#1 母と娘の27年、書の道へ――

ダウン症の書家・金澤翔子さん・泰子さん母娘の歩み

公開日:2023.06.05

更新日:2024.01.20

ダウン症の書家・金澤翔子を娘に持ち、二人三脚で「書」の道を歩み育て上げた母・金澤泰子さん(取材当時66歳)。NHK大河ドラマ「平清盛」の題字を書いたことで注目が集まった2012年当時のインタビュー【前編】をご紹介します。

2012年に放映されたNHK大河ドラマ「平清盛」の題字を書いたダウン症の書家・金澤翔子さん(取材当時27歳)をご存じですか?その書と存在は多くの人に感動を与え、一気に世間の注目を集めました。

「一緒に死のうと苦しんだ日々を経て、気がつけば、いつも私は娘に救われています」そう振り返るのは、母親であり、書家として娘を指導してきた金澤泰子さん(取材当時66歳)。雑誌いきいき(現ハルメク)でインタビューした、母娘のこれまでの道のり、そして当時の思いです。

金澤泰子(かなざわ・やすこ)さんのプロフィール

1943(昭和18)年、千葉県生まれ。5歳で書道を始める。明治大学在学中に歌人馬場あき子に師事。その後、能楽「喜多流」の喜多節世、書道「学書院」の柳田泰雲、書道「泰書會」の柳田泰山に師事。現在、東京都大田区の自宅で「久が原書道教室」を開いている。2023年6月より、初のドキュメンタリー映画「共に生きる 書家・金澤翔子」が上映中。金澤翔子 公式ホームページ:https://k-shoko.org/

金澤さん母娘のこれまでの歩み

1985年
泰子さん42歳のとき、娘の翔子さん誕生

1990年
自宅で書道教室を開き、翔子さん(5歳)に書道を教え始める

1995年
翔子さん10歳のとき、「般若心経」を書く

1999年
夫・裕さんが心臓発作で急死

2005年
銀座書廊で初の個展「翔子・その書の世界」を開催

2006年
神奈川県鎌倉市の建長寺に翔子さんの書を奉納

2009年
5月に建長寺、10月に京都の建仁寺で翔子さんの個展を開催。建仁寺に「風神雷神」を奉納

2010年
5月に再び建長寺、建仁寺で個展を開催。以来、毎年5月に両寺で個展を開催

2011年
東日本大震災後、避難所で習字教室を開くなど被災地を支援。12月、奈良東大寺で個展および席上揮毫(きごう)を行い、書を奉納

2012年
翔子さんが題字を書いたNHK大河ドラマ「平清盛」の放映が始まる

翔子さんの書(金澤翔子公式ホームページより)https://k-shoko.org/

3度の流産を経て待望の出産

金澤泰子さんがひとり娘の翔子さんを産んだのは、42歳のとき。3度の流産を経ての待望の出産でした。...

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