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- 年金暮らしに朗報の「支援給付金」制度を使うには?
年金生活者向けに、給付金が支給される場合があります。どんな人がいくら給付金をもらえるのか、手続きはどうすればよいのでしょうか。社会保険労務士でファイナンシャル・プランナーの望月厚子さんに伺いました。
給付金で増税分をカバーできる人も
2019年の消費税率引き上げにより、年金生活者の家計費の負担は目安として夫婦二人の世帯で月3000円程度、一人暮らしの世帯で月2000円程度増えたと考えられます(※1)。限られた年金収入をやりくりする中での負担増は頭の痛いところです。
そこで国の施策として打ち出されたのが「年金生活者支援給付金」。みなさんの多くが受給している老後の年金である「老齢年金(老齢基礎年金や老齢厚生年金)」および「障害年金」「遺族年金」の受給者のうち、一定の要件を満たしている人に支給されます。
年金生活者支援給付金のうち、老齢年金を受給している人が対象になるのが「老齢年金生活者支援給付金」(以下、給付金)です。給付金の基準額は月5030円、年額にすると約6万円で、消費税率アップによる負担増をある程度カバーできそうな金額です。しかも給付金は期間限定の措置ではなく、要件を満たす限りもらい続けられます。
支給要件は次の3つで、すべて満たす必要があります。
- 65歳以上で老齢基礎年金を受給していること
- 〈1〉前年の公的年金等の収入金額(ただし遺族年金等の非課税収入は含まれない)と〈2〉前年のその他の所得(〈1〉以外の給与所得や利子所得など)の合計額が、老齢基礎年金の満額相当以下(2020年8月以降は77万9900円以下※2)であること
- 同じ世帯の全員が市区町村民税(住民税)非課税であること(夫婦で暮らしているなら、夫も妻も住民税非課税が要件)
給付金の額は前述の通り月5030円が基準ですが、年金保険料を納付した(支払った)期間や保険料を免除された期間により増減します。
※1=2019年総務省統計局「家計調査」の「高齢無職世帯の家計収支(二人以上の世帯・単身世帯)」を基に試算。高齢無職世帯のうち高齢夫婦無職世帯とは夫65歳以上、妻60歳以上の夫婦のみの世帯のこと、高齢単身無職世帯とは60歳以上の一人暮らしの世帯のこと。
※2=2021年度以降は老齢基礎年金の満額相当額の変動に応じて支給要件の金額も変わる。
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