私自身の足跡を残していきたいと思うようになるまで

気持ちと身体は繋がっているのかもしれない

公開日:2018.11.29

更新日:2018.11.30

50代で遭遇した6人との死別。夫や妹、友人を交通事故やがんといった病で亡くし、大きな悲しみから立ち直っていく経験談。体調が悪かった日々を経て自分の体と向き合うことを意識し始めます。そして今、悲しみの中にいる人たちへメッセージも……。

病院通いが増えた時期

私はこの数年元気に過ごしています。

でも親しい人との別れが続いていた時期は、私もよく病気になりました。肺炎が3回、インフルエンザが2回、ぎっくり腰が2回、胸膜炎、突発性難聴。慢性的な頭痛と首肩のこり、ほとんど毎日の下痢など。

20年近く熱を出したことがなかったことが自慢だったのに、10年ほどの間、体調の悪い日が多かったです。

整形をするわけではないけれど……

女性が気分転換したい時、よく髪型を変えます。私も長かった髪の毛を短くしました。新しい自分になりたいと思っても、さすがに別の顔に変える勇気はありません。そんな時歯科で噛みあわせが悪いことを指摘されました。もともと前歯の間が空いていたことは気になっていたので思い切って歯科矯正をすることにしました。

口元の印象が変わっただけですが新しい自分になった気がしています。通院のための費用と時間はかかったけれど「歯も身体の一部」だという自覚が持てました。

弱った身体に筋肉をつけること

以前「ハルメク」に影響され、家できくち体操を始めたお話をしました。ぎっくり腰になった時も、医師から「腹筋と背筋が弱いことが原因なので筋力をつけるように」と指摘を受けていました。

家で体操をするだけでは物足りなさを感じていた時、友人からスポーツクラブに誘われ入会を決めました。指導のもと筋肉を鍛えることが目的です。

「今までしたことのないことをしてみる」これも自分を変える小さなことです。

汗とともに悲しみが流れていく

まずインストラクターに希望したことは、辛い頭痛と肩こりを治したいということでした。(頭痛に関しては緊張型頭痛だと診断されていました)。

最初にすすめられたストレッチポールの成果はびっくりするほどでした。さっそく購入し家でも使っています。慣れてくると徐々にメニューを増やしていきました。明るい音楽の中で身体を動かしていると何もかも忘れます。汗が流れる爽快感があります。

ストレッチポール
ストレッチポール。

 

ウエアに明るい色を取り入れて。
ウエアに明るい色を取り入れて。

 

ヨガの後は呼吸がとても楽になります。一時期眠れないことが多かったのですが、夜のストレッチで眠れるようになりました。

 

筋力をつけるにはバランスのとれた食事が重要です。身体の柔軟性も高めなくてはいけません。以前感じなかった疲れもわかるようになりました。自分自身の身体に関心が出てきたのでしょう。

身体が安定してくるとしたいことも出てきました。一人旅をしてみたい。またピアノを再開したい。いつかグリーフケア中心のサロンを開きたい。死ぬまで自分を育んでいきたいと思えるようになりました。

そして亡くなった人1人1人が以前よりずっと身近になってきました。会うことはないけれどいつも私の中に一緒だと感じています。

悲しみの中にいる方へ

今日は貴子さんの命日です。

来週は亡くなった妹の誕生日です。

そして来月が妹の命日です。

今も誰かの命日が近づくと落ち着きません。でもそれはそれぞれと深い繋がりがあったからだと思います。

私と同じように悲しみの中にいる方がいらっしゃるかもしれません。そっとあなたの隣に座っていたいです。そっと背中をなでていたいです。

次からは「初めての1人暮らし」をテーマにお話ししていこうと思います。

※寄稿月8月。貴子さん、妹へ捧ぐ。

 

朝川 千春

主婦。夫の転勤のため秋田、千葉、鹿児島で暮らしたことがいい思い出です。単身赴任中は大阪や島根にも通いました。現在は1人暮らしをしています。ジムでラテン音楽に合わせて踊ることが好き。最近明るい色の洋服に挑戦中です。孫たちが泊りに来た時は、寝る前の絵本タイムが好評です。

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