横山タカ子の「信州・四季の手遊び」・25

5月:待ちに待った緑を、食卓で楽しむアイデア

公開日:2021.04.27

更新日:2022.05.09

料理研究家・横山タカ子さんの季節のしつらいをお届けする連載企画。今回のテーマは新緑の恵み「クレソン」。4月から5月にかけて桜が咲き出す信州に住む横山タカ子さんが、「待ちに待った緑を、食卓でも楽しみたい」と考えたアイデアを教えてくれました。

5月:待ちに待った緑を、食卓で楽しむアイデア
横山タカ子の「信州・四季の手遊び」・25

新緑の恵みを存分に味わうクレソン鍋

信州では、冬の間、新鮮な緑の野菜が少ないため、店頭に並び始める季節は心が浮き立ちます。

私の住む地域のあたりにも清流があって、豊富にとれるクレソンが私は大好きなので、4月末頃から地場産コーナーなどに並び始めるのを見かけると、うれしくて買い占めたくなるのです(笑)。

クレソンが手に入ったら、鍋にしたり、くるみ和えにしたり……、添え物としてではなく、主役として扱っています。

クレソン鍋は、煮干しとかつお節、薄口しょうゆ、塩でとっただしに、クレソンと、ゆでた油揚げを少しずつ入れて煮て、軟らかくなったら卵黄をつけていただきます。

クレソンのほんのりした苦味とうま味を楽しめますし、火を通すと、さらに濃く鮮やかな緑になって目にも美しく、わくわくします。心配なニュースもある中、この緑の季節を、みなさま、どうぞお元気でお過ごしくださいね。

今月のお茶うけ:りんごとビーツの彩り煮

りんごとビーツの彩り煮

今日は簡単スイーツです。食べる血液といわれる栄養豊富な野菜のビーツと、りんごを煮るだけ。色鮮やかで、食卓も気持ちも明るくなりますね。サラダなどに散らしても、彩りになっておすすめです。

【作り方・レシピ】

  1. りんご1個は1cm角、ビーツ40gはりんごより少し小さめのさいの目切りにし、水200mLで軟らかくなるまで煮ます。
  2. スキムミルク大さじ2を、水大さじ2で溶いたソースをかけたら、出来上がり。

執筆者プロフィール:横山タカ子さん

横山タカ子さん

よこやま・たかこ 1948(昭和23)年、長野県大町市生まれ。長野の郷土食の知恵を生かした家庭料理や保存食を提案。NHK「きょうの料理」などテレビ・ラジオで活躍。年に300日は着物で暮らし、古きよき生活の知恵を取り入れたライフスタイルも人気を集めている。著書に『四季に寄り添い 暮らしかさねて』(信濃毎日新聞社刊)など。

撮影=小林キユウ 構成=野田有香(ハルメク編集部)

※この記事は雑誌「ハルメク」2020年5月号に掲載したものを再編集しています。

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横山タカ子

1948(昭和23)年長野県大町市生まれ。長野の郷土食の知恵を生かした家庭料理や保存食を提案。NHK「きょうの料理」などテレビ・ラジオで活躍。年に300日は着物で暮らし、古きよき生活の知恵を取り入れたライフスタイルも人気を集めている。著書に『四季に寄り添い 暮らしかさねて』(信濃毎日新聞社刊)など。

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