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2019年10月23日
素朴な疑問
こんにちは! 好奇心も食欲も旺盛な50代主婦、ハルメク子です。
「とりあえず生!」お酒の席でおなじみのセリフですが、ワタシはつい先日まで、サーバーからジョッキに注がれたものだけが、生ビールなのだと思っていました。瓶ビールのラベルに「生ビール」と記載があるのを発見したときのショックときたら!(50代になるまで気が付きませんでした……)
ジョッキのビールと瓶ビール、ついでに缶ビールの違いを調べてみると、容器が違うだけで、中身は同じなんだそうです。中身と見た目は無関係なのですね。では、どんなビールを「生ビール」と呼んでいるでしょうか。気になったので調べてみました。
生ビールの定義は国によって違うそうですが、日本の場合、1979年に定められた「ビールの表示に関する公正競争規約」の第4条第2項が基準になっています。これにはこう記されています。
「(2)生ビール及びドラフトビール
熱による処理(パストリゼーション)をしないビールでなければ、『生ビール』又は『ドラフトビール』と表示してはならない」
ビールは一般に、熟成を終えると酵母等によって変質してしまうのを避けるために熱処理(パストリゼーション)をしますが、それをしないのが「生ビール」というわけです。ちなみに日本ではドラフトビールも生ビールと同じ扱いですが、この認識も国によって違い、例えばドイツのドラフトビールは、樽詰めにしたビールすべてを指します。
熱処理(パストリゼーション)をしたビールは品質が安定して賞味期限が長くなり、雑味を取り除いた味はクリアになると考えられています。それでは、生ビールは賞味期限が短くて味がクリアじゃないのかといえば、もちろん、そんなことはありません! 技術の進歩によって、近年はパストリゼーションしなくても、「ろ過」だけで酵母を取り除けるようになっています。大手ビールメーカーの生ビールのほとんどは、ろ過処理されているとのこと。
とはいえ、アサヒ、キリン、サッポロ、サントリーの4大メーカーには、今でも昔ながらの加熱処理ビールが健在です(根強いファンがいるみたい)。海外に目を転じると、例えばベルギーにはあえてパストリゼーションも「ろ過」もしない「自然発酵のビール」があるそうです。
生ビールをクリアな味と感じるか、癖がなくてつまらないと感じるかは人それぞれ。最終的には好みの問題になるのでしょうね。そうそう、もっと個性的なビールを飲んでみたい人は、最近よく目にする「クラフトビール」を試してみるといいかもしれませんよ。
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参照:サントリーお客様センター
イラスト:飛田冬子