その生活習慣、痩せにくさを招いているかも
実は多い「隠れ脂肪肝」。50代の痩せにくさセルフチェック
実は多い「隠れ脂肪肝」。50代の痩せにくさセルフチェック
更新日:2026年02月21日
公開日:2026年02月14日
教えてくれたのは、2人の専門医
栗原毅(くりはら・たけし)さん
1951年、新潟県生まれ。北里大学医学部卒業。前東京女子医科大学教授、前慶應義塾大学大学院教授。現在は栗原クリニック 東京・日本橋の院長を務める。日本肝臓学会肝臓専門医。治療だけでなく予防にも力を入れている。
栗原丈徳(くりはら・たけのり)さん
1982年、東京都生まれ。歯科医師。鶴見大学歯学部卒業。慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科中退。日本抗加齢医学会、日本咀嚼学会、日本摂食嚥下リハビリテーション学会などの会員。栗原ヘルスケア研究所所長。「予防歯科」「食と健康」をテーマに活動をしている。
※この記事はお2人の共著『新脂肪肝 代謝復活ダイエット』より一部抜粋して構成しています。
あなたは大丈夫?新脂肪肝セルフチェック
前編で紹介した「新脂肪肝」は、特別な人だけの問題ではありません。実は、健康に気を付けているつもりの人ほど、気付かないうちに当てはまっているケースも多いのです。
「痩せにくさの原因は脂肪肝かもしれない」──前編では、新脂肪肝と代謝の関係を解説しました。
新脂肪肝は自覚症状がほとんどなく、気付かないうちに進んでいるケースも少なくありません。まずは、日々の生活習慣を振り返ってみましょう。
チェックリスト
▢ほぼ毎日フルーツを食べている
▢毎朝健康のために乳酸菌飲料を飲んでいる
▢朝食を抜くことが多い
▢間食に甘い食べ物や飲み物をとることが多い
▢栄養ドリンク、スポーツドリンクを頻繁に飲んでいる
▢ご飯を1食で2膳以上食べる日が週に5日以上ある
▢主食から手をつけることが多い
▢コーヒーや紅茶には砂糖などで甘さを加える
▢お昼ご飯に麺類を食べることが多い
▢食事にかける時間が10分以内のときがある
▢口の中が乾いているなと感じる
▢歯は、朝食を食べてから磨いている
▢筋力が衰えたと感じる
3つ以上当てはまったら、新脂肪肝の可能性が高いと考えられます。
実は多い。新脂肪肝になりやすい女性3タイプ
新脂肪肝になっている女性には、いくつか共通した傾向があります。ここでは、特に多い3つのタイプを見ていきましょう。
タイプ1:健康志向さん
- 朝は乳酸菌飲料で腸活
- 健康のために野菜やフルーツも積極的に食べる
- 油は極力控えて、カロリーも控えめに
- 運動は通勤程度
- 通勤時にラテを買うのが日課
一見健康そうだけど、血糖値が上がりやすい食事が多い傾向。痩せないのは、「隠れ太り食材」のせいかもしれません。
タイプ2:糖質制限マスターさん
- 糖質は太るのでほぼとらない
- たんぱく質はたくさんとるようにしている
- 運動は毎日欠かさず行っている
- 運動をしているのに筋肉がつかない
見た目は痩せていても、健康診断で「肝機能のみD判定」というケースも。糖質不足によって代謝機能が衰え、筋肉がつきにくくなっている可能性があります。
タイプ3:万年ダイエッターさん
- 糖質制限、断食、カロリー制限などの食事改善のみでダイエットにチャレンジしてはリバウンドを繰り返している
- リバウンド後は、何をしても痩せない
リバウンドをして「元に戻った」と思っていても、実は筋肉量が減り、以前より太りやすい体になっている可能性があります。
肝臓の代謝を整えると、痩せやすい体に近づく!
肝臓は私たちの健康を左右する重要な臓器です。体の中で最も大きい内臓であるうえ、体にとって重要な働きを担っています。
肝臓の主な働きは次の3つです。
代謝
糖質・脂質・たんぱく質などの栄養素を分解・合成・貯蔵し、エネルギーを生み出す
解毒
アルコールなどの有害物質を分解し、無毒化して体外へ排出する
胆汁生成
脂肪やたんぱく質の分解を助ける消化液「胆汁」をつくる
この3つが脂肪肝になると正常に働かなくなり、代謝機能が低下。結果として、痩せにくい体になります。
何をしても痩せないと感じている人は、まず自分が脂肪肝になっていないかを確認し、なっていた場合は、それを改善することから始めるのが近道です。
脂肪肝かも?健康診断とBMIの数値でセルフチェック
脂肪肝になっているかをチェックその1
脂肪肝は外見ではわかりにくいものの、健康診断の数値から確認できます。注目したいのは「肝機能検査」の3つの数値です。
ALT(GPT)
- 一般的な基準値:10~30U/L
- 理想値:5~16U/L
- 20U/L以上:隠れ脂肪肝の可能性
アミノ酸をつくるときに使われる酵素。糖質をとりすぎると最初にこの数値が上がる。肝細胞が破壊されると血中に放出されるため、数値が高いと脂肪肝が進行している可能性大。
AST(GOT)
- 一般的な基準値:10~30U/L
- 理想値:5~16U/L
- 20U/L以上:隠れ脂肪肝の可能性
アミノ酸をつくるときに使われる酵素。肝臓や筋肉に多く含まれる。肝臓だけでなく、筋肉が破壊されたときにも数値が上がるため、ALT の数値との比較で脂肪肝かどうかを判断。
γ-GTP
- 一般的な基準値
男性:10~50U/L
女性:10~30U/L
肝臓や胆道に異常があると数値が上昇。アルコール性肝障害の目安とされるが、糖質のとりすぎやストレスによっても比較的容易に数値が上がる。
ALTとASTの両方が20U/Lを超えている場合は、脂肪肝の可能性が高いと考えられます。
- ALT>AST:新脂肪肝の可能性が高い
- ALT<AST、またはγ-GTPが高い:アルコール性脂肪肝の可能性
脂肪肝になっているかをチェックその2
脂肪肝かどうかを手軽に知るもう一つの方法が、BMI(ボディマス指数)です。BMIは、体重と身長から算出される肥満度の指標で、次の式で求められます。
BMI=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)
日本肥満学会の基準では、BMI25以上が肥満とされ、この場合、すでに脂肪肝になっている可能性が高くなります。
ただし、太っていなくても肝臓に中性脂肪が蓄積しているケースもあります。より正確に知りたい場合は、健康診断の肝機能検査の数値を合わせて確認しましょう。
まずは体の状態を知り、代謝を整える方向へ切り替えることが、50代からのダイエットの近道です。
次回は、食事量を減らさなくてもOK。血糖値を上げにくくする「食べ方」と、今日からできる習慣を紹介します。
もっと詳しく知りたい人は
『代謝機能障害関連脂肪性肝疾患(MASLD)』を"新脂肪肝"と定義し、誰でも簡単に新脂肪肝を改善し、何もしなくても痩せていく体が手に入る方法を紹介。




