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赤い靴履いてた女の子
誰でも一度は歌ったことがあるのではないでしょうか。
赤い靴 履いてた 女の子 異人さんに 連れられて 行っちゃった♪
幼心にも切なく、物悲しい心になる歌です。
実は、「赤い靴履いてた女の子」の像、記念碑のようなものが日本中に数か所あるのです。なぜだろうと疑問に思ったのが初めでした。
北海道の新聞社勤務の人が、ともに住んでいた夫婦の奥さんの過去の事情を聞き知った100年も前の話が発端です。
今でいう母子家庭だった静岡在住の女性が、北海道の開拓に行くという男性と知り合います。が、開拓に行くには幼い女の子を連れていくのは過酷だろうと、宣教師が女の子を欲しがっていることを聞き、手放す決心をします。
予定ではアメリカに渡るはずだったのですが、宣教師に突然の異動命令が下ります。その時点で孤児院に預けられ、そこで病気を患い幼くして亡くなってしまうのです。
だから歌の歌詞のように、赤い靴を履いて異人さんに連れられてアメリカに行ってしまうことはなかったのです。
境内に面影を訪ねて
「赤い靴履いてた女の子」のモデルとなった「きみちゃん」には、その後生まれた妹が存在します。その方の記憶などから調べ上げ、たどった話が今に伝わっているようです。
ゆかりの地である開拓に向かった北海道、幼いときに住み遊んだ静岡県、孤児院のあった東京都内、など母子像が置かれています。
そして回想の中に残る幼いときに遊んだ神社こそ、静岡県清水区村松にある「村松神社」なのです。
清水区村松は、江戸時代に東海道から逸れて家康のいた久能山へ向かうための古くからの道の途中にあります。「きみちゃん」はその神社近くの家に住んでいたといいます。
村松神社境内には大きなクスノキが何本もあり、「きみちゃん」はきっとかくれんぼをしたのだろうと大きなクスノキを見上げて思うのです。
今ではすっくりと枝を伸ばした大きな木が「きみちゃん」の幻を包み込んで、楽しい遊びを見守っているかのようです。境内は、小鳥のさえずりが絶えずしています。
この小鳥の声を「きみちゃん」も聞いていたのでしょうか。「きみちゃん」を偲んで『赤い靴』を歌ってみました。
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