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年末大掃除を時短!1か所15分・冷蔵庫&玄関だけ

公開日:2020/12/09

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年末の大掃除は時間がかかって大変。そんな常識を覆す、効率良く「大掃除を時短するコツ」を、掃除と家事に詳しい藤原千秋さんに聞きました!掃除する場所は、冷蔵庫と玄関の2か所だけ。2020年は1か所15分で時短&疲れない年末掃除を始めませんか?

大掃除を時短するコツ
大掃除を時短するコツ

年末掃除は2か所で完了!大切なのは達成感

年末の大掃除は、平安時代に宮中行事だった「煤払い(すすはらい)」を由来とした風習。家や身を清めてお正月の神様(歳神様)を迎える準備をする、というのが基本です。

一般的に大掃除=家中の汚れを落とすことが目的と思われがちですが「年末の大掃除で一番大切なのは、今年も掃除をやり遂げたという満足感・達成感です。掃除する場所は、冷蔵庫と玄関の2か所だけでいいですよ」という藤原さん。

冷蔵庫と玄関は、来客に備えるのに大事な場所で目にとまりやすいので、キレイにすると達成感を得やすいのです。

「毎日使うキッチンやお風呂、トイレなどは、普段のお掃除で十分です。わざわざ年末に取り組む必要はありません。冷蔵庫と玄関に集中した方が、はかどりますし、達成感もありますよ」

年末掃除で冷蔵庫と玄関を優先する理由

冷蔵庫

冷蔵庫

  • おせちなど正月食材が入る前に死蔵化した食料品を整理しておくため
  • 賞味期限切れの食品などで病気になるのを防ぐため

玄関

玄関

  • 年始の来客に備えるため
  • 歳神様を迎えるため
  • 外からの菌を防ぐため

ケガに注意!60代からは年末の大掃除で無理しない

60代からは年末の大掃除で無理しない

また、年末の大掃除で無理をして病気やケガをしないことも大切です。

東京消防庁によると、2014年から2018年までの5年間に掃除中の事故により3852人が救急搬送され、そのうち676人が12月にケガした人とのこと。

他の月は250~350人なので、12月は通常の2倍近い人が搬送されていることになります。年代別の救急搬送人員では60代から80代が約6割と、シニア世代は特に注意が必要です。

参照:東京消防庁「掃除中の事故に注意!」

藤原さんは「踏み台を使わなければできないところや、力を入れなければ落ちない汚れなどは、年末の大掃除でやらないでください」と言います。

特にレンジフードの掃除は、お湯を使うとガス代や電気代もかかり、コストが上がります。また、高いところにあるので危険、家族が帰省したときにやってもらうのもいいですね。

寒いところも体調を崩しかねないので、わざわざ年末に掃除するのは避けましょう。

年末の大掃除をやらなくていい場所

・油汚れ(換気扇、コンロ、窓の外側)

油汚れ(換気扇、コンロ、窓の外側)

冬は油が固まってとれにくいので、春から秋の間がベスト!

・高いところ(冷蔵庫の上、照明の上)

高いところ(冷蔵庫の上、照明の上)

年末は、万が一骨折などをしても病院にかかれません。家族がいるときにお願いしましょう。

・寒いところ(ベランダ、庭、窓の外側)

寒いところ(ベランダ、庭、窓の外側)

風邪でもひいたら大変。気温が高い、春から秋の間の掃除がおすすめです。

片付けない・無理しない!年末掃除の新常識5か条

年末の大掃除を時短するのに大事な5つのポイントを紹介します。エッと驚く項目もあるかもしれませんが、これを実践すると、大掃除が途端に楽になりますよ!

年末掃除の新常識1:ゴミの最終収集日をチェック

ゴミの最終収集日をチェック

大掃除が終わったときにはゴミ収集が終了。大量のゴミとともにお正月を迎えることに……なんて経験はありませんか? 

掃除をすれば当然ながら大量のゴミが出ます。生ゴミ、空き瓶・空き缶、プラスチックなど、地域により分別法は異なりますが、最終収集日から逆算して予定を組みましょう。

年末掃除の新常識2:1か所15分で計算を

年末掃除の新常識2:1か所15分で計算を

「自分ができる量を考えて予定を組むのが基本」と藤原さん。掃除をしたい場所×15分の所要時間で、ゴミの最終収集日から逆算して予定を組みます。

年末掃除の新常識3:片付けない

年末掃除の新常識3:片付けない

大掃除というと「まず部屋の片付けから」という人が多いようです。でも、短時間で年末掃除を完了したい場合は、あえて片付けには手をつけず、「掃除」に集中しましょう。

年末掃除の新常識4:無理しない

年末掃除の新常識4:無理しない

高いところや寒いところは、体調を崩す心配もありますので無理しないでください。特に油汚れは、水温の低い冬は落ちにくいので、年末掃除では手を出さない方がベターです。

年末掃除の新常識5:汚れを拭いたらすぐ捨てる

年末掃除の新常識5:汚れを拭いたらすぐ捨てる

「汚れた雑巾を水ですすいで別の所を拭くのは、実は菌を撒き散らしているのと一緒」と藤原さん。清潔にしたいところはウエットシートや古タオルを使い捨てる心持ちが大切です。

