将来のために知っておきたい!

お墓の掃除方法&永代供養や地域による形の違いも

公開日:2021.10.25

更新日:2024.03.17

2024年の春彼岸は、3月17日~23日。お墓参りに行く方も多いのではないでしょうか。その際に、やっておきたいのが、墓石や周辺の掃除。掃除の準備や手順を紹介します。また、将来のために、知っておきたいお墓の形状や料金なども解説します。

お墓をきれいに掃除するために…準備と手順

お墓をきれいに掃除する方法

お墓をきれいにするために、用意しておきたい道具と掃除の手順を紹介します。

準備するもの

タオル2枚、タワシ、スポンジ、バケツ、歯ブラシ、軍手、鎌、ほうき、ゴミ袋、柄杓(備え付けの物がない場合)

掃除の手順

  1. お墓周りの掃除
    墓石を掃除する前に、墓石周辺の掃除をするのがマナーです。軍手をつけて雑草を取ったり、場合によっては鎌を使うのもおすすめです。もちろん、ゴミや落ち葉などもしっかり拾っておきましょう。
  2.  墓石の掃除
    次に墓石を掃除しましょう。まず文字が彫られているくぼみ部分に、たっぷり水を含ませたスポンジや歯ブラシを使って汚れを落とします。その後、柄杓を使って墓石に水をたっぷりかけ、タオルやスポンジで洗い流します。コケなどが付着している場合はきれいに取り除きましょう。
  3. 小物類の掃除
    線香立て、花立て、水鉢などの小物類を掃除します。取り外せるものは可能な限り外して、見えない部分の汚れも念入りに掃除します。
  4. から拭き
  5. 掃除の仕上げは、墓石に水をかけて流して乾いたタオルで拭けば終了です。

    墓石はもちろん、周辺の掃除もすれば、誰もが気持ちよくお墓参りができますね。

お墓の掃除を業者に頼むといくら?

お墓の掃除を業者に頼むといくら?

なかなかお墓の掃除ができない場合は、ほったらかしにせず、代行サービスや専門業者に頼む方法もあります。

代行サービスの場合は、業者によって幅がありますが、1万5000~2万円前後。ただし、大きな墓石や想定外の作業などが発生した場合は、追加で料金がかかることもあります。さらに、業者の所在地から距離がある場合などは、別途料金がかかることも。事前にしっかり確認しておくのがいいでしょう。

一方、お墓のクリーニング専門業者の場合は、一般的な大きさのお墓なら約4万円が相場になります。決して安くはありませんが、専門業者ならではの徹底した掃除を求める人にはピッタリでしょう。

自分で掃除するもよし、業者に頼むもよし、いつでもきれいなお墓を保って、ご先祖様にも喜んでもらいたいですね!

地域によるお墓の形の違い

ここでちょっと、お墓の形に注目してみたいと思います。そもそもお墓の形は、一般的に最も使用されているのは、縦長タイプの「和型」です。外国のお墓のような横長タイプの「洋型」、さらにデザイン性の高い「デザイン墓」などもあります。

また、このお墓の形は地域によって選ばれる傾向が異なり、関東圏では3分の2が洋型、関西エリアでは8割近い人が和型を選ぶのだそうです。北海道ではデザイン墓を選ぶ人が増えているそうです。

最近では、洋風のガーデニング霊園などが増えているのもあって、明るいモダンな洋型スタイルのお墓が好まれているそうです。洋型は、重心が下にあり、地震や強風などに強いメリットもあります。

お墓には、形状の違いはもちろん、石の種類や色の違いもあるため、事前に家族と話し合っておくと安心ですね。

地域別お墓の平均購入価格

気になるお墓の値段は、一般社団法人全国優良石材店の会(全優石)の調査によると、2020年の墓石購入金額は全国平均で157万円。およそ半数の人が100〜200万円の墓石を購入していて、比較的リーズナブルなものが好まれています。

お墓の購入価格は、地域によっても違いがみられます。最も高い地域は、約280万円の福岡県です。福岡を含む九州地方の平均価格は215.1万円で、全国トップのエリアになります。

九州に隣接した中国地方は133.7万円、四国地方は135.6万円と平均を大きく下回る結果になっています。

知っておきたい!永代供養

知っておきたい!永代供養

通常のお墓は、故人の身内が管理と供養を継承します。ですが、家族に迷惑をかけたくない、などの理由から永代供養墓が注目されています。寺院や霊園が永続的に遺骨を管理・供養してくれるのが「永代供養」で、お墓を「永代供養墓」と呼びます。ちなみに「永代」というのは、「永久」ではなく「長い年月」を意味しています。

一般的なお墓は、事前に区画と墓石を用意する必要がありますが、永代供養墓は、1つの大きなお墓を複数の家族が利用します。大きなお墓は、屋内ならロッカーのような納骨壇が設置された「納骨堂」、屋外なら専用の建築物や塔の地下などを指します。

永代供養墓の場合、遺骨の埋葬方法はさまざま。骨壺から取り出して他の方と一緒に埋葬する「合祀(ごうし)」、骨壺は別々にして他の方と同じスペースに埋葬する「合葬」、一定期間は合葬してその後に合祀する方法など、寺院や霊園によって異なります。

永代供養のメリット

永代供養を選ぶメリットは主に4つあります。1つ目は、生前に申し込みができること。お墓のタイプや埋葬プラン、費用など、事前にじっくり検討できたり、見学をしたりできます。

2つ目は、宗教や宗旨、宗派などに関係なく、誰でも利用可能なこと。3つ目は、一般的なお墓よりも費用が抑えられることです。永代供養墓には、単独墓、集合墓、合祀墓の3種類があります。大まかな料金は下記の通りです。

単独墓……永代供養料30万~100万円ほど
       墓石料50万~150万円ほど
集合墓……永代供養料10万~30万円ほど
合祀墓……永代供養料3~10万円ほど

最後の4つ目は、寺院や霊園など、専門の人が管理してくれているため安心できること。

永代供養を選ぶのはどんな人?

永代供養を選ぶ人はどんな状況や環境の人なのでしょうか。いくつか例を挙げてみましょう。

  • お墓の後継者がいない

親族や子どもなど、死後にお墓の管理をする候補者がいない場合。

  • 子孫に面倒をかけたくない

自分の子どもや孫であっても、お墓の管理や手間などで面倒をかけたくない場合。

  • 一人もしくは夫婦のみでお墓に入りたい

何らかの事情で、自分一人、夫婦のみといった限定した人でお墓に入りたい場合。

  • 費用を抑えたい

墓地にする土地と墓石の費用がかかりません。その分のお金を生前に使ったり、子どもに残したりといった選択もあるでしょう。

  • 先祖代々のお墓が遠い場所にある

残された家族が高齢になると、遠方へのお墓参りが大変だったり、交通費がかさんだりと、負担がかかる場合も。

  • 墓じまいしたい人

何らかの事情で、先祖代々のお墓を手放さなければならない場合。永代供養墓に遺骨を移せば、無縁仏にならずに安心です。

※この記事は2021年10月の記事を再編集して掲載しています。

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