巻き爪になりにくい

【PR】靴の正しい選び方・履き方

公開日:2024.03.11

健康的な足を守るために「靴選び」はとても重要です。足に合っていない靴を履き続けると痛いだけでなく、爪が内側に巻く「巻き爪」を招くことも。足トラブルや巻き爪を防ぐ靴の選び方と履き方を、マスター・オブ・シューフィッター野村美香さんに伺いました。

教えてくれた人:野村 美香(のむら・みか)さん

足と靴と健康協議会が認定する最上級資格のマスター・オブ・シューフィッティングを保持。 全国でたった38名※の、足と靴のエキスパート。ジェイアール名古屋タカシマヤの婦人靴売り場の販売員として、足や靴選びに悩むお客さまひとりひとりにぴったりな靴を提案し、これまで約10,000人の靴選びをサポートしてきた。
※2024年1月時点

靴選びを間違うと足トラブルを招くことに

日々、足や靴に悩みを抱える方に、正しい靴選びや履き方をアドバイスされている野村さん。
これまでに、合わない靴を履き続けて足にトラブルを抱えることになってしまった方々を何度も見てきたと言います。

「足に合わない靴を長期間履いていると、タコやウオノメ、外反母趾などを招くことがあります。特に、きつい靴が苦手だからと大きめの靴を履いている方は要注意です。歩行の際、足が前に滑って足の指にきちんと体重が乗らないため、足の筋力が低下したり、足裏の縦アーチ(土踏まず)が崩れて偏平足に、横アーチが崩れて開帳足(かいちょうそく)になったりして、結果的に外反母趾などさまざまな足トラブルを引き起こすおそれがあります。また、靴の中で爪が圧迫されてご本人が気づかないうちに巻き爪になって痛みが生じている方も見かけます」と野村さんは言います。

このように、足に合っていない靴を履く習慣が続くと、歩き方や姿勢まで悪くなり、ひざ痛や腰痛を引き起こしてしまうこともあるようです。

靴選びのカギは、“思い込み”を捨てること!?

思い込みを捨て、今の足のサイズを正しく知る

靴選びは、ご自身の足のサイズを正しく知ることから始まると野村さんは話します。
「皆さんは、最近、いつ足のサイズを測りましたか? 実は、加齢にともない足のサイズは変わることがあるので、長年測っていない方は、一度計測してみてください。測るのはかかとの中心から一番長い指先までの直線距離。靴の専門店に行かずとも、自宅で、物差しやメジャーを用いて簡易的に測ることができますよ。また、靴のフィット感は、足の長さだけでなく、幅や足裏のアーチの形も関係しています。そのため、実際に靴選びを行う時には足の測定器があるお店やシューフィッターのいるお店を活用することもおすすめです。
店頭では、大きめのサイズを選ばれている方が多く見受けられますが、実態として、“足先が前にずれて靴に当たる・サイズが小さいと勘違いする・また大きいサイズを選択する”といった悪循環が生じているケースがあります」(野村さん)

あなたの足はどのタイプ? 自分の足の形を知る

足の形は、各足指の長さによって大きく3つのタイプに分類されます。ご自身のタイプを知っておくことも、靴選びには欠かせないポイントです。

<エジプト型>
日本人に最も多い形で、親指が一番長いのが特徴。
「親指が長いため、靴の中で指が圧迫されると外反母趾になりやすいと言われています。このタイプは、つま先が丸くなっているラウンドトウか、オブリークトウの靴が合いやすいでしょう。また、試着の時は親指に圧迫感がないか確認することがポイントです」(野村さん)

<ギリシャ型>
人差し指が一番長く、つま先が三角になっているのが特徴。
「より合うのはポインテッドトウの靴ですが、このタイプはどんな形の靴でも合わせやすいため、靴選びの幅が広くなります。ただし、指が全体的に長い方が多く、歩いた時に指が曲がった状態が続いてしまうことがありますので、試着の際に窮屈に感じないかチェックしてみてください」(野村さん)
  

<スクエア型>
親指から小指まで指の長さにほとんど差がなく、どっしりとした形でバランスが取りやすいのが特徴。
「スクエア型の足は、親指と小指の両側から圧迫されてしまうので、つま先が広いスクエアトウの靴がおすすめです。また、ワンサイズ上で合わせた方が指先には圧迫感がなく、足に合う場合もあるので、自分のサイズに固執せず、実際に履いて合うサイズを見つけるのがよいでしょう」(野村さん)

試着は必ず“両足”履いて、歩く

靴を買うときは必ず試着しましょう。靴は、同じメーカーであってもデザインによって大きさや形が異なる上、私達自身の足の形状が左右で異なることもあるため、試着の際は必ず両足ともに履いて歩いてみることが大切です。

「試着したらまず確かめてほしいのが、“捨て寸”と呼ばれるつま先の隙間です。靴にかかとを合わせて立った時に、捨て寸が1.0~1.5㎝程度あることが理想です。人は歩くとき、わずかですが、足が前にずれ込み、また、体重がかかることによって足長も伸びるため、足先が靴に当たらないよう隙間が必要になります。

また、試着時には、軽く履いてみるだけではなく、かかとをきちんと靴のかかと部分に合わせ、靴ひもがある場合には下からしっかり結んで歩くようにしましょう。その際、かかとがスポっと抜けないか、足指に圧迫感がないかなどを確かめることが大切です」(野村さん)

今履いている靴が足に合っているかを確認するには


「まず、靴のすり減り方に注目してみてください。それから、靴の内側もチェックしましょう。一部だけ色が変わっていたり、破れかけたりしていませんか? それらの箇所は、靴が足に合っていないため、過度に負担がかかっている可能性があります。靴底ですと、通常、女性は0~5度くらい、男性は7度くらいもしくはそれ以上に足を外側に開いて歩いているので、かかとのやや外側がすり減るのは正常です。一方、かかとの部分がまっすぐ横にすり減っている人は、サイズが大きい可能性があります。サイズが大きい分、常に靴が地面と接触していると考えられるためです。ただし、靴のすり減りは、骨格や歩き方も影響しますので、目安として考えていただければと思います」(野村さん)

足がむくんでいないときに靴を選ぶ

「夕方になると足がむくんでしまう方も多いですよね。おすすめなのは、むくんでいる時といない時の中間あたりです。一番むくんでいる時に靴を買うと、むくんでいない時にゆるくなりますし、その逆もまたしかり。中間の時間帯で靴を選べば、どの時間帯でもフィットしやすくなります」(野村さん)

ぴったりの靴でも履き方を間違うと台無しに!

せっかく足のサイズや形に合う靴を選んでも、履き方によっては足トラブルにつながることもあると話す野村さん。そこで正しい靴の履き方も教えていただきました。

<正しい靴の履き方>
1. 靴のかかとを床に軽くトントンと打ち、足と靴のかかとをぴったり合わせる。
2. かかとの位置がずれないようにしながら、靴ひもやベルトを足先から順に上へと締めていく。
3. 靴ひもやベルトを締める際、足の甲部分は特にしっかりと締め、足が前にすべらないようにする。

「簡単に脱ぎ履きできるようにと靴ひもをあまり強く締めない方も多いのですが、きちんと足に合わせるためには靴ひもを毎回締め直すことが大切です。これを習慣づけるコツは、❝脱いだ後に靴を大きく広げて靴ひもを緩めてしまう❞こと。そうすれば履く時に必ずひもを結び直すようになります。面倒だからと体に負担をかけていては、元も子もありません」

巻き爪が気になるときの靴選びのコツ

足トラブルを招かない靴選びの基本がわかったところで、巻き爪が気になるときの靴選びのコツについても教えていただきました。

「そもそも、爪は元々内側に巻く性質があるため、爪が本来の形を保つには、歩いた際に足指に受ける地面からの反動が必要です。歩く時に足の指に体重がかからない状態が続いてしまうと、巻き爪になりやすくなります。しっかり指に体重をかけて歩くためには、歩行が安定するよう、かかと部分がしっかりしていて、靴ひもやベルトなどの留め具のついた靴を履くのがベストです。さらに、巻き爪を悪化させる要因として、パンプスなどのつま先のとがった靴が挙げられます。爪が靴の内部に当たって圧迫され、変形してしまうためです。とはいえ、仕事やよそゆきでどうしても履かなければならないシーンはあるかと思います。その際は、滑り止めの中敷きを入れ、つま先が前に滑るのを防ぐと良いでしょう。ただし、中敷きを足先の方にまで入れてしまうと、高さに余裕がなくなってしまうので、足先にかからない位までで入れるのがポイントです」(野村さん)

また、歩くときにも注意点があるのだそう。「背筋を伸ばし、腕を前後にふるようにするだけでも歩き方が自然に良くなります。少し大股気味で歩くこともポイントです」と野村さん。

「靴はメーカーや素材、デザインによっても履き心地が異なります。まずはこれまで選んできた靴のサイズや足囲などの思い込みを捨てて改めて足を計測し、靴を買うときはその都度試着しながら今の自分の足に合う靴を見つけてみてください。足に合った靴を履くことは、巻き爪などの足トラブルの予防にもつながります。また、足トラブルがあるけれど、どうしてもパンプスやハイヒールを履く必要がある時には、会場や職場についてから履き替えるなどの対策をするのもおすすめ。面倒だと思っても、足の健康を守るためにぜひ実践してみてくださいね」

巻き爪の相談ができる医療機関はここからチェック!

巻き爪の相談ができる医療機関はここからチェック!

どこに相談したらいいかわからないという方のために、ご自宅近くで巻き爪の相談ができる医療機関を検索できるサイトがあります。巻き爪は、悪化する前に早めに受診することが大切です。この機会に受診を検討してみてはいかがでしょうか。

巻き爪の相談ができる全国の医療機関はこちら

■提供/マルホ株式会社

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ハルメク365編集部

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