2023年12月16日
素朴な疑問
なぜ人間だけ?体毛が退化した理由って?
こんにちは! 好奇心も食欲も旺盛な50代主婦、ハルメク子です。
テレビで猿のドキュメンタリーを見ていたときのこと。「体が大きいものから小さいもの、カラフルなものまで、ずいぶんいろいろな種類がいるのね」とダンナさんに言うと、「僕が猿みたいに全身毛むくじゃらだったらどうする? 」なんて言うので、笑ってしまいました。
でもよく考えてみると、人間だって猿の仲間なんだから、毛がたくさん生えていたっておかしくないわよね。なぜこんなに体毛が少ないのかしら? 気になるので調べてみることにします!
人間だけ体毛が退化した理由
猫や犬、猿など、全身が毛で覆われているのは哺乳類の特徴です。しかし、猿と同じ霊長類であるヒトの皮膚には毛がなく、ほとんどむき出しの状態になっています。
これは、体温の上がり過ぎを防ぐために、進化の過程で毛がなくなっていったからです。
何百万年も前のヒトの祖先には毛が生えていましたが、食べ物を求めて森から日の当たる草原へと移り住んだことで、徐々に毛が退化したと考えられます。
そもそも体毛には保温効果があるため、毛に覆われていると、体が熱を持ったときになかなか体を冷やすことができません。
住む場所を変えたヒトが、獲物を追って長距離を歩いたり走ったりなど、活発に動き回るようになったことで、上昇した体温を下げるために毛をなくす必要が出てきたのです。
160万年前のホモ属が現れた頃にはすでに無毛化が進んでいたことが、ヒトが長距離を歩くようになった時期や、肌の色を決める遺伝子などの研究によってわかっています。
ただし、頭には変わらず毛が生えています。これは、ヒトは2本足で立っていて頭に日光を浴びやすいため、頭の毛をなくしてしまうと大切な脳を守れなくなってしまうからだと考えられているそう。
また、火を起こしたり家を作るようになったりして家の中で温まれるようになったことや、毛皮の脱ぎ着をするようになったことから、体が毛で覆われなくなったという説や、肌色の変化によって相手の心を読むためだとする説もあります。
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参照:日経サイエンス
イラスト:飛田冬子