私自身の足跡を残していきたいと思うようになるまで

59歳から始まった1人暮らし‐お墓について

公開日:2019.01.09

50代で遭遇した6人との死別。夫や妹、友人を交通事故やがんといった病で亡くし、大きな悲しみから立ち直っていく経験談。夫の急逝でお墓のことを考える必要が……。「お墓は誰のためにあるの?」私が選択した答えはー。

天気がいいからお墓参りに行く

今日は気持ちのいいお天気だったので夫のお墓参りに行きました。家から自転車で20分ほどです。将来はバスを使うことになると思います。思い立ってすぐに行くことができる場所にしてよかったです。

宗教不問の墓地です。お参りに来る方はやはり近くの方が多いようでいつもお花がたくさんあります。参拝者はお互い挨拶しますし、時々ベンチや休憩室で会ったばかりの方とお喋りもします。やがてみんなここに眠るという親近感からでしょうか。

 

夫が急逝したため、まずお墓のことを考える必要がありました。

 

夫の実家のお墓はあるけれど

今お墓の問題がよく取り上げられています。遠方にある実家のお墓をどうするのか、後継者がいなくなるだろうお墓をどうするのか。お墓は必要ないという考えもあります。

夫の実家のお墓は都立霊園にあります。夫は長男でそれまでの管理者だったため、本来私達夫婦もそこに入るということが自然かもしれません。ただ私達の娘2人はすでに結婚しています。夫の実家のお墓はすでに6名眠っており娘たちが知らない人もいます。将来このお墓を娘たちに残すことは避けたいと思いました。

今回夫の弟に後継者になってもらう手続きをしました。

私にとってのお墓とは

私は若い頃、自分が亡き後は散骨して欲しいと思っていました。桜が咲く樹木葬もいいなと思ったこともあります。

でもお墓は誰のためにあるのでしょう。

親しい人を見送るとお墓は亡くなった人のためではなく残された人のためだと感じています。時々ふと亡き人に会いたくなった時や報告したいことがある時、どこかその人に会える場所が欲しいのです。私にはそこに行けば話ができるという場所が必要でした。

※イメージ

家から近い富士山の見えるお墓

新たにお墓が必要だったため、以前夫と一緒に見学に行ったことがある市内のお墓に決めました。当時はこんなに早く必要になると思っていませんでしたが、ここから富士山が見えると夫が気に入ったようだったのです。

毎年新年や節目に家族でお参りしていた天満宮のすぐ近くです。霊園はいつも花が咲ききれいに掃除されているので、木を切ったり草をむしったりという掃除の必要がありません。行きたい時にいつでも行くことができます。

私がここに眠ったあと娘たちが「もういいかな」と思った時に同じ敷地内にある合同墓にうつしてもらうように頼んでいます。

暮らしやすい家にする

納骨の時期は一周忌を兼ねていました。後悔しないためにゆっくり考えたかったのです。お墓を考えるとともに私1人が暮らしていくための家のことがありました。思い出のある家ではあるけれど、区切りをつけるために整理や模様替えが必要でした。

次回はクロス替えも含めた家のことをお話しようと思います。

 

朝川 千春

主婦。夫の転勤のため秋田、千葉、鹿児島で暮らしたことがいい思い出です。単身赴任中は大阪や島根にも通いました。現在は1人暮らしをしています。ジムでラテン音楽に合わせて踊ることが好き。最近明るい色の洋服に挑戦中です。孫たちが泊りに来た時は、寝る前の絵本タイムが好評です。

マイページに保存

\ この記事をみんなに伝えよう /

注目企画