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- ひざ痛・腰痛予防&若返り!プロが教える正しい歩き方
正しい歩き方と姿勢を意識することで、ひざ・腰に負担がかかりにくくなり、より効果的なウォーキングを行えます。また、見た目年齢もぐっと若返ることに。正しい歩き方をサポートしてくれるウォーキングシューズやスパッツといったアイテムもご紹介します。
なぜ、正しい歩き方が必要?
「歩行こそ、健康と美の要」そう話すのは、看護師の資格を持ちながら、ウォーキング講師として活躍する長坂靖子さんです。
「ウォーキングは運動強度は低いですが、手軽にできる全身運動です。しかも有酸素運動なので脂肪燃焼効果があり太りにくい体になりますし、認知症の予防や心の健康維持にも効果があると言われています。
ただし、それは正しい姿勢と歩き方でウォーキングを行ってこそ。体に負担がかかる間違った姿勢での歩き方でウォーキングを続けていると、体のウィークポイントをさらに痛める原因になります」
教えてくれたのは:長坂靖子さん(ウォーキング講師)
ながさか・やすこ 看護師の資格を持ちながらウォーキング講師として活躍している。日本ウォーキングセラピスト協会代表理事として全国80か所以上の教室で活動。1990年準ミスワールド日本代表。 美と健康をテーマに幅広く活動し、日常で簡単に取り入れる姿勢維持法・ウォーキング法を、書籍をはじめ各種メディアで発信中。社団法人セカンドキャリアプロジェクト理事として、女性のセカンドキャリア就職の支援にも力を入れている。
ウォーキングフォームの要!正しい姿勢とは?
正しい歩き方を行うためには、まず姿勢を見直す必要があります。普段、自分がしている姿勢がどういう状態か鏡でチェックしてみましょう。
壁を使ったチェック方法
壁に背を向けて、かかとを壁につけ、つま先を正面に向けて立ちます。そして、お尻を壁につけます。
※足から確認していきましょう
【1】背中と壁の間に隙間はどのくらいありますか?
【2】肩が壁につきますか?
【3】後頭部が壁につきますか?
【1】のチェック項目で、腕が通るくらい隙間がある人は「反り腰」の状態になっています。手のひら1~1.5枚ほどの隙間があると望ましいです。
【2】で肩が壁につかない人、【3】で後頭部が壁につかない人は前傾姿勢の「猫背」の状態です。
年を重ねるほど、全身の筋肉量が減るため姿勢が崩れやすくなります。その結果、引き起こされるのが「猫背」や「反り腰」です。
骨盤が後傾し、頭の位置が前に出た猫背の状態は、首や肩に負担がかかり、首こり・肩こりが起きやすくなり、さまざまな不調につながります。また、呼吸が浅くなることで代謝も下がってしまいます。そして骨盤が前傾した反り腰の場合は、腰痛や股関節痛の原因につながります。
姿勢が崩れていると立っているだけでも疲れやすくなり、長時間立っていられなくなるという悪循環に陥ります。また、崩れた姿勢は“老けた”印象を与えるなど百害あって一利なし。気付いた瞬間から、直していきましょう。
正しい姿勢とは
- 横から見て、耳、肩、股関節、くるぶしが一直線になる状態にする
- 左右の肩と骨盤が床と平行に、左右対称の高さにする
【つま先】正面に向けそろえる
【ヒップ】ヒップを引き締める
【腹】下腹部(へその下あたり)にほどよく力を入れてキープ
【背】腹筋と背筋を使って、背筋をまっすぐに伸ばす
【胸】肩甲骨を寄せて、胸を開く
【頭】首の筋肉を意識して、頭をまっすぐにする
正しい歩き方のフォーム
正しい姿勢を身に着けたら、次は正しいウォーキングフォームのポイントを押さえましょう。
ポイント1:足裏全体を使うように意識する
歩くときは、かかとからつま先まで、足裏全体をまんべんなく使います。かかとから地面に着地し、足裏全体を使って前に進み、足指の力(特に親指)で蹴り出すという動作を繰り返します。上イラストのように、(1)(2)(3)という順番で重心移動をするように意識すると、小指側まで自然と体重がかかり、足裏全体を使って歩くことができます。
かかとで着地するときにつま先を30度ほど引き上げると、ふくらはぎの筋肉の収縮効果が高まり血流もアップします。
ポイント2:脚は一直線を意識し、大股で歩く
高齢になるほど、無意識にひざが外側に向いた「外股歩き」になりやすくなります。こうした歩き方は安定感がない上に、ひざや腰に負担がかかり、ひざ痛・腰痛につながる可能性があります。
ひざ・腰に負担をかけないためには、重心が整った「ぐらつかない姿勢」で歩くことが大切です。股関節・ひざ・つま先が同一方向になるように意識を向けましょう(※このとき、ひざを痛めている方は無理にひざを伸ばさないようにしましょう)。
脚を動かすときは、股関節からではなく、骨盤から脚だと思って大股に踏み出すようにします。
ポイント3:腕の角度は90度をキープ!視線は正面に
腕の角度は90度をキープ。脚の動きに合わせてリズミカルに、二の腕を使い、腕を引くように意識します。このように手を振ることで、脚が自然と前に出るようになります。そして視線は正面に合わせます。正しい姿勢を保つことで、より血流量がアップし、ウォーキング効果が高まります。
正しい姿勢と歩き方で“若見え”が叶う!
