明日からのQOLを上げて快適に!デリゲートゾーンの正しいケア方法
2025.03.24
公開日:2025年03月24日
女性専門の泌尿器科医に聞きました
「更年期以降、トイレが近くなった…」原因がわかれば対策できます!
「更年期以降トイレが近くなって、長時間の外出や友人との旅行が不安」――年齢とともに増す頻尿のお悩み、デリケートゾーンのかゆみやヒリヒリと関係があることをご存じでしたか? 女性専門の泌尿器科医にその関係性について聞きました。
教えてくれた人・佐藤亜耶さん
女性と子ども専用の泌尿器科の「自由が丘ウロケアクリニック」院長として、日々幅広いの女性の診察にあたり、様々な悩みと向き合う。日本泌尿器科学会認定専門医、医学博士。女性骨盤底医学学会所属。
人に相談しづらい頻尿の悩み、放置しないで

「『更年期以降、トイレ回数が頻繁になったり、尿漏れ、陰部のヒリヒリ……悩みは増す一方なのに誰に相談していいかわからない』――そんな方が気軽に相談できる場を目指して、2019年に女性と子ども専門の泌尿器科を開院しました。
『フェムケア』という概念がテレビや雑誌で紹介されるようになってから、頻尿や尿漏れ、それに付随してデリケートゾーンの悩みを訴える50代以降の患者さんが私のクリニックでは増えてはいますが、世の中全体で見ると我慢している方のほうが多いはず。
症状が進行するとトイレが近いからと旅行を諦めざるを得なくなったり友人とのランチも行けなくなったり、QOL(生活の満足度や快適さ)の低下に直結します。一人で悩まず診察を受けたり、自宅でできるケアを試してみてください」
更年期による女性ホルモンの低下が頻尿の一因に

「頻尿の原因はいくつかありますが、その原因の一つとして挙げられるのが『過活動膀胱』です。過活動膀胱は年齢的なものや、ストレス、環境の変化で症状が出ると言われています。過活動膀胱による症状は薬で改善することも多く、軽症であれば骨盤底筋体操を行うのも有効です。
また、更年期に伴うホルモンバランスの変化も頻尿の原因になることがあります。 女性ホルモンであるエストロゲンの分泌が減少すると、デリケートゾーンの状態が変化するのです。粘膜が乾燥し、コラーゲンも少なくなります。
若い頃のデリケートゾーンはぷっくりとしていますが、更年期以降はしぼんでペラペラになり、尿道などの粘膜部分がショーツに触れて、中には痛みを感じる方も。
このようにデリケートゾーンの乾燥と形状の変化が原因で、尿道付近の粘膜が刺激に敏感になるのです」
デリケートゾーンのかゆみが頻尿を招くことも!

「デリケートゾーンが乾燥すると、かゆみやヒリヒリを感じるようになります。このかゆみやヒリヒリが尿の出口を刺激し、その刺激が尿意を誘発するのです。
陰部がもぞもぞっとしてトイレに行きたくなるのに、いざ行っても何だかスッキリしない。しばらくするとまた尿意を感じる――これはストレスがたまりますよね。
デリケートゾーンのかゆみやヒリヒリは不快だけど病気ではないからと我慢している方も多いと思いますが、生活の困りごとに直結する尿のトラブルまで招いてしまうのです」
刺激から守るため、保湿ケアが大事
「デリケートゾーンのかゆみやムズムズの原因は、汚れていたりきちんと洗えていないからでは、とボディーソープでごしごし洗う方もいらっしゃいますが、それは逆効果。絶対にやめてください。
先ほども申し上げたようにムズムズ・ヒリヒリ・かゆみは乾燥が一因なので、保湿が非常に大事なのです。何が原因の頻尿かは自分だと判断が難しいと思うので、病院で診断してもらうことが大事ですが、デリケートゾーンの保湿はみなさんにやっていただきたい基本のケアです。
自宅でもすぐにできますから、ぜひ始めてみてください。病院でも保湿ケアをおすすめしており、『保湿するとこんなに違うのね』と驚かれる方も多いですよ」
次回は佐藤さんにデリケートゾーンの保湿方法や洗い方のコツをお伺いします!
取材・文=金田 由紀子(ハルメク 健康と暮らし編集部)
ハルメクのおすすめ!デリケートゾーンの「洗浄」と「保湿」にはこれ!
洗浄には「フェミニンウォッシュ」を。高い美肌効果がある「柿ポリフェノール」に着目した、天然由来100%のデリケートゾーン用の洗浄剤です。もっちり泡で余分な皮脂を落とさず、うるをいを守りながら洗えます。

保湿には「フェミニンオイル」を。こちらにも高い美肌効果のある「柿の皮エキス」のほか、厳選した植物由来成分を配合。オイルでもサラッとしてべたつかず、心地いいうるおいが続きます。
お風呂上がりに1~2プッシュをぬるだけと手軽だから、ケアが続けられます。