世界的デザイナー・コシノミチコさん直伝!

コシノミチコ流!カジュアル服をカッコよく着こなす技

公開日:2024.01.18

更新日:2024.02.19

カジュアルスタイルが好きな方は多いと思いますが「普段着っぽくなりすぎる」「おしゃれに着こなせない」という悩みがよく聞かれます。世界的デザイナーで「カジュアルの名手」であるコシノミチコさんに、カジュアル服をカッコよく着こなすコツを伺いました。

コシノミチコさんのプロフィール

1943年生まれ。73年からロンドンを拠点に活動を始める。80年代ストリートカルチャーの象徴として、斬新なアイテムを次々と発表。そのコレクションは英国王立ヴィクトリア&アルバート博物館に収められている。

「カジュアル」は自分を解放してアクティブにしてくれる!

「カジュアル」は自分を解放してアクティブにしてくれる!
散歩コースの一つだというアビーロードスタジオ前の横断歩道で。「歩くのが好きだから、基本、移動は電車と徒歩。だから服を作るときも『動きやすい』は絶対!」

「私が作る服は、カジュアルで機能的であることが基本。なぜかって、カジュアルな服はまず着やすくて、体に無理がないでしょう?自分らしく心地よくいられるという意味で、最強だと思うんです。

体がラクだとアクティブになれるし、どこまででも出掛けられる。世界中で愛されているのも、きっとそういうことでしょう」

「普段着に見えるか、カッコよく見えるか」の差は?

「普段着に見えるか、カッコよく見えるか」の差は?
「何にでも合う“モトとれ服”を作るのが私のモットー。スニーカーでもヒールでも、リュックでもハンドバッグでも、何に合わせても素敵にきまればたくさん着るし、楽しいじゃない?」

「でも、特に日本人には多いと思うんですが、『カジュアル=普段着・部屋着』みたいに捉えて、お出掛けするときの服とカジュアルな服をクッキリ分けていることが多い。

でも、そういう『よそ行き』の服って、動きづらかったり窮屈だったりで、なんだか自分らしくいられない。なにより、1年に数回しか着る機会がなかったらもったいないですよね(笑)。

ロンドンに50年近く住んでいて強く感じることですが、普段からおしゃれな人って、たいてい“カジュアル上手”だということ。

例えば同じパーカーで犬の散歩もすれば、レストランやクラブにだって入る。それでいて、だらしない感じじゃなくて、どんなシーンでもなんだか凛としてカッコよく見えるんですよね。

その差は『エレガンス』があるかどうかだと私は思います」

襟や裾、シルエット……ディテールに注目してみて!

襟や裾、シルエット……ディテールに注目してみて!

「カジュアルな中に、エレガンス」一見、難しいように聞こえますが、「とても簡単」とミチコさんは言います。

ベースがカジュアルなアイテムの場合、エレガントだったり、女性らしい要素があるものを選ぶのがおすすめだそう。

「私自身、服をデザインするときに“エレガンス”があるかどうかを強く意識します。
例えば、パーカー。

カジュアルの代表格のアイテムですが、シルエットがさりげなくAラインだったり、ウエスト部分が絶妙にシェイプしていたり、襟にふんわりとしたボリュームがあるだけで、グッと女性らしく素敵に見えますよね。

ベースがカジュアルだから動きやすいのはもちろん、どこかにエレガントな要素があるだけで、ふだんのお散歩から、おしゃれしてお出掛けしたいときまで使える『万能アイテム』に変わるんです」

また、コーディネートの合わせ方をひと工夫してみるのも手だそう。

「パーカーなら、パンツもいいけれど、ふんわりしたスカートと合わせてみる。
ナイロンのコートなら、スニーカーもいいけれど、ローファーやパンプスを合わせてみる。

これだけで、ひと味違ったお出掛けスタイルになります」

襟や裾、シルエット……ディテールに注目してみて!

自分の「着たい」「好き」を大切にすれば、カッコよくなれる

「『このコーデは変かな?』『家族や友達に何か言われるかも』なんて思わないで、とにかくいろいろ試してみるのが大切です。

女の人っていろいろな抑圧が多いと思うけれど、ファッションは自分の『好き』を集めたり選んだりしてアクションできる数少ないものだから、ぜひ自分だけのために思いっきり楽しんでほしい。

選び方にこそ個性が出るものだし、自分らしく服を着ている人ってそれだけでカッコよく見えるものだから」

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「ロンドンって天候の変化が激しくて、しょっ中雨が降るの。傘をもつことなく、いつでもおしゃれに過ごしたくて作ったのがこのコートです。一番のポイントは、クシュッとさせた襟もと。デザイン性はもちろん、雨や風が入りにくくてあたたかいの。くるくるたためば小さくしてバッグに入れられるから、1枚持っておくと本当に便利。今は日本も天候が変わりやすいでしょう。このコートで、天気の心配なしに毎日おしゃれを楽しんでいただけたら嬉しいです」(コシノミチコさん)

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藤浦 澄恵

ふじうら・すみえ 「ハルメク おしゃれ」編集部。ビューティー部門で、主にスキンケアとメイクを担当。週末は、スーパーの帰りにドラッグストアをパトロールするのが好き。

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