「私たちは、普段は鏡を正面からしか見ませんよね。でも後ろ姿こそが、見た目年齢を左右します」と長坂さん。
外を歩くとき、さまざまな方向から人に見られることになります。このとき、正しい姿勢で歩くことができれば、360度しっかり美しく見えるそう。また、正しい姿勢を保つためには、筋肉をしっかり使う必要があるため、自然と筋トレができます。
「全身の筋肉を使ってウォーキングをすると、ボディラインがきれいになります。姿勢が良いということは美しくなる自信にもつながり、精神的にもいい影響が出て、結果、見た目が若くなるという、いい循環が生まれます。年齢を重ねた生徒さんたちも、どんどん美しくなりましたよ」
効果的なウォーキングの速度や時間
正しい歩き方の速度
速度を上げるほど、全身の血流量が高まります。目安は、おしゃべりが続けられるくらいの、少し呼吸が上がる程度がいいでしょう。スタート時はゆっくりと歩き始め、5分間程度たち体が慣れたら歩く速度を上げていきましょう。
歩く時間
長距離を歩くほどいいと思われがちですが、どう正しく歩くかということの方が大切です。東京都健康長寿医療センター研究所・青栁幸利さんがウォーキングの運動効果を調査・研究した「中之条研究」では、「1日8000歩まで」「8000歩のうち、20分間の速歩(※)を取り入れると運動効果がアップする」ことがわかっています。※何とか会話ができる程度の速さ(参照:「ウォーキングの効果的な歩数と時間は?病気予防効果も」)
水分補給もしっかりと!
のどが渇く前に水分補給を行うようにしましょう。ウォーキングを始める前に200mL補給し、15分ごとに100mL、あるいは30分ごとに200mL飲むように心掛けましょう。特に朝起きてからウォーキングするという人は、しっかりと水分補給をしてからウォーキングに出掛けましょう。
飲料は、基本的には水で問題ありません。しかし、夏場など発汗量が多い場合は塩分の摂取も忘れないようにしましょう。
正しい歩き方をサポートするウォーキンググッズ
歩き方には人それぞれの個性があり、自力で正しい歩き方を意識し続けるのは難しいものです。自分の意識だけでは不安だったり、難しいと感じる方は、ウオーキングシューズやサポートスパッツの力を借りることをおすすめします。
「ウォーキングシューズや姿勢を正すようなサポーター、スパッツなど、自分の体のウィークポイント補助してくれるアイテムを使うといいでしょう。正しいフォームを作りやすくなるので、健康にいつまでも歩けると思います」と長坂さん。
ハルメク 健康サポート・バランスサポートスパッツ
柔らかく、日常使いもできるサポートスパッツ。骨盤・股関節・太もも・ひざ・ふくらはぎの5つの部位を同時にサポートする一方で、ソフトな履き心地を実現しています。
「仕事柄、いろいろなサポートスパッツを試してきましたが、こんなに柔らかいのは初めて! でも、ひざなどの安定感はしっかりと感じました。歩行は毎日の生活習慣ですから、下着感覚で履けるソフトさは日々の意識づけにぴったりだと思います」と、試した長坂さんにもお褒めいただきました。
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おすすめのウォーキングシューズ
歩くことに特化した専門のウォーキングシューズは、靴底がしっかりしていてサポート機能がついており、正しい姿勢と重心移動で歩行を行えるように設計されています。
足や、ひざ痛・腰痛といった体にトラブルがある方は、ウォーキングシューズを履くことで体への負担を減らすこともできます。ウォーキング時だけでなく、日常生活に取り入れてもいいでしょう。
50代からの女性におすすめのメーカーは、ミズノ、アサヒシューズ、世界長ユニオン、アシックス、ニューバランスなどがあります。(参照:「女性必見!疲れないウォーキングシューズの選び方」)
姿勢を正すサポート下着
姿勢のチェックで壁に立ったときに、肩が壁につかない猫背の人は、上半身の姿勢を整える必要があります。そんな人におすすめなのが、姿勢矯正ができる下着です。
新 長坂靖子の美姿勢トリプルハンドトップス(ブラック/ベージュ)50%OFF価格(税込)4980円
着るだけで、長坂靖子さんの美姿勢レッスンを体感できるような、肩甲骨、ウエスト、骨盤まわりのバランスを整えてくれる矯正下着です。
おすすめのスポーツタイツ・サポートスパッツ
スポーツメーカーからもさまざま発売されている、スポーツタイツ。メーカーによっては着圧効果によって疲労軽減や筋肉痛の予防、血行促進によるむくみ解消などの効果が期待できるものも。
ウォーキングに特化したものは、歩く動作に必要な筋肉や関節をサポートしてくれるので、正しい姿勢をキープしやすく楽に歩くことができます。サポート力によってひざや股関節を守りたいという方には、着用をおすすめします。用途や体の状態に合わせて使ってみてください。
※この記事は、2021年12月公開の記事を再編集して配信しています。
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