以上、5つの「年末掃除の新常識」の中でも、一番大切なことは「無理しない、片付けない」ことだという藤原さん。

そこで、今回は「年末掃除の新常識5か条」を元に、できるだけ少ない道具で、短い時間で、達成感も得て、スッキリ新年を迎えられる年末掃除に読者の黒田さんが挑戦しました。

■挑戦した人

黒田由美さん

黒田由美さん

「家族には、掃除苦手でしょ?と言われてますけど、がんばります」

冷蔵庫と玄関掃除に必要なもの

冷蔵庫と玄関掃除に必要なもの

冷蔵庫と玄関掃除に準備するのは、ほとんどの家庭にあるもので大丈夫。エタノールスプレーとキッチンペーパーか、古タオルの組み合わせが基本。除菌シートでもOKです。

  • キッチンペーパーor古タオル
  • エタノールスプレーor除菌シート
  • セスキ炭酸ソーダ
  • 壁・床用強力ウエットシート

手荒れが心配な場合は、ゴム手袋も用意しましょう。

ステップ1:冷蔵庫掃除!死蔵&汚れを一掃しよう

冷蔵庫掃除は「冬がおすすめ」と藤原さんは言います。

「冷蔵庫の中の食べかけの物などを片付ける際、夏はクーラーボックスなどを用意しなければなりませんが、冬の間は少々冷蔵庫の外に出しておいても大丈夫だからです。野菜室は15分など、場所別に予定を組むと無理がありません」と藤原さん。

早速、黒田さんも挑戦しました。

【冷蔵庫掃除に使ったもの】

  • キッチンペーパー
  • 古タオル
  • エタノールスプレー
  • 除菌シート
  • 家にある食器用洗剤

冷蔵庫掃除に使ったもの

手順1.冷蔵庫にある古い物をチェックします

冷蔵庫にある古い物をチェックします

野菜室15分、ドアポケット15分など、予定を組んで古い物を処分します。処分の基準は「1週間以内に使う食材かどうか」と藤原さん。使わなければ覚悟を決めて処分しましょう。

ドアポケットだけでこんなに死蔵品が!

ドアポケットだけでこんなに死蔵品が

瓶詰めには賞味期限が切れて2年以上たっている物もありました! 即、捨てましょう。

手順2.死蔵品を分別して捨てます

死蔵品を分別して捨てます

ゴミの収集日を早目にチェックしておくのが大事。中身を取り出したびんや肉や野菜のトレイなど、資源ゴミや不燃ゴミがたくさん出ます。

手持ちのカレンダーに各ゴミの収集日をチェック

最終収集日を逃さないよう、手持ちのカレンダーに各ゴミの収集日をチェックし記入しておきましょう。

手順3.冷蔵庫の物を出して涼しいところへ

冷蔵庫の物を出して涼しいところへ

冷凍庫や野菜室の物は、そのパートごとに、ポリ袋などに移して、玄関など涼しいところに置きます。食材が溶けたり悪くならないうちに手早く掃除しましょう。

手順4.冷蔵庫内の汚れをチェック!

冷蔵庫内の汚れをチェック

引き出しは、のぞき込む体勢になるので、中身を出すときに髪の毛が落ちがちです。ポケットなどもできれば取り出して奥も覗いてみてください。意外なシミがあります。

★ワンポイントアドバイス
除菌シートは、汚れを拭いたら必ず捨てましょう。汚れたままではかえって菌が拡散します。年末掃除のときだけと割り切って、1か所拭いたらどんどん捨てていきましょう。

手順5.除菌シートなどで拭く、洗えるところは洗う

除菌シートなどで拭く、洗えるところは洗う

ドアポケットなど、外せるパーツはしっかり外して、除菌シートで拭いていきます。1パック使い切るくらいの勢いで!

取り外せる部分は家庭にある食器用洗剤とスポンジで洗う

取り外せる部分は家庭にある食器用洗剤とスポンジで洗い、ペーパーで拭き取ります。

がんこな汚れには、直接消毒用エタノールをスプレー

がんこな汚れには、直接消毒用エタノールをスプレーして、キッチンペーパーで拭きます。ちょっと汚れているだけと思っても、拭いてみるとシートがこんなに汚れます。

拭いてみるとシートがこんなに汚れま

最後は引き出しを外して、拭きます。腰をかがめるので痛めないように気を付けてください。

引き出しを外して、拭きます

すると、こんなにピカピカに!

こんなにピカピカに

「冷蔵庫は普段からキレイにしているつもりですが、古い食材や意外な汚れがあってびっくり!」と黒田さんも掃除前後の変化に驚いた様子です。

黒田さんも掃除前後の変化に驚いた様子です

ステップ2:玄関掃除!キレイ→汚いところの順で進行を

続いては、玄関の掃除です。

年末に玄関を掃除することには意味があります。玄関は、年始のお客様を迎える場所であるのはもちろん、神様をお迎えするところでもあります。

そして、外から菌やホコリが運び込まれてしまう入り口です。きちんと汚れを落としましょう。玄関では、厚みがあり洗浄力も強い床用のウエットシートを使います。

1枚を使い切るつもりで上から拭いては捨て、気になれば下駄箱も拭いていいし、最後はたたきも拭いてしまってOKです。

【玄関掃除に使ったもの】
壁・床用強力ウエットシート

壁・床用強力ウエットシート

手順1.玄関のドアの内側を拭く

玄関のドアの内側を拭く

高いところから順番に拭いていきます。届かなければ、背の高い人にお願いしましょう。

手順2.ドアの外側やインターホンを拭く

ドアの外側やインターホンを拭く

ドアの外側、インターホンを拭いていきます。

手順3.下駄箱の汚れが気になるところを拭く

下駄箱の汚れが気になるところを拭く

汚れが気になれば、棚板などもウエットシートでそのまま拭いてしまいましょう。

手順4.たたきも拭く

たたきも拭く

たたきは上から順に拭いてきたシートで拭いてもOKです。隅から丁寧に。

手順5.ホコリは内から外へ集めて、入り口で拭き取る

ホコリは内から外へ集めて、入り口で拭き取る

汚れは最後に入り口で拭き取ります。家の中のホコリを外に出さないようにしましょう。

手順6.正月飾りを付けて、年末掃除は完了!

正月飾りを付けて、年末掃除は完了

これでたったの15分! 玄関がスッキリしたら、お好みで正月飾りを付けましょう。

他の場所の掃除も「1か所15分」がキレイが続くコツ

さらに藤原さんは年末掃除だけではなく、日常のお掃除も「1か所15分がおすすめ」だといいます。

「住宅の建材や構造、住居環境はどんどん変化しています。たとえば機密性が高くなっていたり、ご近所との距離が近くなっていたり。それに合わせて掃除方法も少しずつ変化しています」と藤原さん。

あれもこれもというより、場所を絞って掃除した方がはかどりますし、15分という時間で集中した方がキレイになるといいます。

「よく使う場所は普段からこまめに掃除しておくと、ラクに作業できて、キレイになりますよ」

毎日のお掃除がラクになるコツも、藤原さんに教えてもらいました。

電子レンジの中:飛び散った汚れは蒸気で溶かす!

【用意するもの】

  • ゴム手袋
  • 古タオル

手順1.濡らした古タオルを電子レンジで温めます

濡らした古タオルを電子レンジで温めます

タオルを水で濡らして、あまり固く絞らず500Wで2分チン。

手順2.ちょっと待ってから絞って中を拭きます

ちょっと待ってから絞って中を拭きます

5分くらい待ち、蒸気で汚れが溶けたところを拭きます。

キッチンの床:油汚れにはメラミンスポンジ&セスキ水!

【用意するもの】

  • セスキ炭酸ソーダ
  • メラミンスポンジ

セスキ炭酸ソーダとは?

セスキ炭酸ソーダ

セスキ炭酸ソーダは、重曹と炭酸ナトリウムで構成された「アルカリ剤」です。粉末なので、水500mLに対し、小さじ1杯を溶かして使います。たんぱく質、油汚れに強いのが特徴です。

キッチンのクッションフロアの汚れ

【Before】
「キッチンのクッションフロアの汚れをなんとかしたいんです」と黒田さん。

メラミンスポンジとセスキ水で落とします

メラミンスポンジとセスキ水で落とします

セスキを溶かした水を吹きつけ、メラミンスポンジでこすっていきます。

あっという間にピカピカに

【After】
あっという間にピカピカに。市販の弱アルカリ性洗剤と仕上がりを比較しても、遜色なし!

窓のサッシ:マイナスドライバーの先を使うと便利!

【用意するもの】

  • ウエットシート
  • マイナスドライバー

手順1.マイナスドライバーの先をウエットシートで包み込みます。

手順1.マイナスドライバーの先をウエットシートで包み込みます。

手順2.汚れているサッシの隅を重点的に、傷つけないように優しく拭きます。

手順2.汚れているサッシの隅を重点的に、傷つけないように優しく拭きます。

「時短大掃除」をやり終えての感想は?

「時短大掃除」をやり終えての感想

今回、5つの「年末掃除の新常識」をもとに、時短大掃除に挑戦した黒田さん。

藤原さんのさまざまなお掃除テクニックの中でも、ふきんは菌を広げてしまうことが目からウロコだったそう。

「ふきんは菌をむしろ広げてしまうというのは大発見。これからは、清潔さを保つようにしてみます!」


■教えてくれた人

藤原千秋さん

藤原千秋さん

ふじわら・ちあき 住宅ライター・アドバイザー&コラムニスト。大手住宅メーカー営業を経て、住まい、暮らしまわりの記事、監修、企画、広告、アドバイザリーに携わる。『この一冊ですべてがわかる! 家事のきほん新事典』(朝日新聞出版・刊)など著監修書多数。

取材・文=原田浩二(ハルメク編集部) 撮影=鈴木真弓 イラストレーション=福々ちえ

※この記事は2019年11月号「ハルメク」に掲載された内容を再編集しています。


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