編集部員が出社してきて、机の前で仕事を始めていました。介護をしていたり子育て中の社員が数人、すでにリモートワークを始めていましたが、まさか全員がリモートワークになるなんて、予想もしない未来でした。
今や、会社に行っても編集部には1人か2人しかおりません。最初はおっかなびっくりだったテレビ会議も、今ではみんな慣れっこになっています。世の中が変わる、というのはこういう感じで一気に変わるものなのだな、と実感しました。
先日は、きくち体操の菊池和子先生ともテレビ会議で取材しました! パソコンの画面越しに先生から指導を受けながら、びしっと立ったり、腕を上げたりするわけですが、「ひざ! 力が抜けてるわよ!」「お腹! ちゃんと引いて!」と、実に的確な指示が飛んでくるのです。86歳の先生の順応性の高さに驚きつつ、リモートワークですっかりなまってしまった自分の体にもびっくりでした……。
カミュの『ペスト』を読んでみた
遅ればせながら、カミュの『ペスト』を読みました。ずいぶん昔――30年くらい前、高校生の頃に買ってあったのですが、一度も読んでおりませんでした(汗)。
高校生の頃って、かっこつけで文学書などを本棚に並べたりしませんでしたか? 以前、故・日野原重明先生も同じことをおっしゃっていて(先生は“円本=大正時代に一世風靡したという文学全集”を買い集めて書棚に並べたそうです)、みんな同じなんだなあ、と思ったものです。
さて、『ペスト』。今の機会を逃したら、一生読まないかもしれない、と思って読みました。もっとこむつかしいのかと思っていたのですが、実にドラマティックな物語で、どの登場人物も「ああ、こういう人いるよねー」とうなずけるのです。このような感染症を目の当たりにしたときの人々の心の動揺っぷりは、古今東西変わらないものなんですね。
コロナの今年も、梅しごと
コロナが猛威を振るっているときでも、冬は春になり、春は夏へと向かってゆきます。なので梅は漬けなければ!
と思って、例年通りの時機にいつもお願いしているところに梅を頼もうとしたら……「完売」。がーん。世の中、コロナのおかげで家事とか手芸とか、おうちでできることが盛り上がっているからかしらん……。
そんなわけで今年は近所のスーパーで青梅と黄熟梅を買ってきました。去年は横山タカ子さんの「さしす梅」を漬けて好評を博したのですが、今年は娘たちに「梅シロップ」を希望されたので、青梅で梅シロップ、黄熟梅で梅干しを漬けようと思います。来年は「ハルメク」2020年7月号に掲載されていた「カリカリ小梅(※)」を漬けよう。
さて梅を漬けるときには、まず梅を水洗いして、その梅をよーく拭きます。よし、キッチンペーパーで拭こうと思ったらちょうど切らしていたので、スーパーに買いに走ったのですが、なぜかキッチンペーパーだけが売り切れ。
ドラッグストアにも何件か寄ってみたのですが、やっぱりキッチンペーパーの棚だけが空っぽ。世の中、コロナのおかげでみんな梅しごとに盛り上がっているからかしらん……。
そんなわけでティッシュやふきんを多用して、無事に梅しごとは終了しました♪
今年は赤しそは入れずに、白いままの梅干しにする予定です。梅シロップは普通に漬けると、梅がシワシワになってしまいますよね。梅の実もおいしく食べたいので、シワシワにならない方法をネットで研究?した結果、あらかじめフォークで穴をあけておいた梅を使い、砂糖だけでなく酢も100ccほど入れてみました……あら?「さしす梅」に近いですね。出来上がりが楽しみです。
※横山タカ子さんの「カリカリ小梅」の作り方は、ただいま発売中の雑誌「ハルメク」2020年7月号に掲載しています。
※雑誌「ハルメク」は定期購読誌です。書店ではお買い求めいただけません。詳しくは雑誌ハルメクのサイトをご確認ください。
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