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2020年06月23日
素朴な疑問
こんにちは! 好奇心も食欲も旺盛な50代主婦、ハルメク子です。
最近、我が家は毎朝の検温を習慣にしています。今朝ダンナさんが「体温が左右の脇で違うなぁ」とぼやいていたので、普段は左脇で測っているワタシですが、試しに右脇でも測ってみました。すると、ワタシは左脇の方が0.4℃高かったんです。どうして左右で体温に違いが出るのでしょう。
調べてみると、心臓から血液を送る太い血管が体の左方向に出ているため、左脇の方が体温が高く出やすいということがわかりました。体温が高く出た方の脇の数値が、より正確に近い体温なのだそうです。
「なーんだ、そういうことね」とダンナさんとホッとしていると、娘が「私は口の中で測る派なんだけど、口の中も測る場所によって体温が違うのかな」と聞いてきました。確かに、体温計は脇で測る以外にも口や耳などいろいろなタイプがありますよね。体温計のタイプによって正しい測り方がいろいろありそう。気になったので、さらに調べてみました!
そもそも体温は手足や顔、皮膚の表面といった箇所は低く、体の中心にいくほど高いのだそう。これは、体の末端や表面は外気などの環境に左右されやすい一方、体の中心部にいくほど脳や心臓など大切な臓器の働きを保つために高く安定しているから。つまり、体温は内臓に近い部位で測った方が正確というわけですが、家庭で日常的に測るのは難しいですよね。そこで、体に負担をかけずに検温できる場所として脇、口(舌下)、耳が用いられているそうです。
体温計は、測定部位のそのときの実際の温度を測る「実測式」と、検温開始からの温度と温度変化を分析・演算し、数分後の体温を予測する「予測式」の2つの種類があります。
「実測式」体温計の場合、一般的に正しく測るには、脇で約10分、口中で約5分かかるといわれています。「予測式」体温計の場合は、多くの人のデータを処理し、演算式にして予測する方式なので、わずか数十秒で体温が測れます。
脇、口、耳それぞれの正しい検温の仕方をまとめてみました。
まず脇の汗を拭いておきます。脇の温度は、脇の中心ほど高くなっているため、体温計の感温部を少し下から突き上げるようにして脇の中心に入れ、脇と密着するように脇を軽く押さえます。このとき、下着に感温部が触れると熱の伝導率が変わって正確に検温できないため注意しましょう。
体温計の感温部を舌の裏側の付け根にあてます。感温部を舌で軽く密着させて口を閉じ、ずれないように体温計を手で押さえます。脇式の体温計を使うと正しい検温ができない可能性があるので、口式体温計を使うこと。
プロープ(耳内に挿入する部分)を、鼓膜の方向に向けるようにできるだけ深く入れます。耳を軽く後ろに引っ張ると鼓膜の方向に向けやすくなります。耳垢がたまっていると正確に検温できないので、耳の中をきれいにしておきましょう。耳式は、耳の中から出ている赤外線の量をセンサーが検出して体温に置き換える仕組みになっていて数秒で検温できます。赤ちゃんなど小さな子どもには使いやすいわね。
人間の体温は、24時間の体温リズムがあります。早朝4時頃が最も低く、次第に上がって夕方が最も高くなるので、体調を把握するには毎回同じ時間帯に検温しましょう。
さらに起床時、昼食前、夕方、就寝前の4回の体温を測って、時間帯ごとの平熱として覚えておくと、より正しく発熱を判断できます。食後や入浴、運動の後には体温が上がるので、最低30分以上たってから検温するのがポイント。厚着をしているときや、熱のこもった布団の中では体温が高めに出ることもあるそうなので、気を付けたいわね。
ちなみに日本では脇式の検温が一般的ですが、海外では口やお尻(びっくり!)で検温するのが一般的な国もあり、そういった国ではそれぞれ自分専用の体温計を持っているそうよ。確かにその方が風邪やインフルエンザにかかったとき、家族に感染するリスクが減っていいかも。この機会に我が家も1人1本、マイ体温計を用意してみようかな。
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イラスト:飛田冬子