筋肉を効率よく育てる「朝のタンパク質献立」
2024.03.162024年03月09日
代謝をアップしてぽっこりお腹を解消#8
痩せやすい体を作る!朝と夜のタンパク質の取り方
代謝をアップしてぽっこりお腹を解消する方法を、さまざまな専門家に教わる特集です。第2章は食事。脂肪を燃やすためには、筋肉のもとになるたんぱく質をしっかりとることが大切。代謝アップのために重要な朝と夜のタンパク質のとり方を紹介します。
教えてくれた人:今泉久美(いまいずみ・くみ)さん
料理研究家・栄養士。女子栄養大学栄養クリニック特別講師。おいしくて作りやすい、栄養バランスに優れたレシピに定評がある。著書に『いくつになっても「骨」は育つ!』(文化出版局刊)他多数。
いろいろな食材で少しずつ!タンパク質の上手な取り方
代謝をアップするために特に大切なのが、朝と夜のタンパク質の取り方です。そこで、料理研究家で栄養士の今泉久美さんに、時間栄養学に基づき、無理なく毎食しっかりタンパク質をとるコツを聞きました。
「主菜、副菜、主食それぞれでタンパク質をとるようにすると、主菜だけより無理なく必要なタンパク質量をとれます。タンパク質は、加齢によって脆くなりがちな骨の材料にもなるので、意識してとりたいですね。また塩気の強い食事は食べ過ぎにもつながります。ぜひ減塩を心掛けてください」
今泉さんは朝からしっかり食べ、夕食を早めに済ませることも習慣にしているそうです。「体内時計を整えるためには、もちろん昼食も大切。昼食の時間が遅くならないこと、麺や丼だけで済ませず野菜をとることも意識しています」
お手軽にタンパク質をプラスするアイデア
納豆をいろいろな食べ方で
タンパク質豊富な納豆は、パックごと冷凍できて便利です。「食べるときは冷蔵庫で自然解凍を。パンにのせて焼いたり、あえ物にしてもおいしい。減塩のため、付属のタレは半量だけ使います」
実はご飯もタンパク源
「ご飯は炭水化物」というイメージがありますが、他にも各種栄養素がバランスよく含まれており、茶碗一杯分でタンパク質が約3gとれます。今泉さんは1日2食はご飯を食べるようにしています。
牛乳はちょい足しに便利
栄養価が高く、消化吸収のいい牛乳は、ハルメク世代におすすめのタンパク源。「私は1日2回、牛乳などの乳製品をとるようにしています。カレーの仕上げに牛乳を加えると、コクが出ておいしいですよ」
朝のタンパク質は筋肉に変わりやすい
朝はタンパク質が体内に吸収されやすく、血液によってスムーズに全身に運ばれます。朝食でタンパク質をしっかりとることで、筋肉を効率よく育てることができます。
朝が食べどきのチャンスタイム食材
【魚】
朝食の脂質は速やかに吸収・代謝されます。内臓脂肪を減らす油(EPA・DHA)を含む魚をぜひ朝に。
【ご飯】
食物繊維が豊富なご飯は、血糖値の急上昇を防ぎ、肥満を抑制します。栄養価の高い胚芽米がおすすめ。
【ゴマ】
ゴマの成分セサミンには、血中総コレステロール量を低下させる働きがあります。朝にとるとより効果的です。
夜は早めの食事で脂肪をため込まない体に!
食事の時間が遅いほど血糖値は上がり、体脂肪をため込みやすくなります。夕食は遅くとも19時までに済ませ、就寝までに消化・吸収を終えておくことですっきりとした体に。
夜が食べどきのチャンスタイム食材
【牛乳】
タンパク質以外にカルシウムも豊富。骨の形成が促進される夜に飲むと、骨粗鬆症(こつそしょうしょう)の予防効果があります。
【大豆】
スムーズな入眠や、高血圧の改善を助ける成分が含まれています。夕食にぜひ大豆や大豆製品を。
次回は、代謝アップのための「朝のタンパク質献立」を紹介します。
取材・文=田島良子(編集部)、撮影=小林キユウ、スタイリング=宮澤由香、イラストレーション=山里美紀子
※この記事は、雑誌「ハルメク」2023年6月号を再編集しています
■もっと知りたい■
【特集を全部読む】代謝をアップしてぽっこりお腹を解消