実践!きれいになるちょっとのコツ

50代からのメイク、10歳若く見えるポイントは?

公開日:2019.12.26

更新日:2023.12.24

雑誌「ハルメク」編集部の児玉が、撮影の合間に見つけたちょっと素敵で役に立つ情報をピックアップ! 今回のテーマは「50代からのメイク」。肌色の変化やたるみ、二重あごなど、気になるエイジングサインはどう対応するのが正解なのでしょうか。

「緩める」「引き締める」のコツを押さえてすっきり顔に!

この冬は、軽くてカラーバリエーションも豊富なダウンや、顔まわりをふんわりと優しく包み込むニットなど新しいトレンドがたくさんあり、おしゃれの醍醐味が楽しめます。

そんな冬のおしゃれをもっと楽しむために知っておきたいのが、「顔まわりをスッキリ見せて今っぽい顔」に仕上げるためのメイクテクニック。

というのも、ダウンコートにボリューミーなニット、マフラーと、冬はどうしても顔まわりがもたつきがちなので、メイクでフェイスラインをスッキリさせることが大切なんです。

といってもすることは簡単。メイクで「緩める」と「引き締める」ポイントを押さえるだけで、何だか素敵な人という雰囲気に変わりますよ。

今回は、雑誌「ハルメク」のモデルページを多く手掛けるヘアメイクアップアーティストの木村三喜さんを先生に迎えて、メイクのちょっとしたひと工夫をご紹介します。

縁取りリップで小顔に見せる

口角を上げた状態で唇よりオーバー目にリップライナーを引きましょう
口角を上げた状態で唇よりオーバー目にリップライナーを引きましょう

加齢による肌の変化はシワやシミだけではありません。むしろ50代から意識するべきは“顔の下半身”。

というのも、皮膚のたるみが原因でおこるフェイスラインのもたつきやほうれい線、口角から下に伸びる深い溝(マリオネットライン)など、“顔の下半身”には、加齢のサインが集中。上手に視線をそらすテクニックが必要です。

そこで取り入れるべきはリップライナー。口紅やグロスに比べると地味な存在ですが、リップライナーは唇の輪郭に線を引くことで「立体的な唇」を作れる優秀アイテム。

ぷっくりとした唇はいきいきとした顔に見せ、さらにリップラインをしっかりと引くことでファンデーションとの境目がハッキリし、顔の輪郭がスッキリ見える効果が。色持ちもいいのでメイク直しも時短できます。

リップライナーを使う際のポイントを3つ紹介します。

  1. 唇の1~2mmオーバー目に描くこと
  2. 今の私に似合う色を選ぶ
  3. マットな質感とダークな色みは避ける

木村さんはこう話します。「50代以上の女性は、たるみなどによって顔全体が下垂しがち。さらにマリオネットラインにより口角も下がるので、相手に『元気がなさそう、不機嫌そうな顔』という印象を与える可能性もあります。

そうしたネガティブな印象を緩和させるためにリップライナーを投入して、メリハリの効いた顔を作りましょう! 唇の輪郭は年を重ねるごとに曖昧になるので、オーバーリップくらいの“緩め”がベスト。

次に色み。色素沈着などにより唇の色が変化するので、若い頃につけていた色が似合わなくなります。そもそも唇は真っ白のキャンバスではないので、見た色が発色するわけではありません。色探しを面倒くさがらず、必ず唇に乗せて試しましょう。

また、今はマットな質感&ダークな色みが流行ですが、50代以上には老けて見える可能性も。ツヤと明るい色みが基本ですよ!」

横広チークで頬がすっきりコンパクトに

チークは笑ったときにぷっくり盛り上がった部分に入れましょう
チークは笑ったときにぷっくり盛り上がった部分に入れましょう

次に更新するべきは、チーク。チークの役割は大きく2つ。顔を血色よく見せてくれることと、骨格を作ることが挙げられます。

また、間延びしがちなワントーンの肌にメリハリをつけて“締めて”くれるので、加齢による顔の下垂で顔がぼんやりしがちな大人女性は積極的に取り入れたいところです。引き続き木村さんにコツを教えてもらいました。

「若い頃と同じ場所にチークを入れていると、野暮ったい顔に見えてしまいます。昔は頬骨の下、もしくは頬骨に沿って外から内に向かって入れるのが流行しましたが、それでは頬がこけてみえて老けてしまいます。

ポイントは、ニコッと笑ってぷっくりした頬骨にふんわり入れること。さらに、顔の長い人、面長の人は頬を分断するように横広にチークを入れると、頬の長さが緩和されます。ひとはけするだけで血色のよさと引き締め効果、顔の立体感も一気にかないます」

決め手は眉。太目ストレートに緩く描く

太目ストレートに緩く描く

最後は眉毛です。近所に出る際、眉とリップだけはメイクするという方も多いのではないでしょうか。木村さんも「眉毛は顔の印象を左右する大切なパーツ」と話します。では、気を付けるべきポイントはどんな点なのでしょうか?

「大人世代は、『眉毛をしっかり描かないと』という意識があるのか、眉山にカーブをつけ、眉頭から眉尻までペンシルで1本線を描く人が多い傾向ですが、それだと古くさい顔になってしまいます。

今風に仕上げるなら、パウダーで描いて抜け感を、眉尻はペンシルで締めましょう。色は髪の色と瞳の色の中間が最も自然に見えます。形は眉山をしっかり取らず、気持ち太めのストレートにすると若々しくみえますよ。実は顔の印象は眉毛で決まりますので手抜きしないで」

"顔の下半身"からうまく目をそらせられたら成功!

セルフメイクとポイントを抑えたメイクを比べてみると、こんなに違います!
セルフメイクとポイントを抑えたメイクを比べてみると、こんなに違います!
全体があか抜けた印象になりました
全体があか抜けた印象になりました

いかがでしょうか? 年を重ねることでシワやたるみ、フェイスラインのもたつきなど、どうしても“顔の下半身”に注目が集まってしまうので、うまく目をそらすことがカギになってきます。

そのためにはリップライナーを使って唇を引き締め、横広に入れたチークで面長顔を引き締める、そして眉毛は緩めて描く。この3つを意識するだけで、血色のいいハツラツとした柔らかい顔に仕上げることができます。

エイジングサインに負けないメイクをすることで、自分自身も心地よく、さらに周囲の人にも「元気そう!」という印象を残せます。さっそく毎日のメイクを更新してみましょう。

撮影=中村彰男 スタイリング=杉山律子 ヘアメイク=木村三喜


今回ヘアメイクを教えてくれた先生

木村三喜(きむら・みき)さん

木村三喜(きむら・みき)さん
ヘアメイクアップアーティスト。1978年大阪市生まれ。大阪で下積みを経て東京の事務所に所属。2013年に独立しフリーランスへ主に雑誌・広告・カタログなどで活躍中。

児玉 志穂

2019年、雑誌「ハルメク」に仲間入り 。ハルメクに入社する前は女性誌や男性誌の編集部に在籍。新しいもの、ラジオ、映画に目がないカルチャーミーハー! 我が子の寝顔を愛でながらのネットショッピングと、Netflixで海外ドラマを観る時間がなにより幸せ♡

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