歯科医が解説!磨き残しを防ぐ正しい歯磨きの仕方
2021.11.082023年08月06日
素朴な疑問
歯磨き後のうがいは1回だけ?何回が正解?
こんにちは! 好奇心も食欲も旺盛な50代主婦、ハルメク子です。
朝は洗面所が大混雑の我が家。ワタシと並んで歯を磨いていた息子が、うがいを1回だけしてバタバタと洗面所を出ていったので「そんなうがいじゃ歯磨き粉が口の中に残っちゃうじゃない! 」というと「あれでいいんだよ」ですって。
歯磨き後のうがいが1回でいいなんて、そんなの初耳です。気になるので調べてみます!
歯磨き後のうがいは1回だけでOK
歯磨きのあとは、口の中に歯磨き粉が残らないように何度もうがいをしてしまいがちですが、実は1回だけでOK。軽くゆすぐだけが正解です。
なぜなら、歯磨き粉には虫歯の予防効果が期待できるフッ素や、歯周病に有効だとされる抗菌薬、抗炎症薬などの成分が含まれているからです。
そもそも虫歯は、虫歯菌が糖を食べて作り出した酸が、歯の成分を溶かすことによって起こります。
初期の虫歯は、歯の溶けた部分が自然と治る「再石灰化」という現象が起こっていますが、歯磨き粉に含まれるフッ素などの成分が再石灰化を助けるため、虫歯になりにくい状態を保つ効果があるのです。
再石灰化が起こるときに歯磨き粉の成分であるフッ素が口の中に残っているように、仕上げのうがいはごく少量の水で1回だけ、もしくは口の中にたまった唾液と歯磨き粉を吐き出すだけにしましょう。
歯磨き後のうがいの正しいやり方
虫歯を予防するためには、歯磨き後に以下の正しいやり方でうがいをすることが大切です。
- ブラッシングが終わったら歯磨き粉を吐き出す
- コップに大さじ1杯程度(約15ml)の水を入れる
- 口に水を含み、約5秒間、1回だけ口をすすぐ
普段、歯磨き後に何度もうがいをしている人は、1回のうがいだけだと不安になるかもしれません。しかし現在国内で販売されている歯磨き粉は、人体に影響のない安全な濃度になっているため、安心して使用してください。
口の中に歯磨き粉の泡や味が残るのが嫌な人は、低発泡、低香料タイプの歯磨き粉がおすすめです。
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参照:テーマパーク8020
イラスト:飛田冬子