蘇る兄との思い出

兄の眠る伊香保に旅行-前編

上野 洋子
2019/03/14 4

これまでに上野さんが行った旅行先や宿泊場所をご紹介します。今回は、兄の墓参りも兼ねた伊香保旅行について語ります。懐かしいおもちゃ、兄との思い出……在りし日を振り返る旅をお楽しみください。

兄の眠る伊香保に旅行-前編
【目次】
  1. 墓参りも兼ねて伊香保旅行へ
  2. お墓参りそして観光
  3. 長兄のこと

墓参りも兼ねて伊香保旅行へ

前回の「兄夫婦と仲良く旅行へ!おすすめの国民宿舎【鵜の岬】」でご紹介しましたが、私は4人兄弟で、兄が3人おります。でも長兄が2013の2月に、三兄は2011年の1月に亡くなっており、今は次兄一人になってしまいました。

長兄のお墓は伊香保にあります。今回は次兄夫婦と、夫と私の4人でお墓参りを兼ねて伊香保へ旅行に行った話をしたいと思います。2014年9月7日、8日に行きました。

伊香保は群馬県渋川市にあります。伊香保温泉は榛名山の東側、標高650mから800mの地にある温泉で、山あいの斜面に温泉街があるため、上越国境の山々や赤城山など眺めがいいです。

温泉街のメインストリ-トは400年の歴史をもつ石段で長さ300m、365段の石段があり両脇に土産物店が並んでいます。

お墓参りそして観光

私たちは兄の眠るお墓まで車で行き、そこで落ち合うことにしました。

そして落ち合うとすぐにお墓参りへ行きました。

兄のお墓は多くの山に囲まれ、緑が多く、ただただ静寂な所です。しかし、あまり静かすぎてこれでは兄は寂しすぎないかしらと思いました。
 

水澤観音で。台座を回しています。

このあとは、水澤寺の水澤観音に行きました。六角輪転と呼ばれる独特な台座には六地蔵が鎮座しています。台座を左に真心を込めて静かに3回回すと願い事が叶う、という言い伝えがあり、仏教としてはなかなか珍しいスタイルでお参りします。

お昼はうどんと天ぷらにしました。水沢うどんは水澤寺発祥といわれる郷土料理で、シンプルながら食感とコシがいいうどんです。有名なので期待していました。結果は期待通りで、美味しくて大満足でした。
 

次は、そこから車で15分ほどの「伊香保おもちゃ人形館、自動車博物館」に向かいます。レトロ調でクラッシクな外観です。自動車博物館はスポ-ツカ-やクラッシクカ-などが厳選され、昭和の名車がずらりと並んでいます。

昭和スタ-ロマン館では車だけではなく、1980年代のアイドルやレコ-ド、ジャッケット800点、ポスタ-が200点展示されています。昔懐かしい音楽と共に、リアルに再現された昭和通りというレトロな街並みを駄菓子や薬、漫画といった懐かしい品物と体感することができます。

私たちは昭和の時代に育ったので、遊び心がわき出てきて、スマ-トボ-ルをみんなでやりました。ちょっと興奮していました。

まるで昭和の商店街にタイムスリップしたような体験でした。

その夜は「和心の宿オ-モリ」という宿に泊りました。「和心の宿オ-モリ」はなかなかの老舗旅館で、高台にあるお風呂は、周りの山々を見渡せる標高800メートルの絶景露天風呂でした。「親しみやすくあったかで『心和む宿』」というキャッチフレーズ通りの宿で、のんびりと過ごすことができました。

その夜は長兄、三兄の遺影を飾っての夕食でした。次兄夫婦との会話は自然と長兄、三兄との思い出話になります。

最後まで長兄、三兄への想いを込めた食事でした。 

長兄のこと

長兄は父母のこと、兄弟のことを心配性とも思えるほど気を遣ってくれる人でした。

兄が北海道に旅行した時に、私に山百合の形のブロ-チを買ってきてくれました。裏に「イナンクル、洋子へ、兄より」と掘ってあります。イナンクルとはアイヌ語で「幸せになれ」という意味だそうです。私は嬉しくて今でも大事に持っています。

兄がくれたブローチ
裏面にはメッセージが彫られています

私たち兄弟にとって一番の衝撃的な出来事は1975年12月に母が亡くなったことです。1975年は4月に私が、11月に次兄が結婚しました。母は続けての結婚式に疲れていたのでしょうか、クモ膜下出血でした。

母が亡くなった時、私は妊娠していました。次の年の6月が予定日でした。母は私の妊娠をとても喜んでくれて実家近くの産院を予約してくれていました。でも、母は私の子供の顔を見ずに亡くなってしまいました。そんな私を長兄は本当にかわいそうに思ったのでしょう。それからは、母代わりのことをしてくれました。ずーっと見守ってくれました。

そんな優しい兄を想い、心から感謝の旅行となりました。

次回はこの旅行の二日目をつづっていきたいと思います。

上野 洋子

埼玉県 /67歳
埼玉県 /67歳

ママさんバレ-をしていた私が、30代半ばに「静」のイメ-ジにひかれ、近くの公共の施設の教室で気楽に茶道を始めました。お菓子を食べお茶を飲む、これなら宿題はないかな、こんな動機でした。しかし始めてみると奥深く厳しいものでした。茶道を通して学んだこと、良い先生・仲間のことなどを中心にご紹介していきます。

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