健康寿命の要「腎臓」を強くして病気知らずに!#3
簡単!1分間運動とウォーキングで慢性腎臓病を予防
簡単!1分間運動とウォーキングで慢性腎臓病を予防
公開日:2023年06月05日
教えてくれたのは:上月正博(こうづき・まさひろ)さん

公立大学法人山形県立保健医療大学理事長・学長、東北大学名誉教授
1981年、東北大学医学部卒業。同大医学部第二内科などを経て、2000年から現職。東北大学病院リハビリテーション部長も併任。日本腎臓学会腎臓専門医・指導医。日本腎臓リハビリテーション学会理事長なども歴任。『腎機能 自力で強化! 腎臓の名医が教える最新1分体操大全』(文響社刊)など著書多数。
歩くほどに慢性腎臓病が遠ざかる!

患者数1330万人、成人の8人に1人が発症しているという「慢性腎臓病」。女性の場合は、閉経後から発症するリスクが高くなると、腎臓病に詳しい東北大学大学院医学系研究科内部障害学分野教授の上月正博(こうづき・まさひろ)さんは言います。
慢性腎臓病になったら、安静が第一。以前はそういわれていましたが、現在は適度な運動をした方が病気の改善につながることが明らかになっています。そのきっかけになったのが上月さんらの研究でした。
「たまたまラットの実験で運動に薬と同等の効果があるとわかり、慢性腎臓病に対する“腎臓リハビリ”としての運動療法の研究を始めました。運動には腎機能の改善や心臓病などの合併症予防、人工透析の回避、生存率の向上など、顕著な効果が認められています」と上月さん。
運動内容は 軽い早歩きやストレッチなどですが、運動をすると糸球体の毛細血管が広がり、腎臓にかかる負担が軽くなると考えられています。
もちろん、慢性腎臓病の予防にも運動はおすすめ。「ここ数年で歩く機会が減っている人は要注意。歩けば歩くほど予防効果が上がりますし、寿命も延びますよ」と上月さん。目安は1日30分程度のウォーキングを週に5日。歩く前にはこれから紹介する1分体操でウォーミングアップを行いましょう。
また家事などもテキパキこなせば、身体活動量がアップします。悪天候の日などは屋内で足踏み運動やスクワットなどを。下半身には全身の筋肉の約7割が集まっていますから、効率よく筋肉を鍛えられます。
歩くときは……
- 基本は週に5日、1回30分以上
- 一度に長く歩けない場合は、5~10分程度に分けて合計で30分以上になればOK
- 早歩きがおすすめ
自宅での家事も立派な運動!
屋内での移動や階段の上り下りはもちろんのこと、掃除や食事の支度、洗い物、洗濯干しなどの家事も立派な運動。テキパキと体を動かして行えば、身体活動量がグンと増します。
下半身の筋肉が決め手!1分体操で慢性腎臓病予防
かかとの上げ下ろし
【注意点】
視線はまっすぐ前
呼吸を止めないように
両手は腰に

1.両足を肩幅に開き、「ツー」と声を出しながら、5秒かけてかかとを上げる。
2.かかとを上げた状態で息を吸い、「ツー」と言って息を吐きながら、5秒かけてかかとを下げる。
※1~2を5~10回繰り返します
脚上げ
【注意点】
視線はまっすぐ前
呼吸を止めないように

1.いすや机に右手を置き、左手は腰に。「ツー」と声を出しながら、5秒かけて左脚を前に振り上げる。

2.息を吸い、「ツー」と言って息を吐きながら、5秒かけてひざを曲げ、太ももを持ち上げる。

3.息を吸い、「ツー」と言いながら、曲げた脚を5秒かけて下ろし、後ろに振り上げる。
※1~3を左右交代しながら3回ずつ繰り返します
ウォーキングと1分間体操を習慣化して、腎臓を守り、慢性腎臓病の予防を今日から始めましょう!
※効果には個人差があります。持病をお持ちの方は医師にご相談ください。試してみて異変を感じる場合はおやめください。
取材・文=佐田節子 イラストレーション=ねもときょうこ 構成=大矢詠美(ハルメク編集部)
※この記事は雑誌「ハルメク」2022年2月号を再編集し、掲載しています。
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