ストレスをためない暮らし方…影森式セルフケア #3
【実践】焦りや不安が軽くなる「おもち呼吸法」と4つのワーク
【実践】焦りや不安が軽くなる「おもち呼吸法」と4つのワーク
更新日:2025年12月11日
公開日:2025年11月27日
教えてくれたのは影森佳代子(かげもり・かよこ)さん
鍼灸師・心理カウンセラー。鎌倉ひまわり鍼灸院院長。ボストン大学教養学部心理学科卒業。同志社大学大学院修士課程修了。早稲田医療専門学校鍼灸学科卒業。心理カウンセラーを経て鍼灸師として独立、開業。心理学と東洋医学を統合した独自のメソッドで、パニック障害などに苦しむ多くの人の治療実績を上げている。
最新著に『影森式パニック障害改善メソッド セルフワークBOOK 誘導ボイスつき』(河出書房新社)がある。
不安や焦りを鎮める“おもち呼吸法”とは
不安や焦りを感じたとき、人の体は無意識に力が入り、呼吸が浅くなります。そんなときこそ、まず「体をゆるめる」ことが大切です。心と体はつながっています。体がガチガチに緊張していると、心も張りつめたまま。反対に、体をゆるめると心の緊張も自然とやわらいでいきます。
私が提唱する“おもち呼吸法”は、体の力を抜きながら不安を鎮めるための、やさしい呼吸法です。
5分で整う!“おもち呼吸”実践ステップ
鍼灸院では、お灸や鍼で「気」を丹田に下ろし、自律神経を安定させる施術を行っていますが、家庭でも簡単にできる方法があります。
それが、この「おもち呼吸」です。さっそく実践してみましょう!

1.おもちが溶けるイメージで息を吐く
口をすぼめて、細く長く息を吐きます。頭の上でおもちがとろとろと溶けていくのをイメージしながら、全身の力も抜いていきます。

2.鼻から息を吸う
お腹をふくらませながら、ゆっくりと鼻から吸います。たっぷり空気を取り込んだら、少し息を止め、すぼめた口から少しずつ息を吐きます。
この1と2を、5分ほど繰り返します。
「おもちが溶けていく」「とろとろ〜」と唱えるだけでも効果があります。体の力が抜け、リラックスできたと感じるまで、無理せず行ってください。
疲れた日に効く!4つのストレッチ&脱力ワーク
「おもち呼吸法」は、吐く息とともに、つらい気持ちも吐き出される効果もあります。呼吸法をやる気力がないときは、これからご紹介するワークのうちどれかを試してみてください。呼吸がラクになるはずです。
ワーク1:「おもち呼吸法」

基本の「おもち呼吸法」を行なって、心とからだをゆるめます。
どうしてもつらいときは、おもちが溶けていくのをイメージしながら「とろとろ〜」と唱えるだけでもOK。「おもち呼吸法」ではゆるまない人は、「気球呼吸法」を行ないましょう。
「気球呼吸法」は、気球がゆっくりふくらんでいく様子を思い描きながら息を吸い、次に、気球が少しずつしぼんで最後に地面で「クシャー」とつぶれる様子を思い浮かべながら、ゆっくり息を吐いていきます。気球がゆっくりしぼんでいくように、自分の体もふにゃっとゆるんでいく感覚を味わいます。
ワーク2:肩の上げ下げ

息を吸いながら両肩をギューッと上げ、そのまま三つ数えたら、息を吐きながら力を抜き、肩をストンと落とします。力の抜けたリラックス状態を感じてください。
「筋弛緩法(きんしかんほう)」といって筋肉がゆるむ感覚を味わうことで、リラックスを引き出す方法です。
両手をギュッと力を入れてグーにしてから、力を抜きながらパーに開くのもおすすめです。
ワーク3:ストレッチ

両手をそれぞれ肩にのせ、大きく後ろに回す肩のストレッチをしましょう。
また、両手を後ろで組み、息を吐きながら肩甲骨を寄せて腕を斜め下に伸ばす、胸のストレッチもおすすめです。
どちらも、胸を広げ、呼吸をしやすくするストレッチです。
ワーク4:脱力する

ソファーやベッドに脱力して寝転びます。だらしない格好でも気にせず、腕をだらんとさせてベッドに沈み込んでいくイメージで全身の力を抜きましょう。
毛布をかぶったり、クッションやぬいぐるみを抱きかかえるなど、やわらかいものに触れると脱力しやすくなります。
ガチガチな体をゆるめれば、心もゆるむ
胸がざわざわして気持ちが落ち着かず、焦りのような、恐怖のような感覚に襲われるというのは、心と体にとって耐えがたい緊張状態といえます。そんなときは、「いったん落ち着く」こと。まずは、ガチガチに緊張した心と体をゆるめることが大切です。
東洋医学では、不安感が高まるのは「気」の異常が原因とされています。神経が緊張すると、気が下から上へと上昇する「気逆」が起こるのです。苦しいときや不安なときに緊張が胸にせり上がってくるような、そんな状態です。
ですから、体の重心を下へ下へと向けるよう意識してみましょう。お相撲さんの四股(しこ)を真似てみたり、重力に引っ張られて地に足が着いているイメージをしてみたりしてください。
私が院長を務めている「鎌倉ひまわり鍼灸院」では、お灸や鍼を使って、上昇している気を丹田に下ろして、自律神経を安定させ、気を全身に巡らせる施術を行なっています。
呼吸で心と体をゆるめたら、次は「ツボ」で体の内側から整えるステップへ。最終回(第4回)では、影森佳代子さんが教える“パニックに効くツボ”を紹介します。眠れない夜や気持ちが不安定な日に、自分でできるセルフ灸・ツボ押し法を学びましょう。
※この記事は、書籍「影森式パニック障害改善メソッド セルフワークBOOK 誘導ボイスつき」を再編集しています。
イラスト/林ユミ
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