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- 慢性腎臓病は定期健診と6つの生活習慣で予防!
50代60代が気を付けたい腎臓の病気が、新たな国民病ともいわれる「慢性腎臓病」。症状が出たときには重症化していることも多いという慢性腎臓病の、早期発見方法と予防のための6つの生活習慣を専門医の上月さんに伺います。
教えてくれたのは:上月正博(こうづき・まさひろ)さん
公立大学法人山形県立保健医療大学理事長・学長、東北大学名誉教授
1981年、東北大学医学部卒業。同大医学部第二内科などを経て、2000年から現職。東北大学病院リハビリテーション部長も併任。日本腎臓学会腎臓専門医・指導医。日本腎臓リハビリテーション学会理事長なども歴任。『腎機能 自力で強化! 腎臓の名医が教える最新1分体操大全』(文響社刊)など著書多数。
初期の症状が出にくい慢性腎臓病は定期検診が必須!
高血圧や糖尿病などの生活習慣病、たんぱく尿などに心当たりのある方は特に注意が必要という慢性腎臓病。初期には症状が表れにくく、早期に見つけるには毎年の定期的な検査が必須と言います。
「慢性腎臓病の症状には、むくみや息切れ、倦怠感、就寝中の頻尿などがありますが、これらの症状が表れたときには病気がかなり進行していることが多いもの。そこで早期発見のために欠かせないのが、定期的な尿検査と血液検査です」と腎臓病に詳しい東北大学大学院医学系研究科内部障害学分野教授の上月正博(こうづき・まさひろ)さんは強調します。
尿検査では、尿にたんぱく質や血液が混じっていないか調べます。糸球体が障害されると、本来ろ過されるべきたんぱく質が尿中に出てしまいます。たんぱく尿や血尿が3か月以上続く場合、慢性腎臓病と診断されます。
なお、トイレのときに尿が泡立っていたり、色が濃かったりする状態が1週間も続くようなら、たんぱく尿や血尿の可能性がありますので受診しましょう。
腎機能が低下するとクレアチニン値が高値に
血液検査では「クレアチニン値」を調べます。クレアチニンは筋肉を使うことで生じる老廃物のこと。通常は尿から体外に排出されますが、腎臓の機能が低下すると排出がうまくいかず、血液中の値が高くなります。
この値を基に、糸球体が1分間にどのくらいの血液をろ過できるかを示す「GFR(糸球体ろ過量)」を推定することができます。「もし自治体などの健診でクレアチニン値が測定されていない場合は、ぜひ近くの医療機関で調べてもらうようにしてください」と上月さん。
定期健診では尿検査と血液検査が必要
【尿検査でわかること】
尿たんぱく+尿潜血
【血液検査でわかること】
クレアチニン値
たんぱく尿は2回続けて陽性の場合、またクレアチニン値は基準値(女性0.46~0.82mg/dL)を超えた場合、慢性腎臓病と診断されます。自覚症状がないまま進行するので油断大敵。異常がなくても毎年1回は尿検査と血液検査を受けましょう。
腎臓をいたわる6つの生活習慣
定期的な検査に加え、ぜひ今日から取り入れてほしいのが腎臓を守る生活習慣。食事や睡眠、水分摂取、体調管理などに気を付けて、慢性腎臓病を遠ざけましょう。...
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