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- 認知症予備軍にならない!50代から鍛えたい脳の力
最近もの忘れがある、人の名前が出てこなくなった、などはありませんか。年を重ねてくると誰にでも起こり得ることですが、忘れた自覚さえなくなってきたら注意が必要です。そうなる前に専門医が開発した脳ドリルと日頃の習慣で脳を元気にしましょう!
教えてくれた人:石川久(いしかわ・ひさし)さん
脳神経外科医。国際医療福祉大学三田病院脳神経外科勤務。開頭手術やMRI画像診断などで1万人以上の脳を見てきた「脳の名医」。救急医としても、脳疾患など、全身管理を専門とする。著書に『1日1問解くだけで脳がぐんぐん冴えてくるドクターズドリル』(アスコム刊)など。メディアの出演も多数。
「記憶力」から衰えていく!脳が持つ5つの力
脳には下の表にあるように5つの力があります。これら5つの力について、「脳の力は記憶力、集中力、注意力、基礎思考力、意欲の順番に衰えていきます」と話すのは、脳神経外科医の石川久さん。
脳の力は、下の1、2、3、4、5の順に衰えます。
1 短期記憶力
↓
2 集中力
↓
3 注意力
↓
4 基礎思考力
↓
5 意欲(意欲まで低下すると認知症の一歩手前です)
5つの中でも脳の力の二大柱は「記憶力」と「思考力」。記憶したことを思考によってつないでいくことで脳の力が発揮されますが、それには持続させるための集中力と、さまざまなことに気が付くための注意力が必要。
さらに大事なのは、それらをしようと思う意欲。「これが衰えてしまうと、認知症の一歩手前になります。とはいえ注意力を鍛えれば、集中力、記憶力も戻り、思考力や意欲の衰えも防げます」と石川さん。
今回の特集で紹介する脳ドリルと生活習慣の心掛けをできるところから始めて、脳全体を活性化させましょう。
脳ドリルで活性化する部分はココ!
5つの脳の力は、脳ドリルや生活習慣で下のイラストの各部位を刺激することで高まります。特に、内側前頭前皮質(ないそくぜんとうぜんひしつ)は、集中力、注意力、基礎思考力に関わり、重要な部位です。
前頭前野(ぜんとうぜんや):意欲
前頭葉(ぜんとうよう):集中力
内側前頭前皮質(ないそくぜんとうぜんひしつ):集中力・注意力・基礎思考力
能梁(のうりょう):注意力・基礎思考力
海馬(かいば):記憶力・基礎思考力
血流アップで脳ドリルの効果を高めましょう
「血流が悪くなれば、脳に栄養が行き届かず、脳が本来の力を発揮することができません。簡単な体操や運動で血流をよくして脳を活性化させてから脳ドリルを行えば効果は高まります」と石川さん。
もちろん普段から体操をして血流をよくしておくことも大事です。ただし、運動を行っている方でも、猫背やがに股になっていないかチェックしてください。
「悪い姿勢で体操を行っても血流アップの効果は上がりません。背すじを伸ばして、胸を張ることを意識して、下の体操を行ってみてください」(石川さん)
日常でできる脳の血流アップ体操3つ
体操1:ひじを上げて、後ろに引き、前で寄せる
肩の高さでひじを後ろに引き、肩甲骨を寄せ胸を張る。次にひじを胸の前で寄せるのを10回ほど繰り返せば姿勢がよくなり血流アップ。
体操2:掃除機をかけるとき、後ろの脚のひざを曲げ、ももの前を伸ばす
左足を踏み込み、右もも前面を伸ばして掃除機をかけるのを数回、逆を数回。そのとき背すじはまっすぐに。骨盤が伸び、血流アップ。
体操3:歯磨きのリズムでかかとを上げ下げ
洗面台につかまり、ひざとかかとをつけ、お尻をキュッと締め、歯磨きのリズムに合わせてかかとを上げ下げ。骨盤周囲に効きます。
次回からは、5つの脳の力を活性化する最新「脳ドリル」を紹介します。まずは記憶力アップから!
取材・文=原田浩二(ハルメク編集部)、イラストレーション=岸潤一
※この記事は、雑誌「ハルメク」2023年5月号を再編集しています
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