50代からの要!3つの筋肉を鍛えるいすストレッチ
2024.03.052024年03月05日
中野ジェームズ修一の転ばない体を作るストレッチ#1
足腰の弱り具合をチェック!鍛えるべき3つの筋肉とは
フィジカルトレーナーの中野ジェームズ修一さんによると「下半身の筋肉が固くなると、つまずきや転倒の原因になる」「ただし、筋肉は、動かして伸ばしていけば何歳からでも必ず柔らかくなる」そうです。まずは、足腰の弱り具合からチェックしましょう。
教えてくれた人:中野ジェームズ修一さん
1971(昭和46)年生まれ。メンタルとフィジカルの両面を指導できるトレーナーとして、トップアスリートから一般の中高年者まで幅広く指導。近著に『寝たきりにならない体の使い方』(Gakken刊)
「年のせいで体が硬くなった」は言い訳
「年のせいで体が硬くなった、と言う人が多いのですが、そうではありません。体を動かさなくなったことで筋肉が固くなってしまうのです」とフィジカルトレーナーの中野さんは言います。
固くなった筋肉は、腰痛やひざ痛といったさまざまな痛みや不調の原因に。また、つまずいたり、転びやすくなるのも、固くなった筋肉によることが多いと言います。
今回は、「一生、自分の足で歩ける体」を維持するために重要な下半身の3つの筋肉に絞って、柔軟性を保つためのストレッチを紹介します。「ストレッチで伸ばすと、気持ちもすっきりします。やらなくちゃと身構えず、いすに座って気軽にできることとして習慣にしていってください」
寝たきりにならないために整えたい3つの筋力
大殿筋(だいでんきん)
お尻の表側にあり、立つときも座るときも骨盤を支える筋肉です。
腸腰筋(ちょうようきん)
脚の付け根にあり、上半身と下半身をつないでいる筋肉です。
足底筋(そくていきん)
足の裏にある筋肉の総称で、下半身の関節を支え、バランスを整えてくれます。
弱り度チェックリスト1:大殿筋
いすに浅く座って背すじを伸ばし、両腕を耳の横に上げ、まっすぐ伸ばします。両腕を上げたまま、上半身を前傾し、腕の位置を耳の横から変えないようにしながら立ち上がります。立ち上がれなかったら、腰、大殿筋が弱っています。
背中が丸くなってしまうのはだめです。また、腕が頭よりも前に出ないようにします。
弱り度チェックリスト2:腸腰筋、足底筋
床に片ひざをつきます。背すじを伸ばし、両腕は体の前で組んで床と平行にします。反動を使わずに両足に均等に力を入れてまっすぐ立ち上がります。反対側も同様に行います。立ち上がれなかったら、腸腰筋、足底筋が弱っています。
立ち上がる際、背中が丸くなってしまったり、上半身を前傾させるのはだめです。
弱り度チェックリスト3:腸腰筋、腹筋群
仰向けになり両ひざを立てます。ひざの間隔はこぶし2個分ほど空けます。両腕を床に対して垂直になるようにまっすぐ天井方向へ伸ばします。両ひざの位置を変えないようにして、脚を上げ、ひざをしっかり伸ばします。床に対して45度のところで5秒間キープ。キープできなかったら、腸腰筋、腹筋群が弱っています。
次回は、50代からの要!3つの筋肉を鍛える椅子ストレッチを紹介します。
※効果には個人差があります。試してみて異変を感じる場合はおやめください。
取材・文=三橋桃子(編集部)、撮影=中西裕人、モデル=東千秋、ヘアメイク=榊美奈子、イラストレーション=山中玲奈
※この記事は、雑誌「ハルメク」2024年2月号を再編集しています